講演情報

[SY7-2]「守りの健康相談」から「攻めの健康相談」へ~OTC・健康食品を薬剤師の武器にするための人財教育~

平野 徹 (株式会社アカカベ 肥後橋店薬局長 兼 教育研修課主任)
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近年、持続可能な社会保障制度の維持に向け、医療費抑制とセルフメディケーションの推進は待ったなしの状況にある。これに伴い、薬局には単なる処方箋調剤の場から、地域住民が最初にアクセスする「ヘルスケア拠点」への変革、すなわち地域密着型プライマリ・ケアの実現が強く求められている。
こうした中、現場の薬剤師が扱うOTC医薬品は質的に大きな変化を遂げている。オルリスタットやPPI、緊急避妊薬といった、高度な薬学的管理やトリアージを要する成分の登場により、薬剤師の職能が試される場面が急増した。さらに直近では、タダラフィルやラメルテオンのOTC化の承認など、今まで医療用として扱われていた成分が次々とOTC化をされる予定となっている。
また、健康食品やサプリメントの普及に伴い、医薬品との相互作用や適切な選択をサポートする役割も重要性を増している。これらを安全に提供するには、単なる物販ではなく、重篤な疾患の見落としを防ぐ「レッドフラッグ」の判断や、プライバシーへの配慮、生活習慣改善への伴走が不可欠である。しかし、処方箋調剤中心の業務に慣れた若手・中堅薬剤師の中には、主訴からスタートする健康相談やOTC販売に対し、「何をどこまで聴くべきか」という苦手意識や、自身の判断に対する心理的障壁が存在することが大きな課題となっている。
本発表では、近年の高度なOTC化の動向と現場の対応事例を検証し、地域住民の健康を守るために必要な薬剤師教育とコミュニケーションの重要性について、実際の店舗での対応や、弊社におけるOTC・健康相談に関する教育の取り組みを交えて考察する。
かかりつけ薬局が地域のセーフティネットとして機能するための「次なる一手」は、薬剤師が患者と積極的に向き合い、OTCや健康食品を武器とした攻めの健康相談を展開することである。本シンポジウムでは、これからの地域密着型ヘルスケアを担う薬剤師、およびその人財育成のあり方を提言したい。


【略歴】
2014年 神戸薬科大学薬学部薬学科 卒業
2014年 株式会社アカカベ 入社 門真団地店配属
2016年 アカカベ薬局肥後橋店 薬局長
2023年 株式会社アカカベ調剤運営部教育研修課 主任
所属学会:日本医療薬学会、日本薬剤師会

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