講演情報
[15-O-Q002-08]COVID―19からの再起~通所リハビリテーション稼働率向上を目指して~
*宮川 悠葵1、加藤 剛資1、奥山 ひろみ1、菅井 諒1、飯田 亜古1 (1. 北海道 医療法人耕仁会介護老人保健施設セージュ山の手)
令和元年よりCOVID―19の感染拡大が全国的にみられた。そのことにより利用者様の感染防止意識の高まりから通所サービスの利用控えが長期的に続き、稼働率が低下した。 令和6年5月にCOVID―19が5類相当に引き下げになったことを機に当通所リハビリテーションは稼働率向上に向け、営業活動、イベントの開催、活動の見直しを行い、稼働率が向上した。
【はじめに】
令和元年よりCOVID―19の感染拡大が全国的にみられた。そのことにより緊急事態宣言など利用者様の感染防止の意識が高まり、通所リハビリテーションの利用控えが長期的に続き、徐々に稼働率が低下した。令和6年5月にCOVID―19が5類相当に引き下げになったことを機に稼働率向上に向けた当通所リハビリテーションの取り組みを報告する。
【方法】利用者様の利用控えによる中止により、特定の居宅介護支援事業所との繋がりのみが維持されている状況であった。まず始めに当施設と同地域の居宅介護支援事業所への営業活動を実施することにした。営業活動の方法として、次の2点を行った。1)施設の活動やイベント等の様子を紹介する広報誌を毎月作成。2)送りの送迎後に送迎ルートの近隣事業所へ通所職員全員で挨拶回り(営業活動)を行い、作成した広報誌を手渡しする。
低い曜日に「スイーツ」のイベントを催し、他曜日の利用者様の追加利用や振替利用を受け入れ、利用回数の増回や新規利用者の獲得を目指した。
また、COVID―19により、感染防止の観点から活動が制限され、プログラム内容が少なくなり利用者の活動参加率の低下やプログラムの少なさが目立ち、新規利用者様の利用に繋がるケースが少ない状況も見られていた。そのことに着目し、利用者様の希望している活動の再開や現状のプログラムを他曜日にも実施し、プログラムの拡充を図った。
【結果】
送迎後の居宅介護支援事業所への営業活動においては、令和5年3月より実施し、実施後6か月程は新規利用者様や体験利用者様の紹介はみられなかった。営業活動を毎月20件前後実施することにより、訪問先の介護支援専門員より体験希望者やサービス利用を検討しているケースの相談や紹介を頂くことが徐々に見られ、新規居宅支援事業所から紹介が増え、体験利用者様・新規利用者様の増加に繋がった。
毎月実施しているスイーツのイベントにおいては、開催当初は3名程度の追加利用だったが、イベントの紹介方法を工夫し、どのようなイベントなのか理解しやすく紹介することで、利用者様も興味を示し、現在では10名前後の追加利用、振替利用者様がみられている。また、イベントを実施する曜日であることが利用者様や居宅介護支援事業所にも周知され、新規利用者様の増加もみられた。
プログラムの拡充では、感染防止の観点から声を発しない活動として絵画(ぬりえ)と書道を中心とした活動のみの提供となっていた。そのことにより手持ち無沙汰や物足りなさを感じている利用者様から指摘を受けた。カラオケや麻雀、籠編みなど感染拡大前に人気のあった活動を再開し、利用者様自身が選択して活動に参加出来るように拡充を図ったことにより、利用者様の楽しみが増え利用者様の欠席の減少、体験利用者様の新規利用に繋がった。
上記の取り組みより、2020年に60%台まで低下した稼働率が、2024年5月には92.2%まで向上した。
【考察】
居宅介護支援事業所への営業活動では、一般的に施設の支援相談員が挨拶回りを行うことが多いが、介護職員など現場の職員が直接営業活動に伺うことで、職員の雰囲気などを周知する機会となった。また、利用者様へサービス提案をする上での提案先の一つに選んで頂け、体験利用や新規利用の紹介件数の増加に繋がったと考えられる。
イベント開催においては、稼働率の低迷がみられている曜日のプログラムを紹介するきっかけとなった。また、イベントを行う曜日を固定したことに定期的に参加して下さる利用者様、増回を希望される利用者様がみられてことにとより稼働率の向上に繋がったと考えられる。
