講演情報

[27-O-P202-06]外国人スタッフへの指導に関する新たな取り組み人材育成のための教育プログロム

大阪府 白井 武士 (介護老人保健施設東雄苑豊南)
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当施設では、ミャンマーからの外国人介護人材の受け入れとして、令和元年6月より技能実習生4名。令和3年2月より技能実習生3名。令和4年7月より特定技能1名。同年8月より特定技能1名を受け入れている。令和7年より、今まで雇用していたミャンマーからの特定技能だけではなく、インドネシア、スリランカからの受け入れを開始。今までの指導体制としては、各フロアの職員が指導を行っており、指導期間に関しても、進捗次第、と曖昧なものであった。そこで国籍に関わらず、一スタッフからリーダーシップを発揮できるスタッフへの育成を目的にマニュアルを作成した。外国人職員の入職は増加の一途をたどっており、国籍に関わらず、一スタッフからリーダーシップを発揮できるスタッフへの育成を目的にマニュアルを作成した。研究対象インドネシア特定技能3名、スリランカ特定技能3名研究期間R7年2月~R7年6月実施内容指導スケジュール内容。初月オリエンテーションとして、老健の仕組みや、フロアの案内、入浴機器の操作方法を指導。2ヵ月目フロア配属し、カルテの内容やケアプランの説明、利用者とのコミュニケーションを中心に指導。3ヵ月目フロア業務として、移乗・排泄・食事・入浴介助を指導。4ヶ月目フロアの雑務や申し送り、他部署との連携方法を指導。5か月目新人指導終了。マニュアルに関しては、進捗状況の確認を目的に、出来ている・出来ていない事を一目で分かるようチェック表を作成。結果実施したスケジュールとして、2月インドネシアから3名入職。オリエンテーションから開始し、面談を週一度実施。面談内容を元に、医療的ニーズが高いフロアや、介助量の多いフロア、比較的ADLが高くレクリエーションを中心に行っているフロアなど適正フロアへの配属を検討。3月、フロア日勤勤務開始。名前、顔が一致するところから始め、排泄、移乗、食事介助をメインに指導行う。月一度面談を行い、マニュアルを用いて進捗を確認。技術面や、コミュニケーションに関する悩みを聞き取る。4月、早出勤務開始。特定技能3名で話し合える場を2週に1度提供(30分)。話し合った内容を元に、介助方法や、介護に関する基礎知識、感染対応に対する知識に関する資料を作成し、その資料を基に月に3回程度、勉強会を行う。勉強会に関しては、介護士だけではなく、理学療法士から腰痛予防、移乗移動介助動作を、看護師から医療的な用語、JCSなど、専門的な指導を行う。5月、遅出勤務開始。勉強会は継続して行う。3名共フロアでの業務、入浴介助で十分に動けており、入職から4ヶ月で新人指導終了となる。6月、スリランカから3名入職。同様に、オリエンテーションから開始し、面談を周一回実施。面談内容から適正フロアへの配属を検討中。考察早期に指導が終了した理由として、勉強会を開き集中的な指導を行った事、短期間で面談を繰り返した事、特定技能のみで話し合う場を設け、自身が苦手に思っている事などを聞き取り、対応・指導出来たからではないか、と考えられる。実際に移乗動作が不安、記録作業が苦手、と複数回意見が挙がり、勉強会の時間を使用し本人が納得できるまで指導に当たれる為、ただフロアで勤務しながら指導するよりは重点的に指導する場が設けられ、有効であった。個別での面談は、今までも行ってはいるが、苦手な事や出来ない事を聞き取るには、面談という形式ではなく、指導者がいないリラックスした状況が適していると考察する。不慣れな日本語で悩みを伝えるというのは難しく、事実私たちが諸外国に出向き、相手の母国語で悩みを相談するのは難しいものがある。もちろん早く日本語に慣れる必要があるのは確かだが、苦手、出来ないなどのネガティブな事を話すためには母国語で相談できる環境を提供する必要があるのではないだろうか。課題として、現在は業務の自立までを目的としてマニュアル・指導スケジュール作成を行ったが、自立の次に夜勤業務があり、夜勤業務指導のスタートとゴールをどうするかが残っている。現在、既存の特定技能の職員は、入職後3~4か月で夜勤を開始した職員や、1年かけてから夜勤を開始した職員がおり、夜勤開始が遅れることで手当てにも影響が出ることから、今後は統一できるようにしておかなければならない。ただ業務をこなすだけであれば、自立した時点で夜勤を開始してもよいとは思われるが、夜間多発するイレギュラーに対応するためには実際に経験するのが一番である。7月からは夜勤指導者の選定、夜勤ペアの選定を行い、早期から夜勤経験を積めるような指導体制を整えられるよう努めていく。終わりに今回、マニュアル・指導スケジュールを作成し、インドネシアからの特定技能3名に対しOJTを行うことで、4か月で業務の自立に持って行くことが出来た。更に、スケジュールに余裕ができ、ミャンマーの特定技能1名に、5月の研修開催の役割を与えられた。虐待防止の研修を開催し、現場で起こり得る可能性のある事例集め、発表を担当してもらい、新人指導の終了している特定技能に関して、その後のスキルアップの為の場を設けられていなかったが、今回研修を担当して貰い、事例の収集・会場の設営・研修内容の発表など、介護業務以外に携わる事で本人の自信にもつなげる事が出来、良い前例となってくれた。6月現在、スリランカからの特定技能2名を受け入れ中であるが、マニュアル・指導スケジュールを用いることで早期の業務の自立が予測できる。また、今回のマニュアルは、日本人の介護未経験者が入職された場合も応用が利くと思われる。人材育成は一筋縄ではいかないところもあるが、今回期間を区切って取り組むことで、効率良く指導に当たることが出来た。今回の経験を活かし、施設全体で協力し、人材育成に取り組んでいく。