講演情報
[15-O-P209-06]介護老人保健施設を選んだ20代看護師の思い
*大竹 奈穂子1、宮崎 美左子1 (1. 茨城県 介護老人保健施設セントラルゆうあい)
当施設セントラルゆうあいは、看護師16名で構成されており、うち20代看護師は4名在籍している。ゆうあい20代看護師が「老健を希望したきっかけ」「病院とのギャップ」「今後の目標」「ワークライフバランスは保てているか」を調査した。その他の看護師には、「経験した診療科」「20代看護師に対して感じていること」などについて調査したことについて考察を含め報告する。
【はじめに】
介護老人保健施設(以下、老健)は、在宅復帰に向けた、生活機能の維持・向上を目指し総合的に支援する施設である。当施設は病院併設型の老健で本院からの入所が約70%を占めている。入所者の多様化により医療的ケアの需要が高まっている。老健は、医療機関と比べ少人数の看護師と医師、介護保険を利用した医療提供には、多職種連携と協働が重要となる。看護師は、最低限の医療器具と幅広い知識が必要となる為、医療機関から再就職した看護師は戸惑いを感じることがあると思われる。更に経験の少ない20代は、不安感が強いと推測する。2020年度、看護師就業場所は、病院58%・診療所20.1%・訪問看護ステーション3.9%介護老人保健施設等が10%である。20代の就業場所は、病院96.3%介護施設1%であった。当施設は、20代が25%を占めている。
【目的】
看護師職員確保が厳しい中、20代看護師が「老健を希望したきっかけ」「病院とのギャップ」「今後の目標」「ワークライフバランス(以下、WLB)は保てているか」について調査した。その他の看護師にも「経験した診療科」「20代看護師に対して感じていること」「WLBは保てているか」などについて調査しました。
【方法】
アンケートは、看護師16名を対象に実施し、回収率100%でした。20代看護師、その他の看護師へ世代別に実施しました。
【調査内容】
20代看護師に対し「老健を選んだきっかけ」「老健で働いてよかった点」「キヤリアデザイン」「ワークライフバランスは保てているか」調査しました。その他の看護師に対して、今まで「経験した診療科」「20代看護師に対して感じていること」について調査しました。
【アンケート結果】
20代看護師が老健を選んだきっかけは、利用者様とゆっくり関わりたいとの意見が複数ありました。その他、色々な疾患について学べる、急性期で働いてみて自分は慢性期があっている、退院から在宅復帰まで、看護師として何ができるのか興味を持っていたとの意見もありました。20代看護師が老健で働いて良かった点は、気持ちに余裕を持って働くことができる、利用者様とゆっくり関わる時間が増えたとの意見が複数ありました。また、多職種連携を感じられる、多様な診療科を経験した先輩看護師がいるので日々勉強になる、施設医と連携がとれている、との意見もありました。他には、老健は、医療機器や薬剤も限られている中で処置をすることがすごい、管理職がすぐに意見を反映してくれるとの声もありました。20代看護師の今後の不安は、医療行為が少ないので技術が衰えることや医療機器が少ないためアセスメント能力が必要との意見が複数ありました。今後のキャリアデザインでは、管理職になりたい、認定看護師を目指したいという目標がある看護師もおり、研修に参加して知識を増やしていきたいとの意見もありました。また、女性特有のライフステージを視野に入れ、出産後もゆうあいで仕事を続けていきたいとの意見もありました。ワークライフバランスは保たれているかとの調査に、全員が保たれているとの結果であり、仕事と生活が充実していることがわかりました。その他の看護師11名が、今まで経験した診療科では、整形外科・泌尿器科が5名と一番多く、次に多いのが消化器内科、眼科が4名・産婦人科・集中治療室が3名訪問看護・透析・精神科・OPE室など一般病棟以外の経験者も多く在籍しており、後進の育成に関わっています。その他の看護師が20代看護師に対して感じていることの結果では、冷静で緊急時など対応が早くとても頼りになるとの意見が複数あり、責任感があり安心して仕事を委譲できる。知識が新しいので勉強になることが多い、利用者様の笑顔が増えたなどの意見がありました。
【考察】
若い看護師は、利用者様とゆっくり関わることができることで気持ちに余裕を持って働くことができるということがわかった。施設医と連携が取れているため安心して働くことができることがわかった。先輩看護師からも頼りにされ若い世代の看護師の活躍が期待されていることがわかった。
【まとめ】
今回のアンケート調査によって若い看護師は、医療行為が少ないため看護技術が衰えるという不安があるものの、気持ちに余裕をもって働くことができている、仕事と生活のバランスが保てているということがわかった。今後も、若い世代の看護師の活躍に期待する共に後進の育成に努めていきたい。
介護老人保健施設(以下、老健)は、在宅復帰に向けた、生活機能の維持・向上を目指し総合的に支援する施設である。当施設は病院併設型の老健で本院からの入所が約70%を占めている。入所者の多様化により医療的ケアの需要が高まっている。老健は、医療機関と比べ少人数の看護師と医師、介護保険を利用した医療提供には、多職種連携と協働が重要となる。看護師は、最低限の医療器具と幅広い知識が必要となる為、医療機関から再就職した看護師は戸惑いを感じることがあると思われる。更に経験の少ない20代は、不安感が強いと推測する。2020年度、看護師就業場所は、病院58%・診療所20.1%・訪問看護ステーション3.9%介護老人保健施設等が10%である。20代の就業場所は、病院96.3%介護施設1%であった。当施設は、20代が25%を占めている。
【目的】
看護師職員確保が厳しい中、20代看護師が「老健を希望したきっかけ」「病院とのギャップ」「今後の目標」「ワークライフバランス(以下、WLB)は保てているか」について調査した。その他の看護師にも「経験した診療科」「20代看護師に対して感じていること」「WLBは保てているか」などについて調査しました。
【方法】
アンケートは、看護師16名を対象に実施し、回収率100%でした。20代看護師、その他の看護師へ世代別に実施しました。
【調査内容】
20代看護師に対し「老健を選んだきっかけ」「老健で働いてよかった点」「キヤリアデザイン」「ワークライフバランスは保てているか」調査しました。その他の看護師に対して、今まで「経験した診療科」「20代看護師に対して感じていること」について調査しました。
【アンケート結果】
20代看護師が老健を選んだきっかけは、利用者様とゆっくり関わりたいとの意見が複数ありました。その他、色々な疾患について学べる、急性期で働いてみて自分は慢性期があっている、退院から在宅復帰まで、看護師として何ができるのか興味を持っていたとの意見もありました。20代看護師が老健で働いて良かった点は、気持ちに余裕を持って働くことができる、利用者様とゆっくり関わる時間が増えたとの意見が複数ありました。また、多職種連携を感じられる、多様な診療科を経験した先輩看護師がいるので日々勉強になる、施設医と連携がとれている、との意見もありました。他には、老健は、医療機器や薬剤も限られている中で処置をすることがすごい、管理職がすぐに意見を反映してくれるとの声もありました。20代看護師の今後の不安は、医療行為が少ないので技術が衰えることや医療機器が少ないためアセスメント能力が必要との意見が複数ありました。今後のキャリアデザインでは、管理職になりたい、認定看護師を目指したいという目標がある看護師もおり、研修に参加して知識を増やしていきたいとの意見もありました。また、女性特有のライフステージを視野に入れ、出産後もゆうあいで仕事を続けていきたいとの意見もありました。ワークライフバランスは保たれているかとの調査に、全員が保たれているとの結果であり、仕事と生活が充実していることがわかりました。その他の看護師11名が、今まで経験した診療科では、整形外科・泌尿器科が5名と一番多く、次に多いのが消化器内科、眼科が4名・産婦人科・集中治療室が3名訪問看護・透析・精神科・OPE室など一般病棟以外の経験者も多く在籍しており、後進の育成に関わっています。その他の看護師が20代看護師に対して感じていることの結果では、冷静で緊急時など対応が早くとても頼りになるとの意見が複数あり、責任感があり安心して仕事を委譲できる。知識が新しいので勉強になることが多い、利用者様の笑顔が増えたなどの意見がありました。
【考察】
若い看護師は、利用者様とゆっくり関わることができることで気持ちに余裕を持って働くことができるということがわかった。施設医と連携が取れているため安心して働くことができることがわかった。先輩看護師からも頼りにされ若い世代の看護師の活躍が期待されていることがわかった。
【まとめ】
今回のアンケート調査によって若い看護師は、医療行為が少ないため看護技術が衰えるという不安があるものの、気持ちに余裕をもって働くことができている、仕事と生活のバランスが保てているということがわかった。今後も、若い世代の看護師の活躍に期待する共に後進の育成に努めていきたい。