講演情報
[27-O-P204-07]外国人の受け入れとコミュニケーションの難しさ
兵庫県 ○塩濱 智史, 吉岡 秀記 (介護老人保健施設アトレーユうおざき)
【はじめに】当施設は昨今の介護業界の状況と行政からの通達もあり、2020年6月に初めて外国人介護士の受け入れを始めました。
今回はそのうちの1人の男性スタッフがどのように一人立ちしていったかにスポットを当てて発表します。
人物 男性 現在27歳 ベトナム出身 在日歴6年目。日本語習得レベルN3日常会話は可能。 介護福祉士取得。
【受け入れからの経過】
外国人を受け入れるフロアの当初のイメージとしては、向上心があり良く働く、慣れるまで真面目といった印象があった。一方、日本語の理解、通じるかといったコミュニケーションについて、日本の文化を重んじる利用者様がどの様なイメージを持たれるか、そしてそれを受け入れられるか、介護の仕事は日本人である私たちにも難しい。外国人であるならばなおさらなのではという意見、日本と外国との介護の意識の違いや文化の違いが挙げられた。
次に、それらを踏まえどのように関わろうかとしていたか。 外国人だからという捉え方はせず、日本人の新入職員と同様の目線で、社会人として対等に接する様に指導していく。なるべく専門用語や、アトレーユの独自の略語、難しい日本語を使わないようにし、業務の内容が分かりやすく簡潔に伝わるように考慮していく。しかしながら外国人という事もあり文化の違いによる考え方、捉え方が日本人と違うので、行き過ぎた行動があった際の注意の方法には気を付けていく。一方、不安や苦労もあるので、プレッシャーをかけずに働きやすい環境を整えるということも併用した。
彼は入職当初は介護学校に在学中であった。同時に他施設で夜勤のアルバイトをしていた事もあり、業務を覚える速さと飲み込む速さ、利用者様とのコミュニケーションは想像していたよりもスムーズであった。他のスタッフが、苦手な事や行動しにくい事でも物怖じせず率先して動いて対応していた。しかしながら不明な点を他のスタッフに尋ねずに自力で何とかしようとする一面もあった。
利用者様に外国人ということで難色を示されることもなく受け入れられていた。
数か月勤務して課題や不安な事が出てきました。その中でも一番不安な事がコミュニケーションの問題でした。どれだけ話せているのか?読み書きはどれくらい出来るのか?不安でいっぱいでした。介護業務は、要介護者や職場の同僚とのコミュニケーションが重要です。
日本語で聞いた言葉を文字に直してみて、読む人が分かるような文章を書くといった事は入職した当初から繰り返してきたので上達してきていると感じるが現在もまだまだ不完全なところがあるので、周りの職員がその都度修正するようにしている。
話し言葉に関しては声量はしっかりあるが、たどたどしい日本語であるがため利用者にきちんとした意思が伝わらないことがあり時にはクレームとして挙がる事があった。
声掛けの仕方や伝え方が一つ違うだけで利用者様に不快な印象を与えかねないという事、状況によっては対応を待って頂く事もある為、その際の声掛けは安心できるような言葉を付け足して対応を行うように指導を行う事もあった。
N2相当の日本語を取得しているが、まだまだ業務を含めて課題があると思っている。日本語には、他の国の言語と違って敬語や関西弁、標準語といった、ものが織り交ざっている。ニュアンスを間違えば、捉え方によっては、その人を不快にさせる事もある為、我々日本人にとっても難しいことであるのに、更に高度なスキルが必要になってくると思われる。
読み書きに関しては、読む事はある程度出来るが漢字や文章を正しく書けるか?と言うとそうではありませんでした。
指導方法として、毎日業務日誌をつけ極力文章にして記入して頂き職員が確認修正していくようにしていました。初めは、短い文章であったが少ししてからは何でも良いので一日の感想等記入して貰うようにしていくと徐々に長い文章も上手に書けるようになってきました。細かな修正はまだ必要ですが、ほとんど何を伝えたいのか分かります。
また、名前や書類等の漢字にはルビを打ちひらがなで読める様にしていました。
これからの課題として、話した事が正確に聞き取られそれらを記録に残す事です。自分が伝えたい事、書きたい事は書ける様になっていますが、話した事や伝えた事を正確に捉え記録に残す事は、我々日本人でも難しい事です。今では、伝えた事が正しく理解できているか?正しく記録が出来ているか?都度確認する様にしています。間違った捉え方をされたりきちんと伝わっていない場合は、すぐに訂正をする様にしています。
【結果】 コミュニケーションではゆっくり話繰り返し確認する事で問題なくコミュニケーションをとる事が出来、初めに職員が積極的に会話する事で日本語を話す事に慣れ利用者ともしっかりコミュニケーションをとる事が出来る様になっていきました。利用者の訴えや困った事を聞き取り、分からない事は職員に確認し対応出来る事は対応してくれています。読み書きでは、まだまだ誤字があり修正していかなければなりませんが、少しずつ間違える事も少なくなってきています。また、聞き取りその内容を正確に記録に残す事が出来ず重要な内容が記録されていない事もありますが、他職員がフォローしながら業務に支障が出ずに働く事が出来ています。
【まとめ】また、指示をする時には、指示を明確化し言葉や文字で伝わりにくい時には分かりやすい様に絵や図で説明する等の工夫をしていければよりミスや捉え方の違いが無くなると思いました。
介護職員不足が進む中、今後さらに外国人の受け入れは進むとは思われ、単に外国人を受け入れる側から当施設が外国人に選ばれる側になっていかなければならないことから、日本人スタッフはもちろんのこと、外国人スタッフの育成のノウハウについても、我々もさらに学んでいく必要があると思われる。
今回はそのうちの1人の男性スタッフがどのように一人立ちしていったかにスポットを当てて発表します。
人物 男性 現在27歳 ベトナム出身 在日歴6年目。日本語習得レベルN3日常会話は可能。 介護福祉士取得。
【受け入れからの経過】
外国人を受け入れるフロアの当初のイメージとしては、向上心があり良く働く、慣れるまで真面目といった印象があった。一方、日本語の理解、通じるかといったコミュニケーションについて、日本の文化を重んじる利用者様がどの様なイメージを持たれるか、そしてそれを受け入れられるか、介護の仕事は日本人である私たちにも難しい。外国人であるならばなおさらなのではという意見、日本と外国との介護の意識の違いや文化の違いが挙げられた。
次に、それらを踏まえどのように関わろうかとしていたか。 外国人だからという捉え方はせず、日本人の新入職員と同様の目線で、社会人として対等に接する様に指導していく。なるべく専門用語や、アトレーユの独自の略語、難しい日本語を使わないようにし、業務の内容が分かりやすく簡潔に伝わるように考慮していく。しかしながら外国人という事もあり文化の違いによる考え方、捉え方が日本人と違うので、行き過ぎた行動があった際の注意の方法には気を付けていく。一方、不安や苦労もあるので、プレッシャーをかけずに働きやすい環境を整えるということも併用した。
彼は入職当初は介護学校に在学中であった。同時に他施設で夜勤のアルバイトをしていた事もあり、業務を覚える速さと飲み込む速さ、利用者様とのコミュニケーションは想像していたよりもスムーズであった。他のスタッフが、苦手な事や行動しにくい事でも物怖じせず率先して動いて対応していた。しかしながら不明な点を他のスタッフに尋ねずに自力で何とかしようとする一面もあった。
利用者様に外国人ということで難色を示されることもなく受け入れられていた。
数か月勤務して課題や不安な事が出てきました。その中でも一番不安な事がコミュニケーションの問題でした。どれだけ話せているのか?読み書きはどれくらい出来るのか?不安でいっぱいでした。介護業務は、要介護者や職場の同僚とのコミュニケーションが重要です。
日本語で聞いた言葉を文字に直してみて、読む人が分かるような文章を書くといった事は入職した当初から繰り返してきたので上達してきていると感じるが現在もまだまだ不完全なところがあるので、周りの職員がその都度修正するようにしている。
話し言葉に関しては声量はしっかりあるが、たどたどしい日本語であるがため利用者にきちんとした意思が伝わらないことがあり時にはクレームとして挙がる事があった。
声掛けの仕方や伝え方が一つ違うだけで利用者様に不快な印象を与えかねないという事、状況によっては対応を待って頂く事もある為、その際の声掛けは安心できるような言葉を付け足して対応を行うように指導を行う事もあった。
N2相当の日本語を取得しているが、まだまだ業務を含めて課題があると思っている。日本語には、他の国の言語と違って敬語や関西弁、標準語といった、ものが織り交ざっている。ニュアンスを間違えば、捉え方によっては、その人を不快にさせる事もある為、我々日本人にとっても難しいことであるのに、更に高度なスキルが必要になってくると思われる。
読み書きに関しては、読む事はある程度出来るが漢字や文章を正しく書けるか?と言うとそうではありませんでした。
指導方法として、毎日業務日誌をつけ極力文章にして記入して頂き職員が確認修正していくようにしていました。初めは、短い文章であったが少ししてからは何でも良いので一日の感想等記入して貰うようにしていくと徐々に長い文章も上手に書けるようになってきました。細かな修正はまだ必要ですが、ほとんど何を伝えたいのか分かります。
また、名前や書類等の漢字にはルビを打ちひらがなで読める様にしていました。
これからの課題として、話した事が正確に聞き取られそれらを記録に残す事です。自分が伝えたい事、書きたい事は書ける様になっていますが、話した事や伝えた事を正確に捉え記録に残す事は、我々日本人でも難しい事です。今では、伝えた事が正しく理解できているか?正しく記録が出来ているか?都度確認する様にしています。間違った捉え方をされたりきちんと伝わっていない場合は、すぐに訂正をする様にしています。
【結果】 コミュニケーションではゆっくり話繰り返し確認する事で問題なくコミュニケーションをとる事が出来、初めに職員が積極的に会話する事で日本語を話す事に慣れ利用者ともしっかりコミュニケーションをとる事が出来る様になっていきました。利用者の訴えや困った事を聞き取り、分からない事は職員に確認し対応出来る事は対応してくれています。読み書きでは、まだまだ誤字があり修正していかなければなりませんが、少しずつ間違える事も少なくなってきています。また、聞き取りその内容を正確に記録に残す事が出来ず重要な内容が記録されていない事もありますが、他職員がフォローしながら業務に支障が出ずに働く事が出来ています。
【まとめ】また、指示をする時には、指示を明確化し言葉や文字で伝わりにくい時には分かりやすい様に絵や図で説明する等の工夫をしていければよりミスや捉え方の違いが無くなると思いました。
介護職員不足が進む中、今後さらに外国人の受け入れは進むとは思われ、単に外国人を受け入れる側から当施設が外国人に選ばれる側になっていかなければならないことから、日本人スタッフはもちろんのこと、外国人スタッフの育成のノウハウについても、我々もさらに学んでいく必要があると思われる。
