講演情報

[14-O-P104-01]トリプルチェックで間違い防止!~誤配膳ゼロへの取り組み~

*松下 敬悟1、冨田 義治1 (1. 岐阜県 介護老人保健施設リバーサイド悠悠、2. 介護老人保健施設リバーサイド悠悠)
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当施設では外国人職員が多く、誤配膳の事故が多くあった。重大事故を予防するため新たにトリプルチェックを行うという誤配膳対策の取り組みを行い、事故件数の減少に繋がった為、ここにその経緯を報告する。
【はじめに】
 当施設では、介護士における技能実習生を含む外国人職員の割合が3分の1を占めている。
過去1年間に、誤配膳による事故が7件あった。実際に重大事故に繋がった事故は無かったが、そのため、誤配膳によるミスをなくすために、下記の取り組みを開始した。

【方法】
・職員アンケートの実施。
・チームカンファレンスの実施。取り組みについて検討する。
・テーブル、車いす、杖、押し車等に名札を付ける。
・食札を変更、施設内研修会にて食札の見方や食事形態について指導。配膳前にチェックする事とする。
・配膳時にフルネームを声に出し、指差し呼称を行いチェックする。(食札、名札、テーブル)
・最終アンケートの実施。
・最終カンファレンスの実施。反省点や今後の展望について検討する。

【結果】
取り組みを開始してから事故件数が減少した。
アンケート結果から名前を間違えそうになったという職員が減った。実際間違えるミスも減少した。

【考察】
・配膳時に食札を確認する事をルーティンとした事で、ミスに気がつけるようになった。また、施設内研修会にて食事形態についても指導できたことで、復習する機会となった。
・当施設では外国人職員も多く働いており、名札は漢字だけではなく、裏面を平仮名で表記する事によってミスが減った。
・トリプルチェックは誰でも簡単に行え、かつ指差し呼称を行う事でヒューマンエラーの予防として有効であったと考える。

【まとめ】誤配膳による事故が減少した事で今回の取り組みは効果があったと考えられる。しかし、誤配膳を予防するだけでは安全な食事が出来るわけではない。今後は、食事介助や嚥下状態の見守りなど、より安全に食事を楽しんでもらえるよう、事故予防について検討し対応策をその都度実施していく。