講演情報
[27-O-MB02-01]『老健で薬を減らし、眠剤を無くそう!』―きっといい事あるかも?―
山梨県 ○小澤 真寿美, 今井 捷史, 杉田 完爾 (介護老人保健施設ノイエス)
はじめに
老健の入所予定者は、入所前に複数の医療機関から複数薬剤を投与されている場合が多いが、自宅における服薬アドヒアランスは決して高くはない。入所後は服薬が徹底され、半数以上の入居者が10種類を超える薬剤を全て服用することになるが、このポリファーマシーは、服用する入所者、服用を手助けする看護師・介護士の重荷になるだけでなく、複数薬剤の相互作用による臓器障害のリスクを増大させ、薬剤購入費用の増大が老健の経営を圧迫する。
また、老健の入所者の大多数は眠剤を処方され、午前中はぼんやりしている傾向があり、転倒・骨折のリスク要因になっていることが指摘されている。
ノイエスでは、令和5年4月からポリファーマシー改善計画、10月から眠剤ゼロ計画を開始し、令和6年度中にほぼ達成されたので報告する。
方法
1.ポリファーマシー改善計画
薬剤購入費用や投与薬剤数の多い順番に入所者10人程を毎月ピックアップし、施設長、薬剤師、看護師長の三者が入所者の既往歴と現病に関する協議を行いながら、減薬・中止の可否と安価な同効薬剤・ジェネリック薬剤への変更を順次行なった。
2.眠剤投与ゼロ計画
眠剤投与を原則中止とし、眠剤を強く要求する入所者には偽薬(ミンティア)を手渡した。
結果
1.ポリファーマシーの改善
投与薬剤数は1年後に平均5種類程度に減少し、入所者と看護師・介護士の負担が大きく軽減した。内服薬剤の年間入費が1年後に約2/3に、2年後には約1/3に減少した。原因不明を含む病院への転送が、令和4年度の23件から、令和5年度の21件を経て、令和6年度は12件に減少した。
2.眠剤投与ゼロの達成
眠剤投与を原則中止とした当初は、不眠を訴え、眠剤を要求する入所者が多数存在したが、多くは偽薬が著効した。半年後には、不眠を訴える入所者がほとんどいなくなり、眠剤ゼロを達成できた。朝食の摂取時間が短縮するなど、午前を中心にADLが活発化した。転落・転倒の件数の減少傾向は認められなかったが、骨折は、令和4/5年度の5/4件から令和6年度は1件まで減少した。
まとめ
ポリファーマシーの改善・解消は老健に課された重要な責務の一つであり、様々なプラス効果をもたらす。眠剤を長期間投与されてきた入所者においても眠剤の中止は可能である。
老健の入所予定者は、入所前に複数の医療機関から複数薬剤を投与されている場合が多いが、自宅における服薬アドヒアランスは決して高くはない。入所後は服薬が徹底され、半数以上の入居者が10種類を超える薬剤を全て服用することになるが、このポリファーマシーは、服用する入所者、服用を手助けする看護師・介護士の重荷になるだけでなく、複数薬剤の相互作用による臓器障害のリスクを増大させ、薬剤購入費用の増大が老健の経営を圧迫する。
また、老健の入所者の大多数は眠剤を処方され、午前中はぼんやりしている傾向があり、転倒・骨折のリスク要因になっていることが指摘されている。
ノイエスでは、令和5年4月からポリファーマシー改善計画、10月から眠剤ゼロ計画を開始し、令和6年度中にほぼ達成されたので報告する。
方法
1.ポリファーマシー改善計画
薬剤購入費用や投与薬剤数の多い順番に入所者10人程を毎月ピックアップし、施設長、薬剤師、看護師長の三者が入所者の既往歴と現病に関する協議を行いながら、減薬・中止の可否と安価な同効薬剤・ジェネリック薬剤への変更を順次行なった。
2.眠剤投与ゼロ計画
眠剤投与を原則中止とし、眠剤を強く要求する入所者には偽薬(ミンティア)を手渡した。
結果
1.ポリファーマシーの改善
投与薬剤数は1年後に平均5種類程度に減少し、入所者と看護師・介護士の負担が大きく軽減した。内服薬剤の年間入費が1年後に約2/3に、2年後には約1/3に減少した。原因不明を含む病院への転送が、令和4年度の23件から、令和5年度の21件を経て、令和6年度は12件に減少した。
2.眠剤投与ゼロの達成
眠剤投与を原則中止とした当初は、不眠を訴え、眠剤を要求する入所者が多数存在したが、多くは偽薬が著効した。半年後には、不眠を訴える入所者がほとんどいなくなり、眠剤ゼロを達成できた。朝食の摂取時間が短縮するなど、午前を中心にADLが活発化した。転落・転倒の件数の減少傾向は認められなかったが、骨折は、令和4/5年度の5/4件から令和6年度は1件まで減少した。
まとめ
ポリファーマシーの改善・解消は老健に課された重要な責務の一つであり、様々なプラス効果をもたらす。眠剤を長期間投与されてきた入所者においても眠剤の中止は可能である。
