講演情報
[15-O-H004-02]薬に頼らず日常生活の中から排便を促す排便のツボと排便体操
*武田 友佳1、川原 舞1 (1. 京都府 あじさいガーデン伏見)
便秘に対する不快感、排便が出るまで不安、イライラ、下剤を使用すると急激な腹痛の為、薬に頼らず日常の中から排便を促せないかと考えた。直腸、S字結腸、胃のツボを消化促進作用のアロマでの空間にてツボ押し、体操(腹筋膝上げなどの5種類の体操)を毎日行う。結果、自然排便がみられた、気張る力がつくなど良い点があり、今後も利用者の身体的、精神的負担をなくしていくと共に看、介護ともにケアの負担軽減に繋げていく。
薬に頼らず日常生活の中から排便を促す
きっかけ
認知症の場合、便秘に対する不快感が解消されず、興奮状態になり排便が出るまで不安を感じたり、イライラに繋がり、また下剤や浣腸を使用すると急激なお腹の痛みが起こり苦痛に感じる方が多いため、薬に頼らず、日常生活の中から排便を促せないかと考え、この題材を選んだ。
実施内容について(ツボ押し)
直腸のツボ・S字結腸のツボ・胃腸のツボがあり、それぞれ左手のみ7秒間を3回強く押します。S字結腸のツボは、お腹のハリにも効くと言われている。アロマオイルをたきながら、ベビーオイルを使用し行う。
アロマオイルの効果
アロマの種類は、消化吸収促進に良いレモンやリラックス効果のあるラベンダーを使用し、落ち着く空間を作る。目的として、ツボ押し、触れ合うことにより、不安・イライラ・落ち着かないなどの症状を緩和、生活の質の向上への効果を得ること。
対象者5名。例としてI様
ADLは一部介助から全介助、長谷川式は3点の利用者様。下剤も飲まれていますが、排便-4,5日になったり、7番便が止まらなくなったりなど排便コントロールが難しい方。
10時~配膳室でホットパックとアロマを焚き、ベビーオイルでツボ押しを行う。便秘気味の時には、ツボを押すと強く痛みを感じ、痛がる様子や怒ることもあり、排便があった時には気持ちいい感覚がありリラックスされています。気持ちよくされ、加湿器をみてキレイ、ありがとうと話されている。
考察良かった点は、マッサージが「気持ちが良い。」や「このツボ押したらどうなるの。」と話されたり、リラックスした表情が見られる。また、職員の手をなでたり、傾眠するときもあり、笑顔も見られた。アロマの匂いを嗅ぎ「ええ匂いがするわ。」などの匂いへの関心が出てきた。排便-2日で午前ツボ押し行い、夕方に自然排便がありました。悪かった点は、痛がられることや便がダラダラ出てしまうことがあった。
排便体操について
対象者2名 うち例として、K様
ADLほぼ自立されていますが、便が気張りにくいため、オリゴ糖も飲まれている。この方は下剤や浣腸などの処置を敬遠されている。
排便体操の実施様子
5種類の体操、腹式呼吸、体感ねじり、上体左右ずらし、膝上げ腹筋、押し合い腹筋を行い、ねじる体操やお腹や下腹部に力を入れる体操を行った。毎日15時~職員と一緒にお腹の動きを確認しながら行った。
排便カレンダーを作成し、毎日排便の形と量を自己にてチェックしもらう。初めの1か月は便が出なかった日もあったが、3か月目になると、毎日便が出ているのが分かります。
体操での良かった点
お腹に力を入れることに意識し、腹式呼吸により、気張ることができるようになった。「この体操をしたらよく便が出る。普段からお腹の力が使えていないんやな。」とおっしゃられたり、いい運動になるとの声も聞かれた。また自主体操や、排便カレンダーを付けていただくことで、認知症予防や意識づけが出来た。
考察
特に大きかったことは、毎日実施することによって、下剤を使用しなくなったり、自然排便が確認できた事。不穏気味な利用者様も職員と毎日触れ合うことによって、顔を見たら笑顔になることが増えたり、発語が多く見られるようになった。体操では、排便があるとやる気に繋がり、積極的に取り組まれた。
また、実施しても便が固すぎて出にくかったり、水分量を増やしても効果が少ないご利用者様もおられたので、後半の実施は対象者様を一部変更を行う。静かな空間でアロマを焚きゆっくりコミュニケーションを取れる環境を作ることによって、便秘によって起こるイラつきや落ち着きのない気持ちを無くし、マッサージをしながらお互いリラックスして過ごすことが出来た。看護・介護の意識が薬に頼らず、ツボ押しをして様子見ようという周りの声掛けになったこともよかった。ツボ押しが効果ある利用者様は薬を使用しなくてもだらだらと排便が見られたこともあり、様子を見ていかないといけない。
今後の目標として
