講演情報
[14-O-L004-04]介護保険領域での心リハ実施に向けた利用者疾病調査
*小林 潤1、齋藤 弘1、田代 さくら1、澤田 義久1、関 佑樹1、阿部 勝俊2 (1. 東京都 介護老人保健施設大泉学園ふきのとう、2. 辻内科循環器科歯科クリニック)
心リハ実施施設としての通所リハの役割を検討する目的で、自施設利用者の疾病と処方薬剤の調査を行った。循環器、脳血管、腎臓・代謝疾患の3群間では循環器疾患が49%と最多だった。また処方数10剤以上のケースが13.6%存在した。
これらの結果より、介護保険下での心リハの包括的な介入の必要性が示唆された。
これらの結果より、介護保険下での心リハの包括的な介入の必要性が示唆された。
【目的】
高齢慢性心不全の増加に対して医療体制整備が近年進んでいるなか、介護保険領域でも介護老人保健施設における入所者の に慢性心不全が追加されるなど心疾患患者に対する医療介護連携の必要性が増している。
一方、診療報酬における疾患別リハビリテーション料に心臓リハビリテーション(以下、心リハ)があるが、外来心リハの普及率や継続性が低いことが課題であり、その要因として併存疾患の存在、高齢、リハ施設までのアクセス不良などが挙げられている。
今回、医療機関以外での心リハ実施施設としての通所リハの役割を検討する目的で、自施設利用者の疾病と処方薬剤の調査を行ったので報告する。
【方法】
対象は、当通所リハ利用者249名(平均年齢82.7歳)とした。対象者の基本情報より、疾病名と処方薬剤を抽出した。疾病名は循環器疾患、脳血管疾患、腎・代謝臓疾患の3群に分類した。また、薬剤情報は、対象者別の薬剤数と循環器疾患対象者の循環器関連薬剤を抽出した。
【結果】
疾患別有病者数では、循環器疾患が137例(49%)と最多だった。また、群間併存例は、循環器疾患/脳血管疾患が51例と最も多かった。薬剤数では、10剤以上が34例(13.6%)であった。
【結論】
結果より、自施設においても心リハの包括的な介入の必要性が示唆された。利用者に対するより総合的なアセスメントと、心肺機能の的確な評価の上のリハビリテーションサービスの提供が求められている。
2019年12月に施行された「脳卒中・循環器病対策基本法」により,地域での循環器医療提供体制の再構築が進められる。通所リハが心リハ実施施設としての役割を担えることは、地域包括ケアシステムを深化させていくことに寄与するものと考える。
高齢慢性心不全の増加に対して医療体制整備が近年進んでいるなか、介護保険領域でも介護老人保健施設における入所者の に慢性心不全が追加されるなど心疾患患者に対する医療介護連携の必要性が増している。
一方、診療報酬における疾患別リハビリテーション料に心臓リハビリテーション(以下、心リハ)があるが、外来心リハの普及率や継続性が低いことが課題であり、その要因として併存疾患の存在、高齢、リハ施設までのアクセス不良などが挙げられている。
今回、医療機関以外での心リハ実施施設としての通所リハの役割を検討する目的で、自施設利用者の疾病と処方薬剤の調査を行ったので報告する。
【方法】
対象は、当通所リハ利用者249名(平均年齢82.7歳)とした。対象者の基本情報より、疾病名と処方薬剤を抽出した。疾病名は循環器疾患、脳血管疾患、腎・代謝臓疾患の3群に分類した。また、薬剤情報は、対象者別の薬剤数と循環器疾患対象者の循環器関連薬剤を抽出した。
【結果】
疾患別有病者数では、循環器疾患が137例(49%)と最多だった。また、群間併存例は、循環器疾患/脳血管疾患が51例と最も多かった。薬剤数では、10剤以上が34例(13.6%)であった。
【結論】
結果より、自施設においても心リハの包括的な介入の必要性が示唆された。利用者に対するより総合的なアセスメントと、心肺機能の的確な評価の上のリハビリテーションサービスの提供が求められている。
2019年12月に施行された「脳卒中・循環器病対策基本法」により,地域での循環器医療提供体制の再構築が進められる。通所リハが心リハ実施施設としての役割を担えることは、地域包括ケアシステムを深化させていくことに寄与するものと考える。