講演情報
[14-O-P203-02]職場の心理的安全性を介護現場に定着させるためにフィッシュ哲学を生かすアンガーマネジメントゲーム
*野口 真由美1、石川 玄子1、信野 典子1 (1. 栃木県 介護老人保健施設陽南)
職場の心理的安全性の必要は、個人の働きやすさに留まらず、多職種連携、協働に欠かせないばかりか、組織的な成果、パフォーマンス、離職率にも影響すると言われている。しかし、介護看護の現場では、人間関係や離職、人財育成などに大きな課題がある。フィッシュ哲学の遊ぶ、喜ばせる、注意を向ける、態度を選ぶ等を学び、同僚と共感するために、アンガーマネジメントゲームを使って、具体的、直接的に体現できる可能性を探る。
【目的】
人財育成と離職防止は介護保険でも重要課題とされているが、私たちの施設でも大きな問題である。アンガーマネジメント、フィッシュ哲学などで、心理的安全性に取り組むも、全員に意識づけすること、同じように学ぶことが難しい。特にリーダーにとって職員のチームビルディングは多様性もあり、負担にもなっている。リーダーが遊ぶ(ゲーム)ことから、心理的安全性を考える機会になり得るか検討する。
【方法】
リーダー経験者8人(介護福祉士5人、看護師3人)をフロアごと4人でアンガーマネジメントゲームを行ってもらい、アンガーマネジメント、フィッシュ哲学、リーダーについてのアンケートを行い、職場の心理的安全性の定着に有効な手法について検討する。
【成績】
アンガーマネジメントについて全員が知ってはいるが、自分が出来ているは71.4%で、他者は33.3%。アンガーマネジメントゲームは全員が楽しく、集中し、自分の怒りを客観的にみられ、お互いの信頼関係構築に有効と回答。同僚の怒りのツボを知り、意外と感じる88%。フィッシュ哲学を知っていた12.5%、相手を喜ばせる、周りへの影響を考慮した75%。心理的安全性を知っている75%、職場にある62.5%。全員が心理的安全性にアンガーマネジメントは役立ち、ゲームは有効で、職員皆でやる機会があると良いと回答した。
また、全員がリーダーにはストレスがあり、75%が辛いと思うことがあり、リーダーにアンガーマネジメント、フィッシュ哲学が有効と全員が回答した。
【結論】
職場の心理的安全性は、どんな職場にも必要である。しかし、多職種、性差、世代差を超えての看護介護は、協力、思いやりに依存していることも多く、他職種への理解、役割分担、利用者ファーストの意識など、『個々の違い』への理解をする機会、意識は低い。施設でもアンガーマネジメントを取り入れ、毎月怒らない日の制定、勉強会など行うも、人間関係の悩みは断ち切れない。
アンケート結果からも、認知はされているが、施設での定着は3割と感じている。そこで、看護師には拡がっているフィッシュ哲学を取り入れ、遊ぶ、喜ばせる、注意を向ける、態度を選ぶの4つの要素についても、質問してみた。フィッシュ哲学は施設でほぼ知られてはいないが、ゲームは楽しく、集中し、態度を選ぶなど、全く知らない手法への、導入として有効だったと思われる。
また、多くがリーダーという立場を苦痛に感じており、人材育成、リーダー養成に組織的なシステムを期待していた。アンガーマネジメント、フィッシュ哲学とも、組織運営に有効と全員が一度のゲームでも有効と回答したことは、心理的安全性の構築、定着の難しさを考えると、遊び心、喜ばせる事を要素としたフィッシュ哲学は介護の世界でも極めて有効と言える。
介護老人保健施設においては看護師と介護士の連携は病院とは違い、看護補助者という立場とは異なる。病院から異動で介護老人保健施設の師長になり、介護士、また施設看護師との関係を自然な形で構築するために、楽しく、喜ばせること、つまり、フィッシュ哲学に基づき組み立ててみたが、アンガーマネジメントゲームを利用することで、まさに、遊びながら、相手に注意を向け、喜ばせることができた。
アメリカの魚市場で生れた『世界で最も有名な魚屋さんにし、寂れかけた市場を一躍観光名所にした』フィッシュ哲学は、看護の世界では知られている手法ではあるが、介護、医療現場ではなじみがあまりない。今、注目のアンガーマネジメントと組み合わせることによって、また、未知の取り組み時に生まれる職員の拒否感、無関心をゲームという手法で、興味を持ってもらうことができた。