下剤や浣腸などによる利用者の身体的の負担を軽減し、看護、介護ともにケアの負担を軽くすること。効果があったがダラダラ排便が続いたり、効果があまりなかった利用者様もおられるので、看護・介護の声掛け、情報を共有し、利用者の下剤の量や運動量、水分量もしっかり把握し、実施する時間も考えて行っていけば良いと考える。また続けていくことで、さらに、排便の時間をコントロール、トイレ誘導のタイミングを把握できると、失便などの失敗も軽減出来たらいいと思った。
きっかけ
認知症の場合、便秘に対する不快感が解消されず、興奮状態になり排便が出るまで不安を感じたり、イライラに繋がり、また下剤や浣腸を使用すると急激なお腹の痛みが起こり苦痛に感じる方が多いため、薬に頼らず、日常生活の中から排便を促せないかと考え、この題材を選んだ。
実施内容について(ツボ押し)
直腸のツボ・S字結腸のツボ・胃腸のツボがあり、それぞれ左手のみ7秒間を3回強く押します。S字結腸のツボは、お腹のハリにも効くと言われている。アロマオイルをたきながら、ベビーオイルを使用し行う。
アロマオイルの効果
アロマの種類は、消化吸収促進に良いレモンやリラックス効果のあるラベンダーを使用し、落ち着く空間を作る。目的として、ツボ押し、触れ合うことにより、不安・イライラ・落ち着かないなどの症状を緩和、生活の質の向上への効果を得ること。
対象者5名。例としてI様
ADLは一部介助から全介助、長谷川式は3点の利用者様。下剤も飲まれていますが、排便-4,5日になったり、7番便が止まらなくなったりなど排便コントロールが難しい方。
10時~配膳室でホットパックとアロマを焚き、ベビーオイルでツボ押しを行う。便秘気味の時には、ツボを押すと強く痛みを感じ、痛がる様子や怒ることもあり、排便があった時には気持ちいい感覚がありリラックスされています。気持ちよくされ、加湿器をみてキレイ、ありがとうと話されている。
考察良かった点は、マッサージが「気持ちが良い。」や「このツボ押したらどうなるの。」と話されたり、リラックスした表情が見られる。また、職員の手をなでたり、傾眠するときもあり、笑顔も見られた。アロマの匂いを嗅ぎ「ええ匂いがするわ。」などの匂いへの関心が出てきた。排便-2日で午前ツボ押し行い、夕方に自然排便がありました。悪かった点は、痛がられることや便がダラダラ出てしまうことがあった。
排便体操について
対象者2名 うち例として、K様
ADLほぼ自立されていますが、便が気張りにくいため、オリゴ糖も飲まれている。この方は下剤や浣腸などの処置を敬遠されている。
排便体操の実施様子
5種類の体操、腹式呼吸、体感ねじり、上体左右ずらし、膝上げ腹筋、押し合い腹筋を行い、ねじる体操やお腹や下腹部に力を入れる体操を行った。毎日15時~職員と一緒にお腹の動きを確認しながら行った。
排便カレンダーを作成し、毎日排便の形と量を自己にてチェックしもらう。初めの1か月は便が出なかった日もあったが、3か月目になると、毎日便が出ているのが分かります。
体操での良かった点
お腹に力を入れることに意識し、腹式呼吸により、気張ることができるようになった。「この体操をしたらよく便が出る。普段からお腹の力が使えていないんやな。」とおっしゃられたり、いい運動になるとの声も聞かれた。また自主体操や、排便カレンダーを付けていただくことで、認知症予防や意識づけが出来た。
考察
特に大きかったことは、毎日実施することによって、下剤を使用しなくなったり、自然排便が確認できた事。不穏気味な利用者様も職員と毎日触れ合うことによって、顔を見たら笑顔になることが増えたり、発語が多く見られるようになった。体操では、排便があるとやる気に繋がり、積極的に取り組まれた。
また、実施しても便が固すぎて出にくかったり、水分量を増やしても効果が少ないご利用者様もおられたので、後半の実施は対象者様を一部変更を行う。静かな空間でアロマを焚きゆっくりコミュニケーションを取れる環境を作ることによって、便秘によって起こるイラつきや落ち着きのない気持ちを無くし、マッサージをしながらお互いリラックスして過ごすことが出来た。看護・介護の意識が薬に頼らず、ツボ押しをして様子見ようという周りの声掛けになったこともよかった。ツボ押しが効果ある利用者様は薬を使用しなくてもだらだらと排便が見られたこともあり、様子を見ていかないといけない。
今後の目標として
下剤や浣腸などによる利用者の身体的の負担を軽減し、看護、介護ともにケアの負担を軽くすること。効果があったがダラダラ排便が続いたり、効果があまりなかった利用者様もおられるので、看護・介護の声掛け、情報を共有し、利用者の下剤の量や運動量、水分量もしっかり把握し、実施する時間も考えて行っていけば良いと考える。また続けていくことで、さらに、排便の時間をコントロール、トイレ誘導のタイミングを把握できると、失便などの失敗も軽減出来たらいいと思った。