講演情報

[27-P-CO01-01]当施設におけるお看取りの現状について

神奈川県 吉田 明, 由利 敏治, 木下 博良 (エスポワ-ル和泉)
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【はじめに】多死社会を迎え老健施設で死亡する人も徐々に増加しております。看取りは老健施設での本来の役割ではありませんでしたが、2006年に看取り介護加算導入されたことも追い風となり老健施設の重要な役割となりつつあります。作年度当施設で看取りがなされた方々を対象に、その現状をお伝えし老健施設で看取り行う際の注意点について検討した。【方法】2024年度に看取りがなされた25例について年齢・性別、基礎疾患、入所期間等を同期間の退所者49例と比較し看取りがなされた方々の特徴を明らかにし、死因や家族満足度についても検討した。看取りがなされた方については必ず多職種によるdeath カンファレンスを行っており、老健施設における御見取りはどうあるべきかについて考察した。【結果】当施設は個室型100床の超強化型の老健施設であり、看取り件数は年々増加しており2017-2021年の5年間の平均は8例/年であったが、2022年以降の3年間では19例/年となっていた。 2024年看取った25例の平均年齢は92歳であり、同期間の退所者と比べ当然ながら10歳以上高齢となっていた。性差には差みられなかったが、基礎疾患では認知症のある例が72%であり、心・肺不全を持ったものも退所者にくらべ多い傾向にあった。また入所期間は半数近くが1年以上であり、退所者よりも明らかに長くなっていた。死因は70%以上が老衰であり、他は心・肺不全、腎・肝不全の悪化などであった。看取りを行った方の家族の満足度は非常に高く感謝の言葉を頂くことも多かった。【考察】当施設での看取りはここ数年20例程度であり全国の平均に比べ多いと思われる。当施設では毎週多職種による看取りカンファレンスを行っており、看取りを行ったときにはDethカンファレンスを行う様にしている。これが看取りに関する職員の意識を高めるのに貢献していると考えられ、看取りを行った家族の高満足に通じていると思われた。今回の検討でも明らになった様に看取った方は非常に高齢であり、多くは認知症を伴っており、本人の意志、希望等を看取り介助に十分に反映出来ていたかは不明である。入所当所より早めにACP(人生会議)の結果等の確認を行っておくべきであろう。看取りを行った方の死因の多くは老衰であったが、少なからず基礎疾患の悪化よるものも見られた。これについては看取り対応とする前に医療機関受診や家人との十分な相談が必要であろう。現在でも悪性腫瘍は死因のトップであり、限られた医療的処置しか行えない老健施設では末期がんの看取りは難しく緩和ケアが行える施設を紹介すべきであろう。