講演情報

[14-P-D001-05]周辺症状軽減の取り組み~不快感なく生活を送るために~

*鈴木 真也1 (1. 千葉県 哺育会介護老人保健施設ハートケア市川)
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【目的】トイレ内で排泄を行う事で、不快感なく人らしい生活を送っていただく。【方法】1不快感を軽減の為トイレ介助を行う。2BPSD+Qの実施前と実施後の点数を比較する。3、4略【結果】夜間でオムツ・便いじりは見られるも、その後はオムツいじりのみみられる。3週間後オムツいじり、便いじり見られる事はなかった。【考察】オムツいじり、便いじりが見られなくなったのはトイレ誘導の効果が出ていると考えられる。
周辺症状軽減の取り組み~不快感なく生活を送るために~対象者 A様83歳 女性 既往歴:認知症 嚥下障害            廃用症候群 脂質異常症弟夫婦と同居 生活は静かで穏やかだが、頑固な一面もある選定理由として施設生活の中で便いじりが見られ、本人にとってはいじっている感覚はない。どうアプローチすれば軽減できるのか、また、人らしい生活を送ってほしい。【取り組み内容】トイレに行けるかカンファレンスを行い、カンファレンス後にトイレ誘導を行っていく。座位が取りにくい可能性がある為、転倒予防と立位がとれるよう二人介助にて安全確保をとる。トイレ誘導を行ったことにより、オムツいじりや便いじりがどうなるか観察していく。【目的】トイレ内で排泄を行う事で、不快感なく人らしい生活を送っていただく。臀部のムレも軽減でき、皮膚状況の改善にもつながる。【方法】1、不快感を軽減する為に、多職種と連携し、日中にトイレ介助を行うようにする。9時にトイレ誘導し、スタッフ(日勤帯)二人介助で対応する。オムツを外し、オムツを外した後は日中リハビリパンツとパッドで過ごす。13時、15時半にも同様にトイレ誘導を行う。夜間は再びオムツを使用する。トイレ誘導を行い、排尿排便がないか確認する。一日のオムツいじりがどう変化するかも確認する。2、BPSD+Qの実施前と実施後の点数を比較する。3、スキントラブルがないか臀部の皮膚観察を行い、看護師と連携し、臀部に軟膏を塗布するのか検討していく。4、トイレ誘導を行う事で、不快感が拭え、ストレス軽減に繋がり、QOLの向上を目指す。【結果】実施後当日と翌日の夜間でオムツ・便いじり見られるも、その後はオムツいじりのみみられる。パッド内に便失禁したのは6回だったが、便器内の排便もみられるようになり、一週目は5回あった。二週目も日中トイレ誘導を行い、便器内の排便が7回みられ、パッド内の便失禁は2回という結果だった。昼夜ともに便いじりがみられず。またオムツいじりもみられなかった。継続して翌週も観察、実施していく。先週同様オムツいじり、便いじり見られる事はなかった。ただ衣類までの汚染が3回みられることもあった。便器内での排便は8回見られ、パッド内(衣類汚染までのパッド内失禁含め)は5回見られた。どちらも先週より増加傾向に見られる。夜間のオムツ内への排便はほとんど見られなくなり、オムツいじりも見られなくなった。【考察】オムツいじり、便いじりが見られなくなったのは、日中のトイレ誘導の効果が出ていると考えられる。パッド内の便失禁が減ったことにより不快感も軽減し、便いじりが減ったと思われる。【今後の課題】トイレ誘導時の二人介助を一人介助に変更していき、本人の立位機能の向上を目的としたプランを再度検討していく。 精神面で普段の生活の中で排泄に関わるポジティブな声掛けを増やし、トイレでの排便に対しての達成感や安心を感じてもらえるような支援をしていき、精神面のケアが今後の課題であると感じました。