プログラムの拡充においては、同じ趣味を持った利用者様同士の関わりが多くなり、交友関係の構築、活動参加意欲の向上が見られ欠席者の減少に繋がった。また、体験利用者様の趣味や興味のある活動の選択肢が増えたことにより、活動を目的とした体験利用者様や新規利用者様の増加に繋がったと考えられる。
今後は、サービスやケアの質の向上を図り、介護支援専門員や利用者様からも信頼される通所リハビリテーションとして発展していきたいと考えている。
令和元年よりCOVID―19の感染拡大が全国的にみられた。そのことにより緊急事態宣言など利用者様の感染防止の意識が高まり、通所リハビリテーションの利用控えが長期的に続き、徐々に稼働率が低下した。令和6年5月にCOVID―19が5類相当に引き下げになったことを機に稼働率向上に向けた当通所リハビリテーションの取り組みを報告する。
【方法】利用者様の利用控えによる中止により、特定の居宅介護支援事業所との繋がりのみが維持されている状況であった。まず始めに当施設と同地域の居宅介護支援事業所への営業活動を実施することにした。営業活動の方法として、次の2点を行った。1)施設の活動やイベント等の様子を紹介する広報誌を毎月作成。2)送りの送迎後に送迎ルートの近隣事業所へ通所職員全員で挨拶回り(営業活動)を行い、作成した広報誌を手渡しする。
低い曜日に「スイーツ」のイベントを催し、他曜日の利用者様の追加利用や振替利用を受け入れ、利用回数の増回や新規利用者の獲得を目指した。
また、COVID―19により、感染防止の観点から活動が制限され、プログラム内容が少なくなり利用者の活動参加率の低下やプログラムの少なさが目立ち、新規利用者様の利用に繋がるケースが少ない状況も見られていた。そのことに着目し、利用者様の希望している活動の再開や現状のプログラムを他曜日にも実施し、プログラムの拡充を図った。
【結果】
送迎後の居宅介護支援事業所への営業活動においては、令和5年3月より実施し、実施後6か月程は新規利用者様や体験利用者様の紹介はみられなかった。営業活動を毎月20件前後実施することにより、訪問先の介護支援専門員より体験希望者やサービス利用を検討しているケースの相談や紹介を頂くことが徐々に見られ、新規居宅支援事業所から紹介が増え、体験利用者様・新規利用者様の増加に繋がった。
毎月実施しているスイーツのイベントにおいては、開催当初は3名程度の追加利用だったが、イベントの紹介方法を工夫し、どのようなイベントなのか理解しやすく紹介することで、利用者様も興味を示し、現在では10名前後の追加利用、振替利用者様がみられている。また、イベントを実施する曜日であることが利用者様や居宅介護支援事業所にも周知され、新規利用者様の増加もみられた。
プログラムの拡充では、感染防止の観点から声を発しない活動として絵画(ぬりえ)と書道を中心とした活動のみの提供となっていた。そのことにより手持ち無沙汰や物足りなさを感じている利用者様から指摘を受けた。カラオケや麻雀、籠編みなど感染拡大前に人気のあった活動を再開し、利用者様自身が選択して活動に参加出来るように拡充を図ったことにより、利用者様の楽しみが増え利用者様の欠席の減少、体験利用者様の新規利用に繋がった。
上記の取り組みより、2020年に60%台まで低下した稼働率が、2024年5月には92.2%まで向上した。
【考察】
居宅介護支援事業所への営業活動では、一般的に施設の支援相談員が挨拶回りを行うことが多いが、介護職員など現場の職員が直接営業活動に伺うことで、職員の雰囲気などを周知する機会となった。また、利用者様へサービス提案をする上での提案先の一つに選んで頂け、体験利用や新規利用の紹介件数の増加に繋がったと考えられる。
イベント開催においては、稼働率の低迷がみられている曜日のプログラムを紹介するきっかけとなった。また、イベントを行う曜日を固定したことに定期的に参加して下さる利用者様、増回を希望される利用者様がみられてことにとより稼働率の向上に繋がったと考えられる。
プログラムの拡充においては、同じ趣味を持った利用者様同士の関わりが多くなり、交友関係の構築、活動参加意欲の向上が見られ欠席者の減少に繋がった。また、体験利用者様の趣味や興味のある活動の選択肢が増えたことにより、活動を目的とした体験利用者様や新規利用者様の増加に繋がったと考えられる。
今後は、サービスやケアの質の向上を図り、介護支援専門員や利用者様からも信頼される通所リハビリテーションとして発展していきたいと考えている。