講演情報

[15-O-Z001-07]高齢者と子どもたちが交流する新しい介護のかたち

*高森 真由美1、若木 理恵1 (1. 岡山県 介護老人保健施設ハートフルかがやき荘)
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ハートフルかがやき荘は、高齢者と保育園児の交流を目的に創られた幼老一体型の介護老人保健施設である。当施設と保育園は隣接し日常的に園児との交流がある。その交流が、どのように入居者に影響を与え、どのような効果を生むのかアンケートやインタビューを実施した。園児との交流は、高齢者の活動やリハビリへの意欲向上に確実につながっていた。高齢者に与える影響を考察し、今後のさらなる課題について報告する。
【はじめに】当施設は、高齢者と保育園児の交流を目的に創られた幼老一体型の介護老人保健施設である。介護老人保健施設ハートフルかがやき荘は、開設して7年、1階が通所リハビリテーション、2階から5階までが入所施設となっており、1ユニット10名、合計8ユニットの入所定員80名の介護老人保健施設である。

【背景】当施設である介護老人保健施設ハートフルかがやき荘とポエム保育園、この両施設がひとつの敷地の中に隣接しており、中庭はひとつにつながっている。中庭は中央に滝が流れており、その周囲は四季折々の花が咲いている。保育園児はその中で高らかな声をあげながら園庭を走り回り、各階入所施設の窓からはそんな保育園児たちの楽しそうに遊んでいる様子が見え、高齢者と保育園児双方にとって、とても大切な空間となっている。園児が、昼食を配膳したり、おやつを一緒に食べたり、手遊びで昔の遊びを楽しんだり、一緒に大きな声で歌を歌ったりしながら日常的に交流している。また季節的なイベントとして、園児と一緒に、音楽交流会や運動会、秋刀魚会、敬老会、うどん作りなどを行っている。

【目的と方法】今現在、コロナ禍以前と同様に保育園児との日常的な交流を復活させ、幼老一体型の介護老人保健施設として、保育園と隣接することにより入居者に与える影響や効果、どのような相乗効果が日々生まれているのか、アンケートやインタビューを繰り返し実施した。

【結果と考察】園児との交流により、高齢者の活動やリハビリへの意欲向上につながった。幼老一体型施設における園児との交流が高齢者に与える影響を考察し、今後のさらなる課題について報告する。