講演情報
[15-O-P107-05]利用者主体のケアを目指して~インカムの導入、QOL向上へ~
*石川 順也1、土肥 志津香1、宮本 祥子1 (1. 愛媛県 介護老人保健施設アイリス)
【目的】当施設では、ナースコールの対応に、数少ないPHSで対応しており、利用者の方からの要望に、「ちょっと待って下さいね」が日常化しており、スタッフの動きにも無駄が多い状況であった。【方法】インカムを20台導入。スタッフ間の連携効率化を目指した。【結果】情報共有が効率化され、動きの無駄の削減に繋がった。【考察】安心安全なケア提供の為に、ICT機器の活用や業務改善を重ねていきたい。
【はじめに】
介護老人保健施設アイリスでは、一般型フロア(36床)に対しPHS2台でコール対応をしており、その場を離れられない状況の場合、ご利用者様の要望にすぐに答えられず「ちょっと待って下さいね。」が日常化していた。また、職員同士の所在が把握しづらく、一か所のコールに何人もの職員が集まってしまうという無駄な動きが見られていた。業務見直しで職員一人ひとりの業務調査を行った結果、直接業務より間接業務の割合が4割を占めており、その中でも職員間の連絡ツールが不十分な事による無駄な動き、動線がある事が明らかになった。令和3年度10月「介護ロボット導入支援事業」の一環としてハンディトランシーバー(インカム)を20台導入し、日々のケアの中で運用を開始しその症例も含めここに報告する。
【取り組み】
導入するにあたり、研修やデモ機での体験を経て職員間のスムーズな連携において効果が得られる部分が多い意見が寄せられたが、運用開始直後、装着による不快感、端末の重さ、PHSとインカムとの併用が出来ず上手く活用できていない状況があった。利用者との関わりの時間を確保するため、インカムを最大限活用する方法を、アイリス全体で何度も模索する中、夜間急変されたご利用者様の対応でインカムを使用する事があった。急変対応は行えたが、その他のフロアの職員は休憩中や介助中でインカム不携帯の為状況を把握できずフォローにまわる事ができなかった。その反省を踏まえ、細かなルール作りや時間帯に応じたグループ分け、また、様々なシチュエーションでインカムが活用されていく度に新たなルールが追加していった。
【まとめ】
介護業界では、人材確保が難しくなっており、業務の負担を軽減するためICT化が進んでいる。以前はフロア内の業務格差があり、コール対応にも時間を要したり、鳴り続くコールやセンサーに職員が焦燥感を感じる場面も多かった。ICTの導入が進み、現在はインカムを使用することで1対複数の会話ができ、利用者の生活の流れを止めることなく情報を共有しながらケアを行えている。また、夜勤帯では全館チャンネルを合わせることで他部署の状況を把握し、早期対応、応援体制ができている。そして、何より利用者の安心・安全を守るためには職員同士の連携やコミュニケーションは欠かせない。今後も快適な介護サービスを提供するためにも、インカムをはじめとしたICT機器を最大限、活用していきたい。
介護老人保健施設アイリスでは、一般型フロア(36床)に対しPHS2台でコール対応をしており、その場を離れられない状況の場合、ご利用者様の要望にすぐに答えられず「ちょっと待って下さいね。」が日常化していた。また、職員同士の所在が把握しづらく、一か所のコールに何人もの職員が集まってしまうという無駄な動きが見られていた。業務見直しで職員一人ひとりの業務調査を行った結果、直接業務より間接業務の割合が4割を占めており、その中でも職員間の連絡ツールが不十分な事による無駄な動き、動線がある事が明らかになった。令和3年度10月「介護ロボット導入支援事業」の一環としてハンディトランシーバー(インカム)を20台導入し、日々のケアの中で運用を開始しその症例も含めここに報告する。
【取り組み】
導入するにあたり、研修やデモ機での体験を経て職員間のスムーズな連携において効果が得られる部分が多い意見が寄せられたが、運用開始直後、装着による不快感、端末の重さ、PHSとインカムとの併用が出来ず上手く活用できていない状況があった。利用者との関わりの時間を確保するため、インカムを最大限活用する方法を、アイリス全体で何度も模索する中、夜間急変されたご利用者様の対応でインカムを使用する事があった。急変対応は行えたが、その他のフロアの職員は休憩中や介助中でインカム不携帯の為状況を把握できずフォローにまわる事ができなかった。その反省を踏まえ、細かなルール作りや時間帯に応じたグループ分け、また、様々なシチュエーションでインカムが活用されていく度に新たなルールが追加していった。
【まとめ】
介護業界では、人材確保が難しくなっており、業務の負担を軽減するためICT化が進んでいる。以前はフロア内の業務格差があり、コール対応にも時間を要したり、鳴り続くコールやセンサーに職員が焦燥感を感じる場面も多かった。ICTの導入が進み、現在はインカムを使用することで1対複数の会話ができ、利用者の生活の流れを止めることなく情報を共有しながらケアを行えている。また、夜勤帯では全館チャンネルを合わせることで他部署の状況を把握し、早期対応、応援体制ができている。そして、何より利用者の安心・安全を守るためには職員同士の連携やコミュニケーションは欠かせない。今後も快適な介護サービスを提供するためにも、インカムをはじめとしたICT機器を最大限、活用していきたい。