講演情報
[15-O-Z002-07]外出していますか、したいですか
*宮原 一馬1 (1. 東京都 介護老人保健施設 カトレア)
当施設利用者が他施設や病院以外で外出しているか(人数・頻度・場所)を知りたい目的で、ご本人、ご家族に対してアンケートを実施し選択形式で調査した。その結果、施設や病院以外で外出している方が多いことが分かった。また、現在外出していない方も今後外出したいと考えている方が多いことが分かったので報告する。
「はじめに」
通所リハビリ担当になってから10年が経過した。日々の業務やリハビリ会議を通して感じることは、ご利用者が当施設や他施設(デイサービス等)、通院以外で外に出ることが少ないのではないか。
外出頻度が増えれば運動量や耐久性が向上して身体機能の維持・向上が図れて、生活の質が変化するのではないかと考えた。
外出頻度が定着できれば、施設を利用しなくても生活の質は確保できて、卒業に向けての一助となるのではないかと考えた。
当施設をご利用されている方に対して、アンケートを作成して選択式で行っていただいた。
思っていたよりも外出されている方が多かったので、頻度や場所等の結果を報告する。「目的」
当施設利用者が他施設や病院以外で外出しているかを知りたい目的で、ご本人、ご家族から情報を収集して、外出している方が多かったので報告する。
「方法」
アンケート用紙を作成して、あてはまる項目に印をつけていただく。一部複数回答も入れている。
「結果」
102名の方にご回答をいただいた。まず、施設や通院以外での外出は63%の方が行っている。ない方が37%となっている。
外出は1人でしているか家族としているかに関しては、39%が1人で外出している。61%が家族と出かけているという結果になった。
外出の頻度に関しては、19%が毎日行っている。21%が2.3日に1回と1週間に1回。13%が2週間に1回の外出。18%が1ヶ月に1回の外出。6%が半年に1回の外出。2%が1年に1回の外出という結果になった。
外出頻度を増やしたいかを聞いたところ、66%が増やしたいと回答した。34%が増やしたくないと回答した。
外出している場所〈複数回答〉に関しては、散歩は22%。コンビニ・スーパーは31%。銀行、郵便局は11%。外食は18%。市内は6%。隣の市区町村は2%。旅行は5%。その他は5%という結果になった。
外出していない方に対して外出したいかを聞いたところ、68%が外出したいと回答があり、32%が外出したくないと回答があった。
「考察」
施設や通院以外での外出は64%の方が実施されていた。コンビニやスーパーへ1人で外出されている方は、毎日か2.3日に1回の割合が19人中53%と高かった。これは独居生活の方で買い物の頻度が高いことから考えられる。
コンビニやスーパーへ家族と一緒に外出されている方は、1週間に1回の割合が22人中45%、2.3日に1回の割合と1カ月に1回の割合がそれぞれ18%と高かった。これは、家族が休みの時に一緒に出かけることが考えられる。
散歩に関しては、1人で行っている方は、毎日している割合が12人中50%、2.3日に1回の割合が42%と高かった。これは、家にいるだけに留まらずに日ごろから動くことに対する意欲が高いことが考えられる。
家族と一緒に散歩されている方は、17人中2.3日に1回の割合が35%、1週間に1回の割合が29%と高かった。これは、家族の休みに合わせて散歩されていることが考えられる。
外食に関しては、1人で行っている方は、毎日している割合で6人中50%であった。これは、近所にお店があることや料理ができないことが考えられる。
家族と一緒に外食されている方は、18人中1週間に1回の割合が39%で2週間に1回の割合は22%と高かった。これは、家族との外食を楽しみにされている方が多いことが考えられる。
銀行・郵便局に関しては、1人で行っている方は、9人中2.3日に1回の割合が56%と高かった。これは、お金を下ろして生活必需品を購入していると考えられる。
家族と一緒に銀行・郵便局に行っている方は、6人中1週間に1回の割合が67%であった。これは、お金の管理を家族と一緒にしていることが考えられる。
市内に関しては、1人で行っている方は、6人中2週間に1回の割合で50%であった。これは、活動的に市内を移動されていることが考えられる。
家族と一緒に市内に行っている方は、2人中1週間に1回と1ヶ月に1回でそれぞれ17%であった。これは、休みの時に市内を一緒に出掛けていることが考えられる。
その他に関しては、デパート、美容院、衣料品店、最寄り駅が挙げられていた。1人で行っている方は、2人中2.3日に1回の割合と1週間に1回の割合でそれぞれ50%であった。これは、身の回りの物や身だしなみを整えていることが考えられる。
家族と一緒にその他を選んだ方は、5人中2.3日に1回の割合と1ヶ月に1回の割合でそれぞれ40%であった。これは、一緒に出掛ける場所が決まっていて習慣化されていることが考えられる。
旅行に関しては、1人で行っている方は、年に1回している方がいた。これは、計画的に旅行していることが考えられる。
家族と一緒に旅行している方は、5人中半年に1回が60%、1ヶ月に1回は40%であった。これは、家族と一緒に計画を立てていると考えられる。
隣の市区町村は1番少なかった。これは、公共交通機関の利用が難しいことが考えられる。
「まとめ」
全体的に外に出でいることが多いことが分かった。施設内だけで他は外に出ない生活をしていくのは、肉体的、精神的、認知的に向上していくのは難しいと考える。外に出て空気を吸う、音を聞く、目で見て刺激を受ける、外の物(葉っぱや椅子等)に触れる、おいしいものを食べるといった五感を働かせることが大事であると考える。
