講演情報

[27-P-P2Q1-03]介護職員の不安やストレスに対する調査設立30周年たった今、今更だけど聞いてみた

山口県 渡邊 恭子, 村上 斉子, 中野 早織, 堤 アヤ子, 金池 三輪子 (介護老人保健施設 昭和町共生苑)
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はじめに
 当施設は平成6年に開設し、今年で32年目の介護老人保健施設で、多職種と連携を図りながら、利用者ファーストで業務を行ってきた。
 30年前とはコロナ感染を経て、職場の環境が大きく変化し、介護職員の人手不足もあり、業務に追われ徐々に余裕がなくなり、職場の不安やストレスが増えてきているのを感じた。働きやすい職場にするにはどうしたら良いか考えるようになった。
目的
 この調査において、介護職員が抱えている不安やストレスの要因を考え、どう対処していけば良いかを明らかにすることを目的とする。
調査対象
 介護職員(入所19名、デイケア3名)当苑での勤続年数が10年以上の職員は12名となっている。
調査内容
 業務中に感じる不安やストレスについて介護職員にアンケートを取った。
不安については自由記述で記入、ストレスについては
A 利用者とのコミュニケーションについて
B 施設内の環境について
C 感染予防対策について
D 職員間におけるコミュニケーションについて
E その他
の中から選択し、選択したものについて記述してもらった。
調査結果
 (不安に思うこと)
〇緊急時の対応
 必要物品の置き場所の把握に不安がある
 電話対応(医師に連絡など)
○事故発見時に対応ができるか不安に思う(転倒、誤嚥など)
○カルテ入力が難しい(例えば、排泄時、形状や色に異常があった場合) 
(ストレスについて)
A 利用者との関わりやコミュニケーションの取り方について
○不穏による興奮、不眠などの対応
〇短時間でも待つことができない利用者の対応 (危険な行動を繰り返してしまう)
〇業務に追われると利用者とのコミュニケーションが取れない
〇話をきいてあげたいが、途中で切り上げないと業務に差し支えてしまう
〇説明しても伝わらない(思いが伝わらない)
〇コミュニケーションの取り方がわからない(特に新規利用の方)
〇暴力、セクハラを受けた時
B 施設内の環境について
〇物品の補充ができていない
〇ハード面で古さを感じる
C 感染予防対策について
〇感染症の利用者の対応について不安がある
D 職員間におけるコミュニケーションについて
〇相手のペースにあわせるのが大変なことがある
〇申し送りがきちんと流れない
〇コミュニケーション不足で業務がうまく回らないことがある
〇接遇ができていない
E その他
〇利用者にけがや事故があった場合、防ぐことができたのではないかと、責任を感じる
〇家族の要望に戸惑いを感じる
〇休みが欲しいと思うことがある
考察
 今回の調査で不安やストレスに感じていることが多数挙げられ、結果より考えられることとして、情報共有に努めてきたが、申し送り等の確認や理解不足、また職員間でのコミュニケーション不足等、不十分な面も多く、そのことで不安やストレスが増している状況が考えられた。
 老健は多職種連携の施設であり、その特色を生かして、意見を出し合い研修等を行っている。自己研鑽に加えて個別の相談対応や環境整備も重要であると考えられる。
まとめ
 今回、不安やストレスについてアンケートをとり、考察でも述べたように職場での対処法を考えてきたが、今後どのようにしていけば、より情報共有ができ、連携がとれるかが課題である。
 また後日、個人でのストレス対処法をきいたところ、最も多かったのが、身近な人に愚痴をきいてもらうことだった。趣味に没頭したり、食事やお酒を楽しむなど、ストレスを発散するという回答も多かった。
 不安やストレスがなくなるということは難しいが、対処、軽減に職員自身も努めていくことで、利用者にとってより良いケアにつなげていけるのではないかと考える。