講演情報
[SY18-1]薬剤レビュー時代の到来:対物から対人へ転換する薬剤師の役割
太田 美紀 (国立医薬品食品衛生研究所 企画調整主幹)

2026年度診療報酬改定において、「服用薬剤調整支援料2」が大幅に見直され、従来の重複投薬解消を中心とした評価から、薬剤レビューに基づく包括的な薬物療法の適正化を評価する仕組みへと転換された。特に同支援料は1000点へと大幅に引き上げられ、薬剤師の高度な対人業務を評価する象徴的な項目として位置付けられている。
薬剤レビューは、患者の服用薬剤を継続的かつ一元的に把握した上で、有効性・安全性の評価、薬剤関連問題の特定、処方医への具体的な提案までを行う一連のプロセスである。単なる減薬にとどまらず、患者の生活環境、価値観、治療意向などを踏まえ、薬物療法全体の個別最適化を図る点に本質的な意義がある。
我が国においては、高齢化の進展に伴うポリファーマシー対策が重要な政策課題とされ、厚生労働省はこれまで高齢者の適正使用指針の策定等を通じて、薬剤適正化の推進を図ってきた。 こうした背景のもと、薬剤レビューは医薬品の管理にとどまらず、患者中心の医療を実現するための薬剤師の中核的機能と考えられる。
本講演では、行政の立場から、薬剤レビューにおいて重視された視点——すなわち、患者背景を踏まえた総合的評価、薬剤関連問題の体系的抽出、医師への責任ある提案、さらには実施プロセスの質の担保——について整理する。加えて、制度設計上の狙いである「対物業務から対人業務への転換」という政策的方向性を踏まえ、薬剤師に求められる役割の変化を提示する。
今後、本取り組みを実効性あるものとするためには、現場における実践の質の向上と、多職種連携の深化が不可欠である。本講演を通じて、薬剤レビューのさらなる普及・高度化に向けた課題と展望を共有し、現場の皆様と今後の方向性について議論したい。
【略歴】
1997年 東京大学薬学部卒業
1999年 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
2000年 厚生省入省
2016年4月 厚生労働省医薬局安全対策課
2019年7月 同局総務課 薬局・販売制度企画室長
2021年9月 同課薬事企画官
2024年4月 (独)医薬品医療機器総合機構 安全性情報・企画管理部長
2026年8月 国立医薬品食品衛生研究所 企画調整主幹
薬剤レビューは、患者の服用薬剤を継続的かつ一元的に把握した上で、有効性・安全性の評価、薬剤関連問題の特定、処方医への具体的な提案までを行う一連のプロセスである。単なる減薬にとどまらず、患者の生活環境、価値観、治療意向などを踏まえ、薬物療法全体の個別最適化を図る点に本質的な意義がある。
我が国においては、高齢化の進展に伴うポリファーマシー対策が重要な政策課題とされ、厚生労働省はこれまで高齢者の適正使用指針の策定等を通じて、薬剤適正化の推進を図ってきた。 こうした背景のもと、薬剤レビューは医薬品の管理にとどまらず、患者中心の医療を実現するための薬剤師の中核的機能と考えられる。
本講演では、行政の立場から、薬剤レビューにおいて重視された視点——すなわち、患者背景を踏まえた総合的評価、薬剤関連問題の体系的抽出、医師への責任ある提案、さらには実施プロセスの質の担保——について整理する。加えて、制度設計上の狙いである「対物業務から対人業務への転換」という政策的方向性を踏まえ、薬剤師に求められる役割の変化を提示する。
今後、本取り組みを実効性あるものとするためには、現場における実践の質の向上と、多職種連携の深化が不可欠である。本講演を通じて、薬剤レビューのさらなる普及・高度化に向けた課題と展望を共有し、現場の皆様と今後の方向性について議論したい。
【略歴】
1997年 東京大学薬学部卒業
1999年 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
2000年 厚生省入省
2016年4月 厚生労働省医薬局安全対策課
2019年7月 同局総務課 薬局・販売制度企画室長
2021年9月 同課薬事企画官
2024年4月 (独)医薬品医療機器総合機構 安全性情報・企画管理部長
2026年8月 国立医薬品食品衛生研究所 企画調整主幹
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