講演情報

[P-150-C]施設入居中の認知症患者のBPSDに対し施設在宅を担当している薬剤師がブレクスピプラゾールの処方提案を行った一例

宮澤 和恵 (クオール(株) クオール薬局中河原店)
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【緒言】認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)は、患者本人の生活の質低下や介護負担増大につながる。BPSDへの対応は非薬物療法が基本となるが、攻撃性や介護拒否などにより生活上の支障が大きい場合には薬物療法が検討される。一方、高齢者への抗精神病薬使用では傾眠や転倒リスクなどの副作用に注意が必要である。今回、施設在宅を担当している薬剤師が往診後カンファレンスに参加し、BPSDに対するブレクスピプラゾールの処方提案および副作用モニタリングに関与した症例を経験したため報告する。
【症例概要】症例は80代男性、施設入居中の認知症患者。服薬は施設で管理され、アドヒアランスは良好であった。介護スタッフへの攻撃性や恫喝、往診医師への手払い等がみられ、介護現場で対応に苦慮していた。往診後のカンファレンスにおいて、薬剤師はBPSDへの介入が必要と考え、医師にブレクスピプラゾール口腔内崩壊錠0.5mgの開始を提案した。開始時には、傾眠やふらつき、それに伴う転倒リスクについて施設看護師へ情報提供し、経過観察を依頼した。その後1mgへ増量されたが、傾眠傾向が認められたため医師と情報共有し、0.5mgへ減量となった。減量後、施設スタッフからは攻撃性や介護拒否が軽減し、穏やかに過ごせているとの情報が得られた。
【考察】本症例では、施設在宅を担当している薬剤師が往診後カンファレンスに参加し、介護スタッフから得られた生活場面の情報をBPSDに対する処方提案につなげた。また、処方開始時から傾眠や転倒リスクを想定し、施設看護師へ観察ポイントを共有していたことで、増量後の傾眠傾向を把握し、医師との連携による減量に至った。減量後も攻撃性や介護拒否は軽減しており、患者本人の生活安定と介護スタッフの負担軽減に寄与した可能性がある。ただし、本症例は単一症例であり、客観的評価尺度を用いていないため、薬剤効果の断定には限界がある。

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