講演情報
[14-O-P204-03]やりがいを持ち続けるために~自分たちの成長を知る~
*河村 未唯1、西松 安代1、西村 めぐみ1、山崎 結月1、熊田 有里菜1、石原 定江1 (1. 岐阜県 介護老人保健施設西美濃さくら苑)
新人として仕事をはじめ、プリセプターが付き、現場での業務を開始した。その後、苑の勉強会に新人チームとして参加し、テーマに沿って個々に思った意見を出し合い、変法ではあるがブレインストーミングを用い、新人としてまとめ発表した結果、仕事に対する思い、スキルの程度などが理解できた。1年が経過し、同じ方法で自分達を振り返り現状を確認、その結果を昨年度と比較・考察し、先輩スタッフの他者評価を加え発表する。
<はじめに>
西美濃さくら苑は岐阜県の西南に位置する緑豊かな地に建っている単独型の介護老人保健施設である。規模は入所定員150名、通所定員50名で苑方針「待機者ゼロ」を目標に掲げ、超強化型加算を算定している。
苑では毎年教育委員会の主催で研究発表を行っている。令和5年度に入職した新人5名がチームとなった。5名の内訳は経験者が3名、新卒者が2名で、1年前のテーマは「やりがいを持ち長く働くために」であった。1年が経過した現在、入職時と変化なく続いている。今回1年前と同じ方法で自分たちの思いを言い合い、変法ではあるがブレインストーミングを用いて1年前とどのように変化しているかを確認するとともに、我々が感じていることと苑のスタッフが感じていることを知るため、アンケート調査を用いて確認しましたので、その結果も含めて報告する。
<目的>
「やりがいを持ち続けるために」
<方法>
1.前年度のブレインストーミング(※)の結果を振り返る
※ブレインストーミングは、集団発想法で思った事を出し、出てきた項目に関しては「否定しない」「歓迎する」「質より量」を重視してまとめる方法で、今回まとめる方法を悩み、変法として活用した。
2.前年度と同じ方法で自分達の思いを出し合い、同じ方法でまとめる
3.1年が経過した現在の自分達の姿を先輩スタッフがどのように感じているのかを54名を対象にアンケート調査を実施。
アンケート内容は以下の通り。
1)指導において最も大変だったことはなんですか?
2)1年前指導した事が活かされていますか?
3)マニュアルに沿った仕事ができていますか?
4)報告、連絡、相談が的確に行えていますが?
5)笑顔で積極的な挨拶ができていますか?
6)利用者の声に耳を傾けることができていますか?
7)新人職員の業務姿勢からやる気を感じられますか?
8)1年前と今とで最も成長したと思う点は何ですか?
<実践・結果>
1、2.前年度結果と現在結果を比較して考察する。
1)教育…教育が身に付き、自立して行える仕事が増えたが、現在も教育は継続されている。
2)業務…時間内に業務を終了できる等の時間管理ができ、業務に余裕を感じられるようになったことで、自分で考えて行える業務の幅が広がり、多少ではあるが考察もできるようになった。
3)指導…指導を受ける回数が少なくなり、完全ではないが自立に向けて日々努力している。
4)人間関係…入職当初は意図的に関係性を保つよう努力していたが、現在では自然の流れの中で関係性を保てるようになった。
5)コミュニケーション…これまで自分から聞いて仕事を行っていたが、現在は自分で考えて行う事が増えたことにより、スタッフ同士のコミュニケーションは減ったが、利用者とのコミュニケーションが増加した。
6)利用者のとの関わり…担当利用者の割り当てが1年目より増えた事により、利用者との関わりが増えた。
7)個々の内容は異なるが、自立して行える業務が増えたこと、時間管理ができ業務に余裕を感じられるようになったこと、担当利用者の割り当てが増えた事により利用者との関わりが増え、利用者から「いつもありがとう」と言った言葉で喜びを感じる事や、利用者の様子がいつもと違うことに気づき、異常の早期発見に繋げることができた事は、心より「良かった」と思い、やりがいに繋がる。
3.先輩スタッフへアンケート調査を実施した結果
1)笑顔で積極的に挨拶ができていますか? 4名( 7%)が「NO」
2)利用者の声に耳を傾ける事が出来ていますか? 3名( 5%)が「NO」
3)報告、連絡、相談が的確に行えていますか? 7名(13%)が「NO」
4)1年間指導した事が生かされていますか? 13名(24%)が「NO」
<考察>アンケート結果から報連相と指導の成果については、まだ「できていない」と感じている先輩スタッフが多いことが分かった。今後は他者からの意見を自分で考え、根拠があるならば、受け入れることが必要であり、根拠が必要と感じたら質問して、自分の意見が言える環境作りが必要であると感じた。
上記の結果とは別に、自由記載欄には「さくら苑で長く働いてほしい」と言った先輩の思いがよく伝わる言葉をいただけた。
<おわりに>
今回1年前と現在のブレインストーミングを用いて比較することで、業務において考えて行う仕事が増え、業務を任されること、職員や利用者とのコミュニケーションが増えたことで職場の一員としてやりがいを感じ、自分達の成長を確認することができた。また、他者評価を通して業務姿勢や社会人の基本である挨拶や表情を認めて頂き、1年が経過して当施設に馴染めていると感じることができた。やりがいを持ち続けるためには、自分自身の日々の振り返りや先輩スタッフの意見を素直に受け入れることが必要であるということを再確認できた。今後も当施設でやりがいを持ち続けるため、更に成長できるよう初心を忘れず、自分自身を振り返りながら業務を遂行していきたい。
西美濃さくら苑は岐阜県の西南に位置する緑豊かな地に建っている単独型の介護老人保健施設である。規模は入所定員150名、通所定員50名で苑方針「待機者ゼロ」を目標に掲げ、超強化型加算を算定している。
苑では毎年教育委員会の主催で研究発表を行っている。令和5年度に入職した新人5名がチームとなった。5名の内訳は経験者が3名、新卒者が2名で、1年前のテーマは「やりがいを持ち長く働くために」であった。1年が経過した現在、入職時と変化なく続いている。今回1年前と同じ方法で自分たちの思いを言い合い、変法ではあるがブレインストーミングを用いて1年前とどのように変化しているかを確認するとともに、我々が感じていることと苑のスタッフが感じていることを知るため、アンケート調査を用いて確認しましたので、その結果も含めて報告する。
<目的>
「やりがいを持ち続けるために」
<方法>
1.前年度のブレインストーミング(※)の結果を振り返る
※ブレインストーミングは、集団発想法で思った事を出し、出てきた項目に関しては「否定しない」「歓迎する」「質より量」を重視してまとめる方法で、今回まとめる方法を悩み、変法として活用した。
2.前年度と同じ方法で自分達の思いを出し合い、同じ方法でまとめる
3.1年が経過した現在の自分達の姿を先輩スタッフがどのように感じているのかを54名を対象にアンケート調査を実施。
アンケート内容は以下の通り。
1)指導において最も大変だったことはなんですか?
2)1年前指導した事が活かされていますか?
3)マニュアルに沿った仕事ができていますか?
4)報告、連絡、相談が的確に行えていますが?
5)笑顔で積極的な挨拶ができていますか?
6)利用者の声に耳を傾けることができていますか?
7)新人職員の業務姿勢からやる気を感じられますか?
8)1年前と今とで最も成長したと思う点は何ですか?
<実践・結果>
1、2.前年度結果と現在結果を比較して考察する。
1)教育…教育が身に付き、自立して行える仕事が増えたが、現在も教育は継続されている。
2)業務…時間内に業務を終了できる等の時間管理ができ、業務に余裕を感じられるようになったことで、自分で考えて行える業務の幅が広がり、多少ではあるが考察もできるようになった。
3)指導…指導を受ける回数が少なくなり、完全ではないが自立に向けて日々努力している。
4)人間関係…入職当初は意図的に関係性を保つよう努力していたが、現在では自然の流れの中で関係性を保てるようになった。
5)コミュニケーション…これまで自分から聞いて仕事を行っていたが、現在は自分で考えて行う事が増えたことにより、スタッフ同士のコミュニケーションは減ったが、利用者とのコミュニケーションが増加した。
6)利用者のとの関わり…担当利用者の割り当てが1年目より増えた事により、利用者との関わりが増えた。
7)個々の内容は異なるが、自立して行える業務が増えたこと、時間管理ができ業務に余裕を感じられるようになったこと、担当利用者の割り当てが増えた事により利用者との関わりが増え、利用者から「いつもありがとう」と言った言葉で喜びを感じる事や、利用者の様子がいつもと違うことに気づき、異常の早期発見に繋げることができた事は、心より「良かった」と思い、やりがいに繋がる。
3.先輩スタッフへアンケート調査を実施した結果
1)笑顔で積極的に挨拶ができていますか? 4名( 7%)が「NO」
2)利用者の声に耳を傾ける事が出来ていますか? 3名( 5%)が「NO」
3)報告、連絡、相談が的確に行えていますか? 7名(13%)が「NO」
4)1年間指導した事が生かされていますか? 13名(24%)が「NO」
<考察>アンケート結果から報連相と指導の成果については、まだ「できていない」と感じている先輩スタッフが多いことが分かった。今後は他者からの意見を自分で考え、根拠があるならば、受け入れることが必要であり、根拠が必要と感じたら質問して、自分の意見が言える環境作りが必要であると感じた。
上記の結果とは別に、自由記載欄には「さくら苑で長く働いてほしい」と言った先輩の思いがよく伝わる言葉をいただけた。
<おわりに>
今回1年前と現在のブレインストーミングを用いて比較することで、業務において考えて行う仕事が増え、業務を任されること、職員や利用者とのコミュニケーションが増えたことで職場の一員としてやりがいを感じ、自分達の成長を確認することができた。また、他者評価を通して業務姿勢や社会人の基本である挨拶や表情を認めて頂き、1年が経過して当施設に馴染めていると感じることができた。やりがいを持ち続けるためには、自分自身の日々の振り返りや先輩スタッフの意見を素直に受け入れることが必要であるということを再確認できた。今後も当施設でやりがいを持ち続けるため、更に成長できるよう初心を忘れず、自分自身を振り返りながら業務を遂行していきたい。