講演情報

[P-155-B]在宅医療におけるICTを用いた多職種間情報共有と薬剤師介入の有用性~1症例を通じて~

秋元 義幸1, 武藏 汐里2 (1.友愛薬局 松戸センター店, 2.(株)友愛メディカル)
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【はじめに】在宅医療において多職種連携は不可欠であり、患者情報を適時共有することで医療・介護サービスの質向上が期待される。近年、ICTを活用した情報共有が推進され、薬局業務においても活用が広がっている。今回、ICTを活用した多職種連携により、訪問薬剤管理指導を効率的かつ適切に実施できた症例を報告する。
【症例】80代女性、要介護5。肺非結核性抗酸菌症(肺MAC症)及びADL低下により在宅医療へ移行した。介入開始時のサービス担当者会議において、薬剤師、訪問医、訪問看護師、理学療法士、ケアマネジャー、ケースワーカー、医師である長男らとICTを用いた情報共有体制を構築した。
【経過】患者情報は主にICTで共有された。X年10月、肺MAC症治療薬の錠数の多さによる服薬困難が報告されたため、薬剤師より処方内容および剤形変更を提案し服薬状況が改善した。その後、食欲不振及び服薬拒否がみられたためオランザピンの処方を提案し、食欲と服薬意欲の改善が認められた。X年11月には主介護者である夫による配薬ミスが報告されたため、服用時間を訪問看護師の介入時間帯に合わせる処方変更を提案し、服薬管理が改善した。X年12月には呼吸苦が増悪しモルヒネ導入が検討されたが、家族および看護師から傾眠への懸念が示されたため、薬剤師より吸入薬の使用を提案した。また、抗菌薬注射の導入時には、ICT上で共有された薬剤感受性結果を基に候補薬剤を事前に準備し、迅速な治療選択を支援した。患者は同年12月に永眠された。約3か月間でICT上のやり取りは150回以上に及んだ。
【考察】ICTの活用により、多職種からの情報を迅速に共有し、服薬上の問題点を早期に把握して対応することが可能となる。また、得られた情報を基に薬学的視点の提案を共有することで、薬物治療の貢献にもつながると思われる。一方、緊急時には電話等による直接連絡も有用であり、ICTとの適切な使い分けが重要であると考えられた。

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