日々、協力し、それぞれチームワークを築いているが、ケアには必ず、ひとつ正解があるわけではなく、日々の心身の状況に応じた介護、コミュニケーション、信頼関係、そして、多職種と連携し、より良いケアを利用者に提供しなくてはならない。アンガーマネジメントゲームは、リーダーが伸び伸びと心理的安全性を持ち、それを全職員と共有していくために有効と言え、さらに職員と楽しく、遊び心を持って取り組みたい。
人財育成と離職防止は介護保険でも重要課題とされているが、私たちの施設でも大きな問題である。アンガーマネジメント、フィッシュ哲学などで、心理的安全性に取り組むも、全員に意識づけすること、同じように学ぶことが難しい。特にリーダーにとって職員のチームビルディングは多様性もあり、負担にもなっている。リーダーが遊ぶ(ゲーム)ことから、心理的安全性を考える機会になり得るか検討する。
【方法】
リーダー経験者8人(介護福祉士5人、看護師3人)をフロアごと4人でアンガーマネジメントゲームを行ってもらい、アンガーマネジメント、フィッシュ哲学、リーダーについてのアンケートを行い、職場の心理的安全性の定着に有効な手法について検討する。
【成績】
アンガーマネジメントについて全員が知ってはいるが、自分が出来ているは71.4%で、他者は33.3%。アンガーマネジメントゲームは全員が楽しく、集中し、自分の怒りを客観的にみられ、お互いの信頼関係構築に有効と回答。同僚の怒りのツボを知り、意外と感じる88%。フィッシュ哲学を知っていた12.5%、相手を喜ばせる、周りへの影響を考慮した75%。心理的安全性を知っている75%、職場にある62.5%。全員が心理的安全性にアンガーマネジメントは役立ち、ゲームは有効で、職員皆でやる機会があると良いと回答した。
また、全員がリーダーにはストレスがあり、75%が辛いと思うことがあり、リーダーにアンガーマネジメント、フィッシュ哲学が有効と全員が回答した。
【結論】
職場の心理的安全性は、どんな職場にも必要である。しかし、多職種、性差、世代差を超えての看護介護は、協力、思いやりに依存していることも多く、他職種への理解、役割分担、利用者ファーストの意識など、『個々の違い』への理解をする機会、意識は低い。施設でもアンガーマネジメントを取り入れ、毎月怒らない日の制定、勉強会など行うも、人間関係の悩みは断ち切れない。
アンケート結果からも、認知はされているが、施設での定着は3割と感じている。そこで、看護師には拡がっているフィッシュ哲学を取り入れ、遊ぶ、喜ばせる、注意を向ける、態度を選ぶの4つの要素についても、質問してみた。フィッシュ哲学は施設でほぼ知られてはいないが、ゲームは楽しく、集中し、態度を選ぶなど、全く知らない手法への、導入として有効だったと思われる。
また、多くがリーダーという立場を苦痛に感じており、人材育成、リーダー養成に組織的なシステムを期待していた。アンガーマネジメント、フィッシュ哲学とも、組織運営に有効と全員が一度のゲームでも有効と回答したことは、心理的安全性の構築、定着の難しさを考えると、遊び心、喜ばせる事を要素としたフィッシュ哲学は介護の世界でも極めて有効と言える。
介護老人保健施設においては看護師と介護士の連携は病院とは違い、看護補助者という立場とは異なる。病院から異動で介護老人保健施設の師長になり、介護士、また施設看護師との関係を自然な形で構築するために、楽しく、喜ばせること、つまり、フィッシュ哲学に基づき組み立ててみたが、アンガーマネジメントゲームを利用することで、まさに、遊びながら、相手に注意を向け、喜ばせることができた。
アメリカの魚市場で生れた『世界で最も有名な魚屋さんにし、寂れかけた市場を一躍観光名所にした』フィッシュ哲学は、看護の世界では知られている手法ではあるが、介護、医療現場ではなじみがあまりない。今、注目のアンガーマネジメントと組み合わせることによって、また、未知の取り組み時に生まれる職員の拒否感、無関心をゲームという手法で、興味を持ってもらうことができた。
日々、協力し、それぞれチームワークを築いているが、ケアには必ず、ひとつ正解があるわけではなく、日々の心身の状況に応じた介護、コミュニケーション、信頼関係、そして、多職種と連携し、より良いケアを利用者に提供しなくてはならない。アンガーマネジメントゲームは、リーダーが伸び伸びと心理的安全性を持ち、それを全職員と共有していくために有効と言え、さらに職員と楽しく、遊び心を持って取り組みたい。