講演情報
[15-O-A011-01]観賞魚の飼育による心の変化介護現場におけるアニマルセラピーの効果
*富田 歩1、佐藤 大介1、三浦 仁1 (1. 埼玉県 社会福祉法人 欣彰会 介護老人保健施設 大宮ナーシング・ピア)
アニマルセラピーの効果としてストレスの軽減、QOLの向上、認知機能改善を目的とし、観賞魚を導入して対象利用者、対象職員と観察し雑談の時間を設けた。変化を調査するにあたって長谷川式簡易知能評価(認知面調査)とPGCモラールスケール(精神面調査)を使用した。1か月ごとに上記の調査を行い、4か月の期間での変化を確認する。
【はじめに】
介護現場では利用者、職員に関わらずストレスを感じる機会が多く、また利用者の中には娯楽が少ないと感じる人もいる。利用者、職員のストレスによる弊害、さらに利用者にとっての娯楽の少なさは無気力や認知症等の発症等も考えられ多大な影響があると予想される。
そこで、今回私達はペットを飼育する事によってこの問題の改善が図れるのではないか、ということで実際に導入し、どのように変化するか研究を行った。
【研究目的】ペットの導入により以下3点の効果を検証する。
1.ストレスが軽減されるか
2.認知機能改善へのアプローチによる変化
3.廃用症候群(不活発)の利用者のQOLが向上するか
【対象者】
期間:4か月間(コロナウイルス感染症によるクラスタ―発生の為、中断期間あり)
利用者…介護度別(1~5)各1人ずつ、介護職員…2人 計7人
介護度1 84歳女性S.A様(不安神経症)
介護度2 93歳女性M.K様(不眠、認知症)
介護度3 86歳女性S.M様(不活発)
介護度4 91歳男性Y.K様(不活発)
介護度5 88歳女性S.M様(不活発)
介護職員 K.Y、S.T
【研究方法】
対象利用者に1週間に1度、施設内の水槽で飼っている魚の餌やりに参加してもらう。その後5~10分程度の観賞、雑談の時間を設ける。また、1か月に一度長谷川式認知症スケールとPGCモラールスケールを受けてもらい、その結果を比較する。
対象介護職員には研究開始日にストレス調査や観賞魚に対する興味度など率直な感想の聞き取りを実施。その後、対象利用者に餌やりを勧め、利用者との観賞、雑談を行う。研究最終日には対象職員に改めて心の変化があったのか率直な感想を聞き、研究開始日と研究最終日の結果を比較した。
【結果】
介護度1 介護度2 介護度3 介護度4 介護度5 長谷川式認知症スケール S.A様 M.K様 S.M様 Y.K様 S.M様 6月 23点 6点 23点 16点 25点 7月 23点 2点 25点 17点 25点 PGCモラールスケール S.A様 M.K様 S.M様 Y.K様 S.M様 6月 2点 入院 7点 6点 5点 7月 4点 5点 7点 5点 6点 8月、9月については調査継続中
※図表参照
※長谷川式認知症スケール30点満点 PGCモラールスケール11点満点
対象職員研究開始日の聞き取り調査
職員K.Y…「観賞魚に餌をやるのは初めてであるが、やってみようと思う。」
職員S.T…「興味はあまりありません。わかりました。やってみます。」
現在、調査継続中。
【最後に】
全国介護老人保健施設大会発表会に向けて現在も研究継続中。
介護現場では利用者、職員に関わらずストレスを感じる機会が多く、また利用者の中には娯楽が少ないと感じる人もいる。利用者、職員のストレスによる弊害、さらに利用者にとっての娯楽の少なさは無気力や認知症等の発症等も考えられ多大な影響があると予想される。
そこで、今回私達はペットを飼育する事によってこの問題の改善が図れるのではないか、ということで実際に導入し、どのように変化するか研究を行った。
【研究目的】ペットの導入により以下3点の効果を検証する。
1.ストレスが軽減されるか
2.認知機能改善へのアプローチによる変化
3.廃用症候群(不活発)の利用者のQOLが向上するか
【対象者】
期間:4か月間(コロナウイルス感染症によるクラスタ―発生の為、中断期間あり)
利用者…介護度別(1~5)各1人ずつ、介護職員…2人 計7人
介護度1 84歳女性S.A様(不安神経症)
介護度2 93歳女性M.K様(不眠、認知症)
介護度3 86歳女性S.M様(不活発)
介護度4 91歳男性Y.K様(不活発)
介護度5 88歳女性S.M様(不活発)
介護職員 K.Y、S.T
【研究方法】
対象利用者に1週間に1度、施設内の水槽で飼っている魚の餌やりに参加してもらう。その後5~10分程度の観賞、雑談の時間を設ける。また、1か月に一度長谷川式認知症スケールとPGCモラールスケールを受けてもらい、その結果を比較する。
対象介護職員には研究開始日にストレス調査や観賞魚に対する興味度など率直な感想の聞き取りを実施。その後、対象利用者に餌やりを勧め、利用者との観賞、雑談を行う。研究最終日には対象職員に改めて心の変化があったのか率直な感想を聞き、研究開始日と研究最終日の結果を比較した。
【結果】
介護度1 介護度2 介護度3 介護度4 介護度5 長谷川式認知症スケール S.A様 M.K様 S.M様 Y.K様 S.M様 6月 23点 6点 23点 16点 25点 7月 23点 2点 25点 17点 25点 PGCモラールスケール S.A様 M.K様 S.M様 Y.K様 S.M様 6月 2点 入院 7点 6点 5点 7月 4点 5点 7点 5点 6点 8月、9月については調査継続中
※図表参照
※長谷川式認知症スケール30点満点 PGCモラールスケール11点満点
対象職員研究開始日の聞き取り調査
職員K.Y…「観賞魚に餌をやるのは初めてであるが、やってみようと思う。」
職員S.T…「興味はあまりありません。わかりました。やってみます。」
現在、調査継続中。
【最後に】
全国介護老人保健施設大会発表会に向けて現在も研究継続中。