講演情報

[P-139-A]非薬剤師スタッフとのタスクシフティングによる在宅業務効率化の検討:オンライン服薬指導システムを活用した臨時処方対応の試み

小林 拓郎1, 畑中 知子2, 侭田 敏秀2,3, 河井 伸朗4 (1.総合メディカル(株)みよの台薬局 本木店, 2.総合メディカル(株)みよの台薬局 島根店, 3.総合メディカル(株), 4.総合メディカル(株))
PDFダウンロードPDFダウンロード
【目的】在宅医療需要の増大に伴い、薬剤師の移動時間の増大と外来業務の両立が課題となっている。特に臨時処方対応は、外来終了後の夜間訪問になるなど、薬剤師の負担と患者への提供スピードに課題があった。本研究では、非薬剤師(ドライバー)による薬剤配送とオンライン服薬指導を組み合わせた新運用を導入し、業務効率化および患者への提供価値(早期訪問)への影響を検証することを目的とした。
【方法】2024年11月から2025年1月、みよの台薬局2店舗(本木店、島根店)において、対面訪問の必要性が低いと判断された臨時処方を対象にトライアルを実施した。非薬剤師スタッフが薬剤と通信端末を持参して訪問し、薬局待機中の薬剤師がオンラインで指導を行った。評価指標として、1) 実施件数、2) 薬剤師の移動削減時間、3) 薬剤師が直接訪問した場合(閉店後想定)と比較した訪問時間の短縮幅、を算出した。
【結果】本木店(2024年11月)および島根店(2025年1月)での実施結果を合算すると、全臨時処方73件中16件(21.9%)で本運用を適用した。1件あたりの薬剤師移動時間は平均18.2分削減された。また、薬剤師が閉店後に訪問する従来運用と比較し、患者宅への訪問時間が平均2.0時間早期化した。一方、本運用の適応率は店舗間で14から38%と差が見られた。
【考察】本取り組みは、薬剤師の移動負担軽減のみならず、処方から投薬までのリードタイムを劇的に短縮し、在宅患者のベネフィット向上に直結することが示された。一方で、適応率の低さ(平均22%)の要因として、患者の通信環境や操作習熟度、薬剤師による緊急性の判断基準のバラつきが考えられる。今後は、適応基準の明確化とオペレーションの標準化を図ることで、在宅業務における持続可能なタスク・シフティングのモデルケースとなり得ると考える。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン