講演情報
[14-O-P205-04]ワークプレイスユニバーサルデザインを意識したチーム多様性に配慮し、働きやすい環境を整えチームとなる
*酒井 一徳1、宗像 マミ1 (1. 奈良県 医療法人豊生会 介護老人保健施設 でぃあほうむ吉野)
当施設は、障害者の実質雇用率12.5%で福祉介護事業所として奈良県初の「もにす」に認定された。現在、6名の障害を持つ人に介護助手として力を発揮している。その中で1名の介護助手が介護福祉士の資格取得を目指し、業務に励んでいる。6名の介護助手と共に働く中で課題も上がっている。誰もが働きやすい職場環境を整えチームケアを行うための取り組みについて報告をする。
ねらい 障害(特性)を有する職員が介護業務を行うため、現場の理解と工夫によりチームの一員となるはじめに:令和2年より介護助手として、実習元であった支援学校と連携を図り、本格的に特性を持つ介護助手の雇用が始まった。その後、介護職員の業務軽減にも繋がり、介護助手採用の効果があったものと考える。現在、当施設では6名の特性を持った介護助手を雇用し、実質雇用率12.5%で厚生労働省の定める基準に適合するものとされ、障害者雇用促進の優良事業所として奈良県労働局より令和6年3月に福祉介護事業所としては奈良県内初の「もにす」に認定された。また同年6月には、「障害者働く応援団なら」にも登録された。6名の特性を持つ職員と働く中、2つの課題が抽出された。目的 :特性のある職員と共に働くことを通じて、職員の質の向上に努め、施設の目標である「ワンチーム」強化への取り組みを行う。課題 :・特性を持つ職員への理解や認識不足、考え方の違いから適切な対応が出来ず、特性を持つ職員らが混乱している。 ・特性を持つ職員同士がお互いの特性に対する理解が困難で、どの様にお互いをサポートすれば良いか分からないため、人間関係に悩んでいる。研究期間:令和5年4月1日~令和6年8月30日方法 1. 特性のある職員と働く心境について全職員へのアンケートを実施 2. 障害者雇用についての外部研修に参加 3. 特性を持つ職員への理解を深めるための研修を実施 *リーダー職員へは更なる理解を深める 4. 特性を持つ職員へ個人面談を行い、困り事を確認する 5. 研修後、障害者(特性を持つ職員)と働く心境について再度アンケート調査をし、分析する今後の予測 ・健常であろう職員の特性ある職員への理解が深まり、双方がストレスを軽減して仕事が出来る ・特性を持つ職員が混乱した際、周りの職員が一丸となりサポートが出来る残された課題について ・「もにす」認定の福祉介護事業所として、障害者(介護助手)と共に働く心得(マニュアル)の作成 ・特性ある職員に対しての理解に困っている職員への教育 ・行政と連携し、新たな視点からの研修の検討 ・特性別の仕事内容の検討