講演情報
[14-O-L009-03]高齢者のリハビリの効果と筋肉量の変化についてIn Bodyで測定される部位別筋肉量を用いて
*神戸 沙知1、松江 輝子1、渡邊 理香子1、深谷 玲奈1 (1. 岐阜県 福寿の里)
入所者に継続的なリハビリを行い、定期的な体力測定を実施し、高齢者のリハビリの効果について報告する。
障害高齢者の日常生活自立度A1~B2、認知症高齢者の日常生活自立度I~IIbの入所者を対象にリハビリを行い、In Body s10を使用し、骨格筋量、各部位の筋肉量を測定した。
その結果、リハビリの効果によって、筋肉量の増加を確認した。
リハビリの効果による筋肉量の増加が筋力の増強の指標になりうることが示唆された。
障害高齢者の日常生活自立度A1~B2、認知症高齢者の日常生活自立度I~IIbの入所者を対象にリハビリを行い、In Body s10を使用し、骨格筋量、各部位の筋肉量を測定した。
その結果、リハビリの効果によって、筋肉量の増加を確認した。
リハビリの効果による筋肉量の増加が筋力の増強の指標になりうることが示唆された。
【はじめに】
当施設では、生きがいを持って過ごせるように、リハビリテーション(以下リハビリ)を行っている。当施設の入所者は90代の超高齢者が多く、継続的なリハビリを行い、定期的な体力測定で評価してきた。今回、In body s10を導入し、骨格筋量、各部位の筋肉量、ミネラルなどを測定することができたため、高齢者のリハビリの効果を報告する。
【目的】
当施設の入所者は超高齢者が多く、心負荷がかからない程度の運動量や負荷量で、マシンやセラバンドなどを使用した筋力増強訓練と歩行訓練や立ち上がり訓練などの有酸素運動などのリハビリを行っている。高齢者に心負荷がない程度で、効果的な運動になっているのか、今までは、リハビリの効果を評価するのは、TUGや立ち上がりテストなどで行ってきたが、リハビリの効果を評価するのは難しかった。前回の研究でIn Body s10を導入し、筋肉量を測定し、立ち上がりテストと筋肉量の増加との相関が見られたことから、筋肉量の増加は、筋肉の増強がリハビリの効果の指標になりうることが示唆された。今回、New STEPとセラバンドを使用したそれぞれの運動が、高齢者に心負荷がない程度で、効果的な運動になっているのか、筋肉量の増加から筋肉の増強を比較し検討することとした。
当施設の入居者で、指示が理解でき、継続的に個別リハビリを週6回できる方(日常生活自立度:A1~B2、認知症高齢者の日常生活自立度判定:I~IIb)を対象に、New STEPを使用した利用者をNew STEP群、セラバンドを使用した利用者をセラバンド群とし、3ヶ月間2週間ごとに1回、In Body s10で全身の骨格筋量、部位別(右腕、左腕、体幹、右脚、左脚)の筋肉量を測定した。測定結果をt検定にて分析し、有意水準0.05%以下にて統計処理を行い、リハビリの効果がどのように筋肉量に反映されているかを知るために行った。
【結果】
3ヶ月間、週6日個別リハビリを継続的に行った結果、New STEPでは右脚、左脚のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。全身の骨格筋、右腕、左腕、体幹のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。さらに体幹+右脚+左脚、3つの合計のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。有意差は出なかったが、6~8割の方は、全身の骨格筋量、右腕、左腕、体幹、右脚と左脚、各部位すべての運動量が増えた。
セラバンドでは全身の骨格筋量、右腕、左腕、右脚と左脚のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。骨格筋のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。さらにさらに体幹+右脚+左脚、3つの合計のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。有意差は出なかったが、6割以上の方は、全身の骨格筋量、右腕、左腕、体幹、右脚と左脚、各部位すべての運動量が増えた。
【考察】
結果からNew STEPとセラバンドセラバンドを使用した運動それぞれに筋肉量の増加が見られたことから、リハビリの効果によって筋力の増強が確認された。また、セラバンドの方が各部位の筋肉量の増加が確認されたことから、New STEPよりセラバンドの方が筋力の増強が確認された。各部位ごとにアプローチできるセラバンドの方が筋力増強につながったと考えられる。
New STEPで各部位の筋肉量の増加を図り、かつ特に強化する部位にセラバンドを使用し運動することでより効果的に筋肉増強が図れると考えられるが、高齢者にNew STEPとセラバンドを使用した運動を同時に行うことは心負荷がある可能性があると考えられる。そのため、今後はNew STEPを1ヶ月行い、次にセラバンドを使用した運動を1ヶ月行った利用者とセラバンドを使用した運動を1ヶ月行い、次にNew STEPを1ヶ月行った利用者でリハビリの効果がどのように筋肉量に反映されているか検討することが考えられる。
高齢者に心負荷がなく、効果的なリハビリで筋力が増強し、運動の効果を実感してもらうと共に、筋肉量の測定結果を数値やグラフで見ることで、より効果を感じてもらい、リハビリを継続的に取り組んでもらうことで意欲向上につなげていきたい。
今回の結果を参考に、さらに高齢者に効果的なリハビリにつなげられる研究を行っていきたい。
当施設では、生きがいを持って過ごせるように、リハビリテーション(以下リハビリ)を行っている。当施設の入所者は90代の超高齢者が多く、継続的なリハビリを行い、定期的な体力測定で評価してきた。今回、In body s10を導入し、骨格筋量、各部位の筋肉量、ミネラルなどを測定することができたため、高齢者のリハビリの効果を報告する。
【目的】
当施設の入所者は超高齢者が多く、心負荷がかからない程度の運動量や負荷量で、マシンやセラバンドなどを使用した筋力増強訓練と歩行訓練や立ち上がり訓練などの有酸素運動などのリハビリを行っている。高齢者に心負荷がない程度で、効果的な運動になっているのか、今までは、リハビリの効果を評価するのは、TUGや立ち上がりテストなどで行ってきたが、リハビリの効果を評価するのは難しかった。前回の研究でIn Body s10を導入し、筋肉量を測定し、立ち上がりテストと筋肉量の増加との相関が見られたことから、筋肉量の増加は、筋肉の増強がリハビリの効果の指標になりうることが示唆された。今回、New STEPとセラバンドを使用したそれぞれの運動が、高齢者に心負荷がない程度で、効果的な運動になっているのか、筋肉量の増加から筋肉の増強を比較し検討することとした。
当施設の入居者で、指示が理解でき、継続的に個別リハビリを週6回できる方(日常生活自立度:A1~B2、認知症高齢者の日常生活自立度判定:I~IIb)を対象に、New STEPを使用した利用者をNew STEP群、セラバンドを使用した利用者をセラバンド群とし、3ヶ月間2週間ごとに1回、In Body s10で全身の骨格筋量、部位別(右腕、左腕、体幹、右脚、左脚)の筋肉量を測定した。測定結果をt検定にて分析し、有意水準0.05%以下にて統計処理を行い、リハビリの効果がどのように筋肉量に反映されているかを知るために行った。
【結果】
3ヶ月間、週6日個別リハビリを継続的に行った結果、New STEPでは右脚、左脚のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。全身の骨格筋、右腕、左腕、体幹のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。さらに体幹+右脚+左脚、3つの合計のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。有意差は出なかったが、6~8割の方は、全身の骨格筋量、右腕、左腕、体幹、右脚と左脚、各部位すべての運動量が増えた。
セラバンドでは全身の骨格筋量、右腕、左腕、右脚と左脚のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。骨格筋のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められた。さらにさらに体幹+右脚+左脚、3つの合計のリハビリ前後の筋肉量の変化の有意差は認められなかった。有意差は出なかったが、6割以上の方は、全身の骨格筋量、右腕、左腕、体幹、右脚と左脚、各部位すべての運動量が増えた。
【考察】
結果からNew STEPとセラバンドセラバンドを使用した運動それぞれに筋肉量の増加が見られたことから、リハビリの効果によって筋力の増強が確認された。また、セラバンドの方が各部位の筋肉量の増加が確認されたことから、New STEPよりセラバンドの方が筋力の増強が確認された。各部位ごとにアプローチできるセラバンドの方が筋力増強につながったと考えられる。
New STEPで各部位の筋肉量の増加を図り、かつ特に強化する部位にセラバンドを使用し運動することでより効果的に筋肉増強が図れると考えられるが、高齢者にNew STEPとセラバンドを使用した運動を同時に行うことは心負荷がある可能性があると考えられる。そのため、今後はNew STEPを1ヶ月行い、次にセラバンドを使用した運動を1ヶ月行った利用者とセラバンドを使用した運動を1ヶ月行い、次にNew STEPを1ヶ月行った利用者でリハビリの効果がどのように筋肉量に反映されているか検討することが考えられる。
高齢者に心負荷がなく、効果的なリハビリで筋力が増強し、運動の効果を実感してもらうと共に、筋肉量の測定結果を数値やグラフで見ることで、より効果を感じてもらい、リハビリを継続的に取り組んでもらうことで意欲向上につなげていきたい。
今回の結果を参考に、さらに高齢者に効果的なリハビリにつなげられる研究を行っていきたい。