講演情報
[SY9-2]女性の自己決定を支える薬局へーSRHRとバウンダリーの視点から「寄り添う」を考えるー
村上 理奈 (一般社団法人SRHR pharmacy PROject 副代表)

女性の健康課題への関心が高まるなか、地域薬局や薬剤師には、医薬品の提供だけでなく、相談支援の担い手としての役割が期待されています。月経や避妊、妊娠・出産、不妊、更年期など、女性のライフステージに関わるさまざまな課題において、薬局は地域住民にとって身近な相談先となり得る存在です。一方で、「相談しやすい薬局」や「寄り添う支援」が求められるなか、その土台となる考え方について十分に議論される機会は多くありません。
本講演では、SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights:性と生殖の健康と権利)の視点から、女性が安心して相談できる薬局・薬剤師とは何かを考えます。SRHRとは、自らの身体や性、生殖に関することについて、プライバシーが守られ、差別や強制、搾取、暴力を受けることなく、自分自身で決定できる権利を含む概念です。近年、日本でも徐々に認知が広がりつつありますが、医療現場や日常生活のなかで十分に尊重されているとは言い難い状況があります。
また、SRHRを理解し尊重するうえで重要な考え方として、「バウンダリー(境界線)」について取り上げます。バウンダリーとは、自分と他者を区別するための物理的・心理的・社会的な境界線であり、安心や安全、自己決定を支える基盤となるものです。医療者と患者の間には知識や立場の違いによるパワーの勾配が存在しており、医療者が意図していなくても患者の境界線を侵害してしまうことがあります。善意による助言や指導であっても、本人の尊厳や自己決定を損なう結果につながる場合があります。
女性が安心して相談できる薬局を実現するためには、女性特有の疾患やケアに関する知識だけではなく、SRHRを理解し、自己決定を尊重する姿勢が求められます。本講演では、女性のヘルスケア支援の土台としてのバウンダリーの考え方を共有した上で、地域薬局・薬剤師が女性の尊厳と自己決定を支えるために果たし得る役割について参加者の皆様とともに考えます。
【略歴】
2013年 神戸大学医学部保健学科卒業(保健師・助産師・看護師資格を取得)
2018年 神戸大学大学院保健学研究科修士課程修了
2022年 公認心理師資格取得
NICU看護師、行政保健師、民間団体の特別養子縁組相談員、地域助産師(新生児訪問、産後ケア相談員等)として勤務。周産期医療、公衆衛生、養子縁組支援など、多様な領域で女性と子どもの支援に携わる。
若者と女性のためのヘルスケア相談室「ユースフレンドリーファーマシー相談室」に関する実践報告で2023年度日本公衆衛生看護学会学術奨励賞を受賞。
本講演では、SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights:性と生殖の健康と権利)の視点から、女性が安心して相談できる薬局・薬剤師とは何かを考えます。SRHRとは、自らの身体や性、生殖に関することについて、プライバシーが守られ、差別や強制、搾取、暴力を受けることなく、自分自身で決定できる権利を含む概念です。近年、日本でも徐々に認知が広がりつつありますが、医療現場や日常生活のなかで十分に尊重されているとは言い難い状況があります。
また、SRHRを理解し尊重するうえで重要な考え方として、「バウンダリー(境界線)」について取り上げます。バウンダリーとは、自分と他者を区別するための物理的・心理的・社会的な境界線であり、安心や安全、自己決定を支える基盤となるものです。医療者と患者の間には知識や立場の違いによるパワーの勾配が存在しており、医療者が意図していなくても患者の境界線を侵害してしまうことがあります。善意による助言や指導であっても、本人の尊厳や自己決定を損なう結果につながる場合があります。
女性が安心して相談できる薬局を実現するためには、女性特有の疾患やケアに関する知識だけではなく、SRHRを理解し、自己決定を尊重する姿勢が求められます。本講演では、女性のヘルスケア支援の土台としてのバウンダリーの考え方を共有した上で、地域薬局・薬剤師が女性の尊厳と自己決定を支えるために果たし得る役割について参加者の皆様とともに考えます。
【略歴】
2013年 神戸大学医学部保健学科卒業(保健師・助産師・看護師資格を取得)
2018年 神戸大学大学院保健学研究科修士課程修了
2022年 公認心理師資格取得
NICU看護師、行政保健師、民間団体の特別養子縁組相談員、地域助産師(新生児訪問、産後ケア相談員等)として勤務。周産期医療、公衆衛生、養子縁組支援など、多様な領域で女性と子どもの支援に携わる。
若者と女性のためのヘルスケア相談室「ユースフレンドリーファーマシー相談室」に関する実践報告で2023年度日本公衆衛生看護学会学術奨励賞を受賞。
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