講演情報

[27-P-P101-03]稼働率の維持と在宅復帰超強化型の維持10年間の稼働率推移から支援相談員だから出来た事

群馬県 阪下 潤一, 霜田 茂, 新井 恵美子 (介護老人保健施設かがやき)
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まず初めに支援相談員の業務内容について考えた。平成28年頃のかがやきの相談員の業務といえば、基本情報を収集し各セクションへ伝達。判定会議を実施し入所日程の調整。相談数も少なく言われるがまま入退所の調整をしているだけだった。相談数が少ない要因として、薬価や利用者のADLに対する介護負担を理由に受け入れを断るケースが多発していたからだ。平成26年の改定により在宅復帰を促している中で、ADLが安定している利用者の相談だけを受入れ、それ以外は門前払い状態だった為に「相談しても無駄だ」という印象がついてしまっていた。結果として稼働率88%~89%、ベッド回転率8%~10%、ひと月の入所人数が4名~8名というように支援相談員としての業務がない状態であった。在宅復帰率は30%~49%の間で推移し退所人数はひと月に7名~9名はいたが、そのほとんどが法人内のグループ施設への退所だった為、連携と言えるような業務は必要なかった。当施設にとって転機を迎えたのが平成30年度の改定により、在宅復帰支援機能の評価が細分化された事だった。各部署が危機感を持ち、同じ目標(在宅復帰超強化型施設)にベクトルを向ける事ができた。しかし大きな課題があり、在宅復帰させようにも稼働率が悪化してしまっては元も子もなくなる。そこで稼働率の向上、在宅復帰超強化型の達成という2本柱での目標を立て、加えて「在宅復帰超強化型施設に向けて」と題し1回30分程度の勉強会を計11回、職員全員が認知できるまで実施した。一方で支援相談員としての業務としてインテークに重きを置き、全ての相談において家族面談を実施する事を徹底した。薬価・受診・認知症増悪etc.などを含め断らないを目標としてみた。すると平成30年度を境に稼働率上昇が顕著となり、在宅復帰超強化型に舵取りをする事ができた。しかしながらこれを維持する為に、超えなければならない課題が山積していた。そこで支援相談員として何がサポートする事ができるのか、地域連携室として考えた。まず事務所にいて電話対応や事務業務をする事だけではなく、現場に行き入所者と会話し入所者の気持ちを汲み取る事から始め、次に現場の職員が負担に思っている事を感じ取り、連携室で対応が出来る事がないかを協議してみた。大きな課題として入退所並びに受診の送迎は現場の職員が対応していた事に負担を感じていた事。夜間、入所者の急変時における救急搬送の対応。御家族からの様々なご意見や相談についての対応etc.と特に介護や看護の職員でなければ対応できないといった事ではなかった。そこで各セクションのリーダーと協議し、送迎や夜間オンコール対応について改めて協議し、介護・看護の業務に集中できる環境つくりを心掛けた。受診の送迎ドライバーは連携室職員が実施する事で入所者の乗降補助、病院到着時の駐車場探しをなくす事で付添いに集中する。夜間オンコールについては看護師長と連携室長で対応する事とした。加えて家族への事故報告以外の連絡事項については連携室で実施する事が増えていった。すると令和に入り稼働率も上がり、93%~95%で推移するようになり現場職員も協力的になってくれた。次の課題が在宅復帰超強化型についてだが、不思議なもので稼働率の上昇と共に在宅復帰・在宅療養支援等指標の値が上がっていた。これについては職員全員に施設内研修を実施した事により共通認識を持てた事が要因ではないかと感じている。経管栄養の入所者の増加更に喀痰吸引増加による看護・介護スタッフの負担増、認知症BPSD増悪の対応力向上が見て取れる看護・介護スタッフの協力、特に算定要件においては充実したリハビリというリハビリ職員の協力なしでは成し得ないものである、また、入退所時の訪問においてはケアマネの協力なしでは成し得ない。そのスケジュール管理を連携室で行う事で、誰もが気さくに様々な会話や相談を持ち掛けてくれるようになった。また、管理栄養士による栄養管理で入所者の健康状態が良好に向き、入院となる事案が減少した事もひとつの要因であると考える。最後に、施設長が日々入所者の健康状態を確認し適切なアドバイスを頂けている事、施設長の一言で職員が同じ方向に向ける事。感染症対策などまだまだ課題は残っている面はあるが、介護老人保健施設かがやきがチームとして入所者のADL向上に努めQOLを考える事のできる施設であると自信を持ちたいと思います。