講演情報
[27-O-D004-03]認知症プロジェクト2024~職員の意識改革を目指して~
山梨県 ○中村 めぐみ1, 中村 哲也1 (1.介護老人保健施設甲州ケア・ホーム, 2.介護老人保健施設甲州ケア・ホーム)
【はじめに】
当施設の方針「みんなで取り組む意識」をもとに、新たに認知症プロジェクトチームが発足。認知症への理解とパーソンセンタードケアの学びを経て、チーム目標を「私たちは、自分が嬉しいと思うことをし、嫌なことは行わない。人の話を一度は必ず聞き、利用者と職員の関係を超えた人と人との関係を大切にできる」と定めた。チームでの活動を進めていくなかで、現状のケアと理想に乖離があることを認識し、認知症への受容を深め、尊厳を尊重したより良いケアを提供していけるよう「意識改革」を目指し取り組んだ結果、利用者と職員の関係性において、プラスに作用する成果が認められたため以下に報告する。
【目的】
認知症の行動・心理症状への受容を深め、尊厳を尊重したより良いケアの提供へ繋げられるよう意識改革を図ることを目的とした。
【期間と活動内容】
→4月~8月 パーソンセンタードケアの必要性、現状のケアへのアセスメントと課題の明確化、アプローチの検討
→9月 職員全体へ向けた学習会の開催。下半期取り組む目的と目標に対しての理解と周知。
→10月~11月 1「目線を合わせる」
→12月~1月 2「排泄面において声かけの際の配慮」
→2月~3月 3「整容、プラス一言=笑顔で始まる一日」
・チームメンバーは、振り返り時や良いケアが提供出来ている場面において、前向きになれるような声掛けを意識行った。
評価方法
・職員全体→ケアへの振り返り(毎日実施)
・プロジェクトチーム→月目標に対して職員全体の実践状況を毎月アンケートにて実施。集計結果は毎月のチーム会議にて評価を行った
【結果】
1「目線を合わせる」
・目線を合わせる事で、表情が読み取りやすくなり、気持ちに余裕が生まれた。
・誘導時、後方から声を掛けてしまい驚かせてしまった。
・初日から目線を合わせる為、屈んで対応する職員が多く見受けられた。
・意識しやすい内容で取り組みやすかった。
2「排泄面において声掛けの際の配慮」
・プライバシーへの配慮が欠けていたと感じる瞬間が多くあった。
・他利用者がいる所で排泄の確認をしてしまい、反省できるようになった。
・排便量など職員間で周知が必要な際は、声の大きさなど伝え方の工夫を意識するようになった。
・トイレ誘導の際も、大きな声で周知する事が日常化していることに気付けた。
・声のトーンや場所への配慮が見られ尊厳を守る意識が深まった。
3「整容プラス一言=笑顔で始まる一日」
・プラス一言を付け加える事で笑顔でのコミュニケーションが増えた。
・身だしなみを意識し以前よりも衣類の汚れや髭、髪型などにも率先して関われるようになった。
・気付いたがすぐに関われない際には他職員に依頼し皆で関わることができた。
・起床時、プラス一言を意識し笑顔での返答を見る機会が増え、モチベーションの向上にも繋がった。
以上の内容から「意識」出来たことで、同じ方向を目指しプラスの相乗効果に繋がる結果を得ることができた。
【考察】
「意識」へアプローチしたことにより、認知症の方の尊厳を尊重することの理解に繋がり、声かけや言葉選び、興味を持つ姿勢、身なりへの配慮といった行動変容にも繋がったと考える。相手の立場に立つという視点を持つことで、新たな発見や気付きを得ることが出来た。また、職員自身がその日の課題や成功例を共有、共感し合い、不安に感じていたことが「自分だけでは無い」と実感でき、不安感の軽減や自信の向上にも繋がった。結果として、認知症の方に対する苦手意識が徐々に前向きな挑戦へと変化し、認知症の行動・心理症状への受容が深まり、関係性も以前より良好となった職員が増えたと感じている。
【まとめ】
原点に立ち返り、基本的なことから進めていく中で、相手の立場を考えられる視点を持つことの必要性を実感し、利用者へのより良いケアの提供に繋げられることができた。また、皆で一つの目標を『意識する』ことによって、共有する場が、関りに対する不安感の軽減となり、同じ方向を目指す機会となった。そして、今回の取り組みを経て認知症の方への関りだけでは無く、なにより職員自身の笑顔も増え、双方に良い相乗効果をもたらした。これらの成果を今後も維持出来るよう、前年度の取り組みを土台に足並みを揃えながら、今年度も「利用者の尊厳の尊重」を意識し、更なる意識変革を目指して前進していきたい。
