講演情報
[15-O-P109-04]ムダをなくせば人員不足を解消できるTPS(トヨタ生産方式)の実践
*谷口 真也1、塩月 いつか1 (1. 滋賀県 介護老人保健施設 石部ケアセンター)
TPS(トヨタ生産方式)を現場に取り入れ、ムダを徹底的に排除したことにより、職員の負担を軽減、生産性向上に高い効果があったので報告する。環境面におけるムダを見直し、改善することで低付加価値の時間を削減、価値のある時間を生み出すことができた。結果として、定期的な会議や企画、散歩などサービスの質の向上に向けた取り組みができる体制を整えることができた。
1.はじめに当施設の課題として、かねてよりの慢性的な人員不足が大きな課題であった。
いかにサービスの質を低下させずに業務効率化、生産性向上を図っていくかについて、抜本的な改革が迫られていた。
「ムダをなくし人員不足から脱却する」をスローガンに掲げ、TPS(トヨタ生産方式)を現場に取り入れ業務改善を実施した。
具体的な取り組みとして、環境整備、申し送りツールの変更、入浴調整方法の変更、職員出勤人数の均等化、介護補助業務の変更、ICT機器の導入を実施する。
今回、業務改善の一環として取り組んだ「環境整備」の事例を報告する。
2.目的ムダ(低付加価値の時間)を削減し、価値のある時間を生み出すことで、
「利用者様との時間を豊かにし、サービスの質が向上」「職場コミュニケーションの時間が増え働きやすい職場を実現」「職員の負担軽減」の実現を目的とする。
3.活動期間令和5年11月16日~令和6年4月16日
4.活動内容 環境整備をするにあたり、漠然と環境整備を実施するのではなく
『スペースのムダ』『時間のムダ』『違えるムダ』『取りに行くムダ』
この4つのムダを探し、環境面における課題を洗い出し環境整備を実施。
【改善場所と方法について】
使用頻度の高いトイレ倉庫
1)消耗品をまとめ業務を完結。物品をまとめて配置することで動作のムダを削減する。
2)かがまなくても取りやすい配置にし腰痛予防に配慮する
3)仕切りをつくり、在庫の減りを可視化する。
4)見やすくすることで準備時間の短縮をする。
物品倉庫
箱に内容を明示し、一目でわかるようにする。
5.活動結果環境整備終了後、職員からの聞き取りを評価(結果)として一部紹介。
「物の位置が分かりやすくなった」「パットの補充をする回数が少なくなった」「かがむ動作が少なくなった」
4つのムダを削減することで、職員の働きやすい職場に近づくことが出来た。
職員の意識にも変化があり、自ら業務効率を考え提案する職員も現れ、職員一人ひとりが働き方を考えるきっかけになった。
環境整備だけでなく、申し送りツールの変更、入浴調整方法の変更、職員出勤人数の均等化、介護補助業務の変更、ICT機器の導入を実施したことにより、
職員の負担を大幅に改善することができた。
人員不足が原因で出来ていなかった、定期的な会議や企画、散歩などサービスの質の向上に向けた取り組みができる体制を整えることができた。
6.まとめ
ムダを削減するという意識をもつことで、今まで見えていなかった様々なムダな動作や工程が見え
小さな積み重ねが大きな改革へと繋がると実感することができた。
また、業務改善への目的を明確化しておくことで、職員全体で取り組んでいくことができた。
今後さらに、職員の働きやすい環境を整え、利用者様に満足して頂けるサービスの質の向上を最終目標とし、
生産性向上とサービスの質の向上に向けて取り組んでいく。
いかにサービスの質を低下させずに業務効率化、生産性向上を図っていくかについて、抜本的な改革が迫られていた。
「ムダをなくし人員不足から脱却する」をスローガンに掲げ、TPS(トヨタ生産方式)を現場に取り入れ業務改善を実施した。
具体的な取り組みとして、環境整備、申し送りツールの変更、入浴調整方法の変更、職員出勤人数の均等化、介護補助業務の変更、ICT機器の導入を実施する。
今回、業務改善の一環として取り組んだ「環境整備」の事例を報告する。
2.目的ムダ(低付加価値の時間)を削減し、価値のある時間を生み出すことで、
「利用者様との時間を豊かにし、サービスの質が向上」「職場コミュニケーションの時間が増え働きやすい職場を実現」「職員の負担軽減」の実現を目的とする。
3.活動期間令和5年11月16日~令和6年4月16日
4.活動内容 環境整備をするにあたり、漠然と環境整備を実施するのではなく
『スペースのムダ』『時間のムダ』『違えるムダ』『取りに行くムダ』
この4つのムダを探し、環境面における課題を洗い出し環境整備を実施。
【改善場所と方法について】
使用頻度の高いトイレ倉庫
1)消耗品をまとめ業務を完結。物品をまとめて配置することで動作のムダを削減する。
2)かがまなくても取りやすい配置にし腰痛予防に配慮する
3)仕切りをつくり、在庫の減りを可視化する。
4)見やすくすることで準備時間の短縮をする。
物品倉庫
箱に内容を明示し、一目でわかるようにする。
5.活動結果環境整備終了後、職員からの聞き取りを評価(結果)として一部紹介。
「物の位置が分かりやすくなった」「パットの補充をする回数が少なくなった」「かがむ動作が少なくなった」
4つのムダを削減することで、職員の働きやすい職場に近づくことが出来た。
職員の意識にも変化があり、自ら業務効率を考え提案する職員も現れ、職員一人ひとりが働き方を考えるきっかけになった。
環境整備だけでなく、申し送りツールの変更、入浴調整方法の変更、職員出勤人数の均等化、介護補助業務の変更、ICT機器の導入を実施したことにより、
職員の負担を大幅に改善することができた。
人員不足が原因で出来ていなかった、定期的な会議や企画、散歩などサービスの質の向上に向けた取り組みができる体制を整えることができた。
6.まとめ
ムダを削減するという意識をもつことで、今まで見えていなかった様々なムダな動作や工程が見え
小さな積み重ねが大きな改革へと繋がると実感することができた。
また、業務改善への目的を明確化しておくことで、職員全体で取り組んでいくことができた。
今後さらに、職員の働きやすい環境を整え、利用者様に満足して頂けるサービスの質の向上を最終目標とし、
生産性向上とサービスの質の向上に向けて取り組んでいく。