講演情報
[27-O-D002-04]利用者中心の視点で実現する認知症ケア~多職種チームで挑んだケア実践~
静岡県 ○遠藤 てるみ (介護老人保健施設静岡徳洲苑)
【はじめに】
認知症高齢者の増加に伴い、施設における認知症ケアの質向上が求められている。当施設は令和6年10月より「認知症チームケア推進加算」を取得。施設内における認知症チームの組織化と多職種による統一的な介護提供を実践している。今回、多職種が連携し、統一したケア方針のもとで実施した認知症ケアとその成果について報告する。
【実施内容】
令和6年8月より認知症分類別確定診断を行い、疾患別での居室変更を新たな取り組みとして開始。利用者の身体機能面や認知機能面の混在していたエリアを分け、生活リズムを整え、活動内容の見直しを図った。施設内において認知症ケアチームを組織し、月1回の定期的なカンファレンスを実施。3か月に1度BPSD25Qを使用して認知症の行動・心理症状(以下、BPSD)の評価を行い、症状緩和に向けた取り組みを継続している。
従来行っていたグループ活動については、多職種で意見交換しながら利用者の身体機能に応じた活動メニューに変更した。参加中の利用者の様子や発言を記録に残すことを徹底し、職員間で情報共有してより良い活動のアイディアを膨らませるようにした。また、利用者の意向や反応に合わせてアレンジしながら、単調な活動にならないよう工夫した。実施時間は、午前中に加え夜間の睡眠パターンを考慮してなるべく午後にも調整するようにした。利用者一人ひとりの個別性を尊重し、日常のケアの中で職員と安心できる関係性を築くよう対応した。
【成果】
ケア方針の統一・認知症疾患別特徴の理解により、認知症利用者の不穏・徘徊・拒否などのBPSDが軽減。職員間での対応のばらつきも減少し、提供する介護の質が安定した。特に「見守りの質」、「声かけのタイミング」、「環境調整」が効果的であった。多職種がそれぞれの専門性を持ち寄り、連携して利用者の個に焦点を当てたケアを提供することで、生活場面での笑顔や穏やかさが増え、生きがいや尊厳といったその人らしい生活の獲得に繋がった。
【考察】
認知症ケアチームを中心にPDCAサイクルや認知症ケアチームの計画に基づき、ケアの方針を協議することで、根拠のある認知症アプローチが実施できるようになった。職員一人ひとりがBPSDの背景要因を分析する意識を持つようになり、ケアの質を問い続ける課題解決型の現場になった。
認知症ケアにおける多職種連携は、利用者の症状安定だけでなく、職員のケア意欲や専門性の向上にも寄与した。今まではBPSDを持つ利用者への対応が職員個人の経験に頼る部分が大きく、対応にばらつきが見られたが、チームケアで様々な職種からの意見を統合することで具体的な声掛けの方法、環境調整のポイント、非薬物療法の活用方法が明確化された。若手職員や経験の浅い職員の負担感が減り、自信を持って利用者と向き合えるようになった。今後はQOL(生活の質)向上にこだわり続け取り組んでいく。
認知症高齢者の増加に伴い、施設における認知症ケアの質向上が求められている。当施設は令和6年10月より「認知症チームケア推進加算」を取得。施設内における認知症チームの組織化と多職種による統一的な介護提供を実践している。今回、多職種が連携し、統一したケア方針のもとで実施した認知症ケアとその成果について報告する。
【実施内容】
令和6年8月より認知症分類別確定診断を行い、疾患別での居室変更を新たな取り組みとして開始。利用者の身体機能面や認知機能面の混在していたエリアを分け、生活リズムを整え、活動内容の見直しを図った。施設内において認知症ケアチームを組織し、月1回の定期的なカンファレンスを実施。3か月に1度BPSD25Qを使用して認知症の行動・心理症状(以下、BPSD)の評価を行い、症状緩和に向けた取り組みを継続している。
従来行っていたグループ活動については、多職種で意見交換しながら利用者の身体機能に応じた活動メニューに変更した。参加中の利用者の様子や発言を記録に残すことを徹底し、職員間で情報共有してより良い活動のアイディアを膨らませるようにした。また、利用者の意向や反応に合わせてアレンジしながら、単調な活動にならないよう工夫した。実施時間は、午前中に加え夜間の睡眠パターンを考慮してなるべく午後にも調整するようにした。利用者一人ひとりの個別性を尊重し、日常のケアの中で職員と安心できる関係性を築くよう対応した。
【成果】
ケア方針の統一・認知症疾患別特徴の理解により、認知症利用者の不穏・徘徊・拒否などのBPSDが軽減。職員間での対応のばらつきも減少し、提供する介護の質が安定した。特に「見守りの質」、「声かけのタイミング」、「環境調整」が効果的であった。多職種がそれぞれの専門性を持ち寄り、連携して利用者の個に焦点を当てたケアを提供することで、生活場面での笑顔や穏やかさが増え、生きがいや尊厳といったその人らしい生活の獲得に繋がった。
【考察】
認知症ケアチームを中心にPDCAサイクルや認知症ケアチームの計画に基づき、ケアの方針を協議することで、根拠のある認知症アプローチが実施できるようになった。職員一人ひとりがBPSDの背景要因を分析する意識を持つようになり、ケアの質を問い続ける課題解決型の現場になった。
認知症ケアにおける多職種連携は、利用者の症状安定だけでなく、職員のケア意欲や専門性の向上にも寄与した。今まではBPSDを持つ利用者への対応が職員個人の経験に頼る部分が大きく、対応にばらつきが見られたが、チームケアで様々な職種からの意見を統合することで具体的な声掛けの方法、環境調整のポイント、非薬物療法の活用方法が明確化された。若手職員や経験の浅い職員の負担感が減り、自信を持って利用者と向き合えるようになった。今後はQOL(生活の質)向上にこだわり続け取り組んでいく。
