講演情報
[27-O-L004-07]通所リハビリテーション長期利用者の効果
東京都 ○小笠原 尚和 (医療法人社団健育会介護老人保健施設ライフサポートねりま)
【はじめに】当施設は回復期リハビリテーション病棟と介護老人保健施設を持つ複合施設であり、退院・退所後も外来、通所、訪問リハビリテーションにて継続したリハビリテーション医療を提供している。当施設の通所リハビリテーション(以下、通所リハ)では、PT個別訓練とマシントレーニングによる筋力強化を重視した個別プログラムの実施を特徴としている。【目的】通所リハご利用者には長期ご利用者が一定数存在し、加齢に伴う身体的・精神的変化に対応しながら、地域生活を営んでいるご利用者も多い。今回、通所リハを一年以上継続利用した長期利用者に対するリハビリテーション効果を検討したので報告する。【方法】調査期間および対象は2017年4月~2024年10月31日までに当施設の通所リハを利用した183名のうち、2024年10月時点で当通所リハを一年以上継続して利用した58名(うち要支援者29名)。調査項目は 1)年齢 2)疾患割合 3)利用期間 4)一週間の利用回数 5)開始時と終了時または継続者は2024年10月時点のMMSE(Mini-Mental State Examination)、握力(どちらか強い方)、BBS (Berg Balance Scale)、CS-30 (30秒椅子立ち上がりテスト)、BI( Bathel Index )を電子カルテから後方視的にデータを収集した。統計処理にはWilcoxonの符号付き順位和検定を用い、有意水準は5%とした。【結果】1)平均年齢81.7歳 2)脳血管疾患55% 3)平均758日 4)平均1.7回 5)開始時と比較して、概ね維持できている傾向を認めたが、MMSE、握力は僅かながら低下。BBS、CS-30、BI は僅かながら改善を認めた。いずれも統計的に有意差は認めなかった。【考察】通所リハを一年以上の長期利用者において、認知機能と握力は年齢に依存し低下傾向を認めるが、バランス能力、ADL能力は改善を認めた。鈴木らは「在宅支援において身体機能、日常生活動作能力の維持・向上は重要」としている。当施設は利用者自身で通所可能な方を対象とし、長期利用者の自立度も高い特徴がある。平均利用回数は週1.7回、利用日数も758日と定期的かつ継続的に外出・活動機会を確保できている状況であった。これに加え、PT個別訓練を毎回実施し、状態変化に応じたご利用者の個別性を重視したリハビリテーション治療の継続が長期利用者のADL向上効果に繋がったと考える。
