講演情報
[28-O-H003-05]排泄自立がもたらす新たな生活トイレにむかう力を支える多職種連携のかたち
岡山県 ○川邊 佑梨, 浦川 麻衣子 (介護老人保健施設和光園)
【背景】〈BR〉介護老人保健施設では、利用者の在宅復帰とADLの維持、向上を目的としたケアが求められており、排泄支援もその重要な一環である。当施設では、日中・夜間を問わずおむつを使用している利用者が多く、本人の意思に基づく排泄の機会が減少していることが課題であった。今回、おむつからの脱却を目指し、トイレでの排泄自立に向けた取り組みを実践した4事例について、経過と成果を報告する。〈BR〉【目的】〈BR〉排泄支援の一環として、尿量測定により排泄パターンを把握し、適切な時間にトイレ誘導を行うことで、排泄の自立が促進されるかを明らかにすることを目的とした。〈BR〉【方法】〈BR〉対象は80代から100歳、要介護1から3の方4名。認知機能に軽度から中度の低下が見られるが、日中の覚醒は安定しており、ADLは一部介助を要する状態であった。排泄支援として、3日間の尿量測定を実地し、排尿の時間帯や間隔を記録。排泄データをもとにトイレ誘導時間を設定し、排泄動作を見守りつつ日中の排泄をトイレで排泄できるよう支援した。夜間はおむつ使用継続とした。リハビリスタッフへは、トイレに継続していけるように下肢筋力が維持できるよう足踏み・足上げ・車椅子の自操を強化できるように連携を図った。〈BR〉【結果】〈BR〉尿量測定の結果、日中は個々の排泄パターンに合わせ尿量測定の結果をもとにトイレ誘導を行った。支援開始から2週目には1日2~3回のトイレ排泄が可能となり、4週目には日中の失禁がほぼ消失。尿測実地後、トイレ介助時失禁していることもあり、再度データを取りトイレ誘導の時間を変更することで失禁する状態が軽減できた。また、本人の不安の軽減や笑顔の増加も見られた。夜間は睡眠中の排尿が1回ある程度であり、今後の観察が必要と判断された。〈BR〉【考察】〈BR〉排泄パターンをデータで可視化し、利用者の生活リズムに合わせて支援することで、排泄自立の可能性が高まることが確認できた。また、定期的な誘導により利用者の意識にも変化が見られ、自信や生活意欲の向上に繋がった。職員間での情報共有と継続的な関わりも成功要因の一つであった。リハビリを強化したことで利用者がお一人でトイレに行ける動作がスムーズに行えるようになったと考える。〈BR〉【結語】〈BR〉本事例を通じて、尿測定を活用した個別的な排泄支援が有効であることが確認された。今後は夜間の排尿状況の把握もすすめ、より包括的な排泄自立支援体制の構築を目指していきたい。