当施設の方針「みんなで取り組む意識」をもとに、新たに認知症プロジェクトチームが発足。認知症への理解とパーソンセンタードケアの学びを経て、チーム目標を「私たちは、自分が嬉しいと思うことをし、嫌なことは行わない。人の話を一度は必ず聞き、利用者と職員の関係を超えた人と人との関係を大切にできる」と定めた。チームでの活動を進めていくなかで、現状のケアと理想に乖離があることを認識し、認知症への受容を深め、尊厳を尊重したより良いケアを提供していけるよう「意識改革」を目指し取り組んだ結果、利用者と職員の関係性において、プラスに作用する成果が認められたため以下に報告する。
【目的】
認知症の行動・心理症状への受容を深め、尊厳を尊重したより良いケアの提供へ繋げられるよう意識改革を図ることを目的とした。
【期間と活動内容】
→4月~8月 パーソンセンタードケアの必要性、現状のケアへのアセスメントと課題の明確化、アプローチの検討
→9月 職員全体へ向けた学習会の開催。下半期取り組む目的と目標に対しての理解と周知。
→10月~11月 1「目線を合わせる」
→12月~1月 2「排泄面において声かけの際の配慮」
→2月~3月 3「整容、プラス一言=笑顔で始まる一日」
・チームメンバーは、振り返り時や良いケアが提供出来ている場面において、前向きになれるような声掛けを意識行った。
評価方法
・職員全体→ケアへの振り返り(毎日実施)
・プロジェクトチーム→月目標に対して職員全体の実践状況を毎月アンケートにて実施。集計結果は毎月のチーム会議にて評価を行った
【結果】
1「目線を合わせる」
・目線を合わせる事で、表情が読み取りやすくなり、気持ちに余裕が生まれた。
・誘導時、後方から声を掛けてしまい驚かせてしまった。
・初日から目線を合わせる為、屈んで対応する職員が多く見受けられた。
・意識しやすい内容で取り組みやすかった。
2「排泄面において声掛けの際の配慮」
・プライバシーへの配慮が欠けていたと感じる瞬間が多くあった。
・他利用者がいる所で排泄の確認をしてしまい、反省できるようになった。
・排便量など職員間で周知が必要な際は、声の大きさなど伝え方の工夫を意識するようになった。
・トイレ誘導の際も、大きな声で周知する事が日常化していることに気付けた。
・声のトーンや場所への配慮が見られ尊厳を守る意識が深まった。
3「整容プラス一言=笑顔で始まる一日」
・プラス一言を付け加える事で笑顔でのコミュニケーションが増えた。
・身だしなみを意識し以前よりも衣類の汚れや髭、髪型などにも率先して関われるようになった。
・気付いたがすぐに関われない際には他職員に依頼し皆で関わることができた。
・起床時、プラス一言を意識し笑顔での返答を見る機会が増え、モチベーションの向上にも繋がった。
以上の内容から「意識」出来たことで、同じ方向を目指しプラスの相乗効果に繋がる結果を得ることができた。
【考察】
「意識」へアプローチしたことにより、認知症の方の尊厳を尊重することの理解に繋がり、声かけや言葉選び、興味を持つ姿勢、身なりへの配慮といった行動変容にも繋がったと考える。相手の立場に立つという視点を持つことで、新たな発見や気付きを得ることが出来た。また、職員自身がその日の課題や成功例を共有、共感し合い、不安に感じていたことが「自分だけでは無い」と実感でき、不安感の軽減や自信の向上にも繋がった。結果として、認知症の方に対する苦手意識が徐々に前向きな挑戦へと変化し、認知症の行動・心理症状への受容が深まり、関係性も以前より良好となった職員が増えたと感じている。
【まとめ】
原点に立ち返り、基本的なことから進めていく中で、相手の立場を考えられる視点を持つことの必要性を実感し、利用者へのより良いケアの提供に繋げられることができた。また、皆で一つの目標を『意識する』ことによって、共有する場が、関りに対する不安感の軽減となり、同じ方向を目指す機会となった。そして、今回の取り組みを経て認知症の方への関りだけでは無く、なにより職員自身の笑顔も増え、双方に良い相乗効果をもたらした。これらの成果を今後も維持出来るよう、前年度の取り組みを土台に足並みを揃えながら、今年度も「利用者の尊厳の尊重」を意識し、更なる意識変革を目指して前進していきたい。
