講演情報
[14-O-P205-01]感じる・・・。ジェネレーションギャップ
*飯島 明日美1 (1. 茨城県 介護老人保健施設ごぎょうの里)
平均年齢37歳。四捨五入してアラフォー世代ばかりの私の部署。認知症専門棟に高卒10代の新人職員3名が入職し、今までとは違った笑いあり涙ありのドタバタな新人育成の日々を報告します。
【はじめに】
当施設は筑西市に平成9年に開設し、認知症専門棟40名、一般棟60名、通所37名が定員の施設です。私は、入職して20年になりますが、現在認知症専門棟に在籍して5年目を迎え副主任として日々リーダー業務を行っています。そこへ昨年、一昨年と高卒の10代計3名が入職しました。今までの新人同様に、新人研修を行い基本的なことを学び大きな問題もなく、現場に入ることになりました。
ここ最近は中途採用での職員が多かったことから、フレッシュ感が漂う新人との仕事に張り切っている自分がいました。しかし、それも束の間、すぐに新人とのジェネレーションギャップを感じました。そこで私が各新人職員とのギャップを感じたエピソードを紹介します。
【Wさんとのエピソード】
利用者様と新聞を読んでいたWさんが「今日◯◯の番組にケントがでる!」と言っていました。私は「ケント・デリカット」だと思い「えー!テレビ出るの久しぶりじゃない?」と驚くとWさんはポカンとしていました。会話を続けていく中で「ケントが映画の宣伝のためテレビに出る」と聞き「ケント・デリカットは俳優になったのか」とますます私は驚きましたが、よくよく話を聞いていくと「ケント」はキングダムで有名な「山崎賢人」のことでした。会話は弾みませんでした。
【M君とのエピソード】
お正月に、利用者様を交えた会話の中で干支の話になり、「M君の干支は何?」と聞くと彼は困った表情で「やぎ年ってありますか?」と答えました。てっきりやぎ座と勘違いしているのかと思いましたが、彼はひつじ年の水瓶座でした。そして彼は「一年ぶりに初詣に行ってきました」と話してきました。初詣はその年初めて神社仏閣へ参拝する行事。私は「昨年初詣行ったなら一年ぶりなのは当たり前だ」と答えました。
【Kさんとのエピソード】
仕事のミスをしたKさんに対して個別指導した際、涙ぐみ反省していた様子がありました。「若い子に言い過ぎてしまったか?」「次はどう伝えよう?」と悩んでいると、次の日にはケロッとしていて、何事もなかったかのように「お疲れ様でーす」と笑顔で挨拶してきました。失敗を引きずるのも良くないとは思いますが「あっさりし過ぎじゃない?」と思ってしまう自分がいました。これはこれ、それはそれ感が強いのだと感じました。他のアラサー、アラフォーのスタッフも同じことを感じており、私は介護リーダーという立場もあって新人教育に対する悩みやグチの日々でした。コロナ禍でもあり私の思う介護の楽しさ、面白さなど新人には上手く伝えられずに悩み、涙する日もありました。
【新人、そして私も成長】
新人の事を思うと、中学~高校の楽しい青春時代をコロナ禍で過ごした彼らは、人と接する機会を奪われた生活を送りながら当施設に入職したと思います。コロナ禍できっと思い描いていたものとは違う仕事の日々があったことでしょう。コロナクラスターによる残業や度重なる勤務変更、そして本人達もコロナ陽性を経験しました。そんななかでも利用者様と関わりながら訴えや言われた事には素直に答え、利用者様と良い雰囲気を作り、喜んでもらう対応もしています。また、体力も瞬発力もすっかり衰えてしまった私達よりも素早く動き、利用者様の対応をしてくれる、優しく、頼りがいのある介護員に、少しずつ成長しています。成長していく姿を見て、世代やしつけ、教育などの狭い範囲ではなく、新しい人種に出会った自分を楽しむぐらいの心構えでのぞんでいこうと思うようになりました。そうしているうちに次第に、悩みやグチもなくなっていきました。
【考察】
現在の介護業界は人手不足、外国人の受け入れも進んできて一昔前とは違ってきています。様々な方をこれからも受け入れることになるでしょうし、そうしていかないといけない時代になってきています。育成方法もその都度考え、人に合わせ迷いや失敗を繰り返し、多様性を持って行っていく事が必要だと考えます。利用者様からもスタッフからも愛される3人。この3人にもいずれ後輩ができ、その後輩にも慕われる先輩になってほしいと思います。そして新人育成をしつつジェネレーションギャップを楽しみながら日々私も成長していきたいです。
当施設は筑西市に平成9年に開設し、認知症専門棟40名、一般棟60名、通所37名が定員の施設です。私は、入職して20年になりますが、現在認知症専門棟に在籍して5年目を迎え副主任として日々リーダー業務を行っています。そこへ昨年、一昨年と高卒の10代計3名が入職しました。今までの新人同様に、新人研修を行い基本的なことを学び大きな問題もなく、現場に入ることになりました。
ここ最近は中途採用での職員が多かったことから、フレッシュ感が漂う新人との仕事に張り切っている自分がいました。しかし、それも束の間、すぐに新人とのジェネレーションギャップを感じました。そこで私が各新人職員とのギャップを感じたエピソードを紹介します。
【Wさんとのエピソード】
利用者様と新聞を読んでいたWさんが「今日◯◯の番組にケントがでる!」と言っていました。私は「ケント・デリカット」だと思い「えー!テレビ出るの久しぶりじゃない?」と驚くとWさんはポカンとしていました。会話を続けていく中で「ケントが映画の宣伝のためテレビに出る」と聞き「ケント・デリカットは俳優になったのか」とますます私は驚きましたが、よくよく話を聞いていくと「ケント」はキングダムで有名な「山崎賢人」のことでした。会話は弾みませんでした。
【M君とのエピソード】
お正月に、利用者様を交えた会話の中で干支の話になり、「M君の干支は何?」と聞くと彼は困った表情で「やぎ年ってありますか?」と答えました。てっきりやぎ座と勘違いしているのかと思いましたが、彼はひつじ年の水瓶座でした。そして彼は「一年ぶりに初詣に行ってきました」と話してきました。初詣はその年初めて神社仏閣へ参拝する行事。私は「昨年初詣行ったなら一年ぶりなのは当たり前だ」と答えました。
【Kさんとのエピソード】
仕事のミスをしたKさんに対して個別指導した際、涙ぐみ反省していた様子がありました。「若い子に言い過ぎてしまったか?」「次はどう伝えよう?」と悩んでいると、次の日にはケロッとしていて、何事もなかったかのように「お疲れ様でーす」と笑顔で挨拶してきました。失敗を引きずるのも良くないとは思いますが「あっさりし過ぎじゃない?」と思ってしまう自分がいました。これはこれ、それはそれ感が強いのだと感じました。他のアラサー、アラフォーのスタッフも同じことを感じており、私は介護リーダーという立場もあって新人教育に対する悩みやグチの日々でした。コロナ禍でもあり私の思う介護の楽しさ、面白さなど新人には上手く伝えられずに悩み、涙する日もありました。
【新人、そして私も成長】
新人の事を思うと、中学~高校の楽しい青春時代をコロナ禍で過ごした彼らは、人と接する機会を奪われた生活を送りながら当施設に入職したと思います。コロナ禍できっと思い描いていたものとは違う仕事の日々があったことでしょう。コロナクラスターによる残業や度重なる勤務変更、そして本人達もコロナ陽性を経験しました。そんななかでも利用者様と関わりながら訴えや言われた事には素直に答え、利用者様と良い雰囲気を作り、喜んでもらう対応もしています。また、体力も瞬発力もすっかり衰えてしまった私達よりも素早く動き、利用者様の対応をしてくれる、優しく、頼りがいのある介護員に、少しずつ成長しています。成長していく姿を見て、世代やしつけ、教育などの狭い範囲ではなく、新しい人種に出会った自分を楽しむぐらいの心構えでのぞんでいこうと思うようになりました。そうしているうちに次第に、悩みやグチもなくなっていきました。
【考察】
現在の介護業界は人手不足、外国人の受け入れも進んできて一昔前とは違ってきています。様々な方をこれからも受け入れることになるでしょうし、そうしていかないといけない時代になってきています。育成方法もその都度考え、人に合わせ迷いや失敗を繰り返し、多様性を持って行っていく事が必要だと考えます。利用者様からもスタッフからも愛される3人。この3人にもいずれ後輩ができ、その後輩にも慕われる先輩になってほしいと思います。そして新人育成をしつつジェネレーションギャップを楽しみながら日々私も成長していきたいです。