講演情報

[P-157-A]スボレキサントの効果確認における可視化された継続的睡眠データの利用可能性の検証

關 まどか1, 臼井 孝2 (1.フロンティア薬局 桜台店, 2.(株)フロンティア)
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【目的】高齢者における睡眠薬使用時の効果および安全性を客観的に評価することを目的として、継続的に取得した睡眠モニタリングデータを可視化し、スボレキサント投与前後の変化を時系列分析により検討することで、今後の薬剤師介入への利用可能性を評価することを目的とする。
【症例】80代女性の施設入所者で、X年4月にスボレキサントが処方された患者。X年3月から5月までの期間において、スボレキサントの処方開始時点を介入点とし、その前後35日間ずつのデータを解析対象とした。解析には、パラマウントベッド株式会社の見守り支援システム「眠りSCAN」®から取得したデータを用い、自己回帰和分移動平均モデルを用いて分割時系列分析を実施した。
【結果】スボレキサント服用後、睡眠時間・就床時間が全体的にそれぞれ約100分・150分増加した。また、呼吸数・心拍数・呼吸イベント指数はいずれも服用前には増加傾向を示していたが、服用後には減少へと転じ、傾きの有意な変化が認められた(呼吸数:p=0.017、心拍数:p<0.001、呼吸イベント指数:p=0.002)。さらに、中途覚醒・離床回数は服用後に一時的な増加が見られたが、その後は安定した。
【考察】継続的睡眠データよりスボレキサント投与後に睡眠時間・就床時間の延長が認められ、入眠および睡眠維持への有効性を視覚的に確認できることが示唆される。また、中途覚醒・離床回数は一時的に増加したが、その後安定しており、これは即効性を期待するものではないというオレキシン受容体拮抗薬の特徴を表している可能性が推測される。本症例は、継続的睡眠データがスボレキサントの効果を可視化できていることを示唆しており、薬剤師が睡眠状態を客観的に評価する指標になり得ることや、睡眠薬の処方提案を行う際の根拠になり得ることを示していると考える。今後は、継続的睡眠データを用いた適切な睡眠治療への介入につなげていきたい。

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