今回のアンケートで旅行や、活動的に生活している方がいたことを知り、このような取り組みが増えてくれば、施設の利用がなくても生活ができるように、卒業に向けて働きかける一助になるのではと感じた。また、この取り組みを継続することにより、卒業者の数を増やせることができるかを検証していきたいとも感じた。
通所リハビリ担当になってから10年が経過した。日々の業務やリハビリ会議を通して感じることは、ご利用者が当施設や他施設(デイサービス等)、通院以外で外に出ることが少ないのではないか。
外出頻度が増えれば運動量や耐久性が向上して身体機能の維持・向上が図れて、生活の質が変化するのではないかと考えた。
外出頻度が定着できれば、施設を利用しなくても生活の質は確保できて、卒業に向けての一助となるのではないかと考えた。
当施設をご利用されている方に対して、アンケートを作成して選択式で行っていただいた。
思っていたよりも外出されている方が多かったので、頻度や場所等の結果を報告する。「目的」
当施設利用者が他施設や病院以外で外出しているかを知りたい目的で、ご本人、ご家族から情報を収集して、外出している方が多かったので報告する。
「方法」
アンケート用紙を作成して、あてはまる項目に印をつけていただく。一部複数回答も入れている。
「結果」
102名の方にご回答をいただいた。まず、施設や通院以外での外出は63%の方が行っている。ない方が37%となっている。
外出は1人でしているか家族としているかに関しては、39%が1人で外出している。61%が家族と出かけているという結果になった。
外出の頻度に関しては、19%が毎日行っている。21%が2.3日に1回と1週間に1回。13%が2週間に1回の外出。18%が1ヶ月に1回の外出。6%が半年に1回の外出。2%が1年に1回の外出という結果になった。
外出頻度を増やしたいかを聞いたところ、66%が増やしたいと回答した。34%が増やしたくないと回答した。
外出している場所〈複数回答〉に関しては、散歩は22%。コンビニ・スーパーは31%。銀行、郵便局は11%。外食は18%。市内は6%。隣の市区町村は2%。旅行は5%。その他は5%という結果になった。
外出していない方に対して外出したいかを聞いたところ、68%が外出したいと回答があり、32%が外出したくないと回答があった。
「考察」
施設や通院以外での外出は64%の方が実施されていた。コンビニやスーパーへ1人で外出されている方は、毎日か2.3日に1回の割合が19人中53%と高かった。これは独居生活の方で買い物の頻度が高いことから考えられる。
コンビニやスーパーへ家族と一緒に外出されている方は、1週間に1回の割合が22人中45%、2.3日に1回の割合と1カ月に1回の割合がそれぞれ18%と高かった。これは、家族が休みの時に一緒に出かけることが考えられる。
散歩に関しては、1人で行っている方は、毎日している割合が12人中50%、2.3日に1回の割合が42%と高かった。これは、家にいるだけに留まらずに日ごろから動くことに対する意欲が高いことが考えられる。
家族と一緒に散歩されている方は、17人中2.3日に1回の割合が35%、1週間に1回の割合が29%と高かった。これは、家族の休みに合わせて散歩されていることが考えられる。
外食に関しては、1人で行っている方は、毎日している割合で6人中50%であった。これは、近所にお店があることや料理ができないことが考えられる。
家族と一緒に外食されている方は、18人中1週間に1回の割合が39%で2週間に1回の割合は22%と高かった。これは、家族との外食を楽しみにされている方が多いことが考えられる。
銀行・郵便局に関しては、1人で行っている方は、9人中2.3日に1回の割合が56%と高かった。これは、お金を下ろして生活必需品を購入していると考えられる。
家族と一緒に銀行・郵便局に行っている方は、6人中1週間に1回の割合が67%であった。これは、お金の管理を家族と一緒にしていることが考えられる。
市内に関しては、1人で行っている方は、6人中2週間に1回の割合で50%であった。これは、活動的に市内を移動されていることが考えられる。
家族と一緒に市内に行っている方は、2人中1週間に1回と1ヶ月に1回でそれぞれ17%であった。これは、休みの時に市内を一緒に出掛けていることが考えられる。
その他に関しては、デパート、美容院、衣料品店、最寄り駅が挙げられていた。1人で行っている方は、2人中2.3日に1回の割合と1週間に1回の割合でそれぞれ50%であった。これは、身の回りの物や身だしなみを整えていることが考えられる。
家族と一緒にその他を選んだ方は、5人中2.3日に1回の割合と1ヶ月に1回の割合でそれぞれ40%であった。これは、一緒に出掛ける場所が決まっていて習慣化されていることが考えられる。
旅行に関しては、1人で行っている方は、年に1回している方がいた。これは、計画的に旅行していることが考えられる。
家族と一緒に旅行している方は、5人中半年に1回が60%、1ヶ月に1回は40%であった。これは、家族と一緒に計画を立てていると考えられる。
隣の市区町村は1番少なかった。これは、公共交通機関の利用が難しいことが考えられる。
「まとめ」
全体的に外に出でいることが多いことが分かった。施設内だけで他は外に出ない生活をしていくのは、肉体的、精神的、認知的に向上していくのは難しいと考える。外に出て空気を吸う、音を聞く、目で見て刺激を受ける、外の物(葉っぱや椅子等)に触れる、おいしいものを食べるといった五感を働かせることが大事であると考える。
今回のアンケートで旅行や、活動的に生活している方がいたことを知り、このような取り組みが増えてくれば、施設の利用がなくても生活ができるように、卒業に向けて働きかける一助になるのではと感じた。また、この取り組みを継続することにより、卒業者の数を増やせることができるかを検証していきたいとも感じた。