講演情報
[28-O-P106-05]通所リハビリテーション稼働率アップに向けた取り組み
大阪府 ○岸田 美穂 (医療法人徳洲会 介護老人保健施設 吹田徳洲苑)
【はじめに】
当苑通所リハビリテーション(デイケア)開設10年が経過した。2020年のコロナ発症以来、利用者は減少した。コロナ終息後は運営面、営業面で様々な改善を行い、最近の稼働率は68%(暦日平均)に改善している。今回、これまでに実施した改善点について報告する。
【研究対象】
当苑は40床の通常規模のデイケアであり、利用者の平均年齢は82歳、平均介護度は2.1である。2015年開設時から2025年5月までの稼働率を算出し、2年間に試みた改善策とその効果について検討を行った。
【稼働率の変動】
表は毎月の平均利用者数と年度の稼働率を示す。開設後、稼働率は40%から60%まで順調に経過したが、2021年にコロナ感染が始まり次第に利用者は減少し、稼働率は48%まで低下した。2022年7月17日には施設内でクラスターが発症し、7月は4日間の休業を余儀なくされ、利用者は18人/日まで低下した。以後、2023年3月まで利用者数の低迷が続いた。
【稼働率改善の工夫】
1.デイケア責任者の変更
リハビリテーションサービスの質の向上を目指し、リハビリテーション専門性をより濃くするために責任者を介護職からリハビリスタッフへ変更し、リハビリを主体としたプログラムに変更、常勤のPTを2名専従とした。加えて、1名の相談員を専従として配置した。
2.アンケート調査(選ばれる理由調査)当苑では新規利用する前にはできるだけ体験利用を実施している。その体験時にアンケート調査を実施して、居宅ケアマネジャー、利用者と家族がなぜ当苑を選んだかを調査した。
3.体験利用時のニーズ把握
1)ニーズの把握体験利用時に責任者が利用者や家族に日常生活動作や生活上の困りごと、できるようになりたい・なってほしい動作などを聞き取り重要なニーズを確認した。
2)多職種での情報共有体験利用時にニーズを聞き取り、そのニーズにそってリハビリテーションプロブラムをその場で提示し、そのプログラムも体験時に行ってもらった。また、多職種で情報共有した内容をリハビリテーション計画に反映し、評価や個別リハビリを実施するのはリハビリ職、集団リハビリや動作訓練の補助は介護職、日々の健康管理についてのアドバイスなどは看護職、デイケア利用時の困りごとや介護についての相談事は相談員と多職種で1人の利用者を多方面からサポートできるようにアプローチした。
4.サービス担当者会議への積極的な参加新規利用者は居宅ケアマネジャーが仲介するため、居宅のケアマネジャーとの関係も重要である。良好な関係性を構築するため相談員がサービス担当者会議に参加し、ケアマネジャーや利用者・家族からのニーズを聞き取り、把握してデイケアに持ち帰り責任者に報告し、スタッフにニーズ・情報の共有をするようにした。
【成績】
1)アンケート調査の結果は居宅ケアマネジャー90%、利用者家族85%がトレーニングマシンが豊富にあり、リハビリ環境も良く、充実したリハビリを実施している、というリハビリ関連の回答が9割を占めた。また稼働率の変動は2024年の平均利用者数は25.3名/日、稼働率63.3%、2025年3か月の平均利用者数は27.3人、稼働率68.3%まで増加した。
【考察】
今回、コロナを契機に利用者が減少した為、デイケアの運営方針を変更し、リハビリスタッフを責任者にして体験利用時のニーズにそったリハビリプログラムを提供した。アンケートの結果からリハビリ中心のプログラムを希望する方が多いことが判明し、リハビリに特化したデイケアに変更となった。デイケアを利用することで体力的にも向上し、外に出て他人と会話することで精神的な面も活気が出てきている。利用者本人、家族はデイケアでのリハビリにