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[P-143-B]トレーシングレポートの介入強度と医療介入率の関連 ー専門医療機関連携薬局における段階的評価ー

小倉 知恵子1, 井川 愛2, 佐藤 裕介3 (1.(株)なの花西日本 なの花薬局 都島店, 2.平和堂わに店, 3.調剤事業部)
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【目的】専門医療機関連携薬局には、質の高い薬薬連携が求められるが、トレーシングレポート(TR)の記載内容と医師の医療介入の関連は十分に解明されていない。本研究では、薬剤師の介入を「介入強度」に基づき3段階に分類し、TR内容と医療介入との関連を多変量解析で評価した。
【方法】2024年1月から12月に外来がん薬物療法を受け、当薬局でTRを作成した233名のうち、転帰不明等を除外した207名を対象に後ろ向き観察研究を実施した。介入強度はレベル1:報告群(副作用の有無)、レベル2:指導群(物理的な困りごと、心理的な問題、アドヒアランス、セルフケア指導、支持薬指導)、レベル3:提案群(処方提案)と定義した。主要評価項目はTR提出後の医療介入(処方追加・増量・減量・中止)の有無とし、年齢・性別・がん腫を調整因子とするロジスティック回帰分析で調整オッズ比(aOR)を算出した。また、副次的にレベル2の5項目の有無と医療介入との関連も検討した。
【結果】医療介入率は全体で38.2%。群別ではレベル1:22.6%(21/93例)、レベル2:33.3%(20/60例)、レベル3:70.4%(38/54例)であった。多変量解析の結果、レベル1を基準とした医療介入のaORは、レベル2で1.57(p=0.234)と有意差を認めなかったが、レベル3では6.89(95%CI: 3.16-15.05,p<0.001)と有意な正の関連を示した。また、副次評価項目では「物理的な困りごと」があった患者の医療介入率は73.9%(17/23例)と高値であった。
【考察】具体的な処方提案は背景因子調整後も医療介入と強く関連しており、介入強度は独立した関連因子である可能性が示唆された。レベル2で有意差を認めなかった点は、医師の行動変容には具体的な提案が不可欠であること、また薬剤師の指導や報告のみで完結した軽症例が含まれた可能性がある。患者側の困りごとなど臨床課題を適切に評価した具体的な処方提案は、質の高い薬薬連携を構築する上で有用だと考える。

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