講演情報
[SY5-3]専門医療機関連携薬局を起点とした薬局間連携の構築 ― 苦手意識を解消する薬局間での知識のボトムアップと情報共有の実践 ―
中山 篤志 (アイングループ 株式会社アインファーマシーズ アイン薬局 高槻大学町店)

がん薬物療法の高度化に伴い「専門医療機関連携薬局」が制度化されたが、抗がん剤治療に対する苦手意識や対応への不安を抱えている薬局薬剤師は多い。その背景には、病院主体で行われてきた研修会への参加だけでは、薬局現場特有の課題解決や患者の生活背景に即した細やかなフォローアップ技術の習得に限界があることが挙げられる。こうした課題を解決して厚生労働省が掲げる「地域完結型のがん医療」を実現するためには、専門医療機関連携薬局が中核となり、薬局間での知識のボトムアップを図る体制構築が必要と考える。本発表では、専門医療機関連携薬局を起点とした実践事例を報告する。
1つ目は、薬局間連携会議の設置が挙げられる。地域の外来がん治療を担う専門薬剤師が年4回程度会議を行い、薬局視点から病薬連携の質を向上させる仕組みを検討してきた。具体的には、服薬指導やフォローアップに活用できる資材の作成や、症例検討などを通じて各薬局で得られた臨床知見の共有を行っている。このプロセスは、専門薬剤師のさらなる専門性の向上にもつながっている。会議で作成した資材を基幹病院と共同で「地域の標準」として広く公開することで、施設間での指導レベルの乖離を最小化するとともに、地域薬剤師の不安解消と介入の平準化により、患者の安心・安全につなげることを目指している。
2つ目は、地域の薬局を対象とした対面研修会を3か月に1度開催している。テーマは最新の知識だけでなく、処方解析、患者の主訴から副作用の兆候を読み解き介入するための基礎知識など、薬局実務に即した内容を意識している。対面研修会を通じて顔の見える関係性を構築し、専門医療機関連携薬局が地域のコンサルタントとして常時相談に応じられる体制を明示することで、地域薬剤師の孤立感の解消やがん治療に対する心理的ハードルの軽減につながり、結果として地域全体でのがん患者支援のボトムアップにつながると考える。
専門医療機関連携薬局が地域の中核として伴走型の支援を行うことは、制度の趣旨を体現するものである。地域全体で薬局のボトムアップ体制を構築し、どの薬局においても質の高いケアを受けられる環境を整えることが治療の継続に寄与すると考える。専門薬剤師には、知識の提供者であると同時に地域全体を牽引し、地域薬局の不安を安心に変える役割が期待される。本発表が、薬局から薬局へバトンをつなぐ一助となれば幸いである。
【略歴】
2015年 京都薬科大学薬学部薬学科 卒業
2016年 社会医療法人誠光会淡海医療センター(旧 草津総合病院)入社
2022年 社会医療法人誠光会淡海医療センター 退職
2023年 株式会社アインファーマシーズ入社 アイン薬局 高槻大学町店 配属
現在に至る
所属学会
日本薬局学会
日本臨床腫瘍薬学会
1つ目は、薬局間連携会議の設置が挙げられる。地域の外来がん治療を担う専門薬剤師が年4回程度会議を行い、薬局視点から病薬連携の質を向上させる仕組みを検討してきた。具体的には、服薬指導やフォローアップに活用できる資材の作成や、症例検討などを通じて各薬局で得られた臨床知見の共有を行っている。このプロセスは、専門薬剤師のさらなる専門性の向上にもつながっている。会議で作成した資材を基幹病院と共同で「地域の標準」として広く公開することで、施設間での指導レベルの乖離を最小化するとともに、地域薬剤師の不安解消と介入の平準化により、患者の安心・安全につなげることを目指している。
2つ目は、地域の薬局を対象とした対面研修会を3か月に1度開催している。テーマは最新の知識だけでなく、処方解析、患者の主訴から副作用の兆候を読み解き介入するための基礎知識など、薬局実務に即した内容を意識している。対面研修会を通じて顔の見える関係性を構築し、専門医療機関連携薬局が地域のコンサルタントとして常時相談に応じられる体制を明示することで、地域薬剤師の孤立感の解消やがん治療に対する心理的ハードルの軽減につながり、結果として地域全体でのがん患者支援のボトムアップにつながると考える。
専門医療機関連携薬局が地域の中核として伴走型の支援を行うことは、制度の趣旨を体現するものである。地域全体で薬局のボトムアップ体制を構築し、どの薬局においても質の高いケアを受けられる環境を整えることが治療の継続に寄与すると考える。専門薬剤師には、知識の提供者であると同時に地域全体を牽引し、地域薬局の不安を安心に変える役割が期待される。本発表が、薬局から薬局へバトンをつなぐ一助となれば幸いである。
【略歴】
2015年 京都薬科大学薬学部薬学科 卒業
2016年 社会医療法人誠光会淡海医療センター(旧 草津総合病院)入社
2022年 社会医療法人誠光会淡海医療センター 退職
2023年 株式会社アインファーマシーズ入社 アイン薬局 高槻大学町店 配属
現在に至る
所属学会
日本薬局学会
日本臨床腫瘍薬学会
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