講演情報

[SY5-4]乳がんホルモン療法のリフィル処方箋における病薬連携

足立 昇平 (総合メディカル株式会社 さくらファーマシー薬局 管理薬剤師)
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2022年度の診療報酬改定により導入されたリフィル処方箋は、通院負担の軽減や医療費抑制が期待される一方で、医師の診察を介さない期間の安全管理をいかに薬局薬剤師が担うかが大きな課題となっている。特に、長期にわたる乳がん術後ホルモン療法においては、再発防止のための有効性担保(アドヒアランス維持)と副作用の早期発見が不可欠である。しかし、現場の周辺薬局からは「リフィル処方時に具体的に何を聴き取ればよいか分からない」という不安の声も少なくない。
そこで、2025年2月より大阪医科薬科大学病院(以下、連携病院)と協力し、地域薬局の医療の質向上に寄与する「乳がんリフィル処方箋応需時における連携強化」の取り組みを立案・実施した。本施策の柱は、安全性と有効性を担保するための「情報提供フォーマット」の作成である。連携病院の乳腺外科医師や病院薬剤師と協議を重ね、アドヒアランス等の基本情報に加え、「受診勧奨が必要な症状(不正出血、生理再開等)」と「緊急性はないが報告すべき症状(ホットフラッシュ、関節痛等)」を明確に区分し、適切なトリアージを可能にする項目を網羅した。
さらに、経験の浅い薬剤師でも質の高い聴き取りが行えるよう、各項目の臨床的意義や推奨される対応をまとめた「補足資料(解説書)」も併せて作成した。これらの資料は連携病院のホームページに正式な連携ツールとして掲載され、地域薬局がいつでも活用できる体制が整った。また、連携病院周辺の薬局を巻き込んだ「高槻地域薬局間連携がん研修会」を発足し、勉強会を通じて地域全体のスキルアップを図っている。
自局における導入後の成果としては、対象処方への情報提供率100%を維持しており、近隣薬局からも「自信を持って応対できるようになった」との高い評価を得ている。リフィル処方箋の普及は、薬局薬剤師の専門性と存在価値を示す大きな機会である。本シンポジウムでは、一連の取り組みを紹介することで、どの薬局を選んでも患者が安心・安全ながん治療を継続できる地域連携のあり方を共に考えていきたい。


【略歴】
2015年3月: 大阪薬科大学(現 大阪医科薬科大学)卒業
2015年4月: 総合メディカル株式会社 入社
2023年8月: 同 さくらファーマシー薬局(現職)
所属学会:日本臨床腫瘍薬学会、日本循環器学会
資格: 外来がん治療専門薬剤師、心不全療養指導士、認定実務実習指導薬剤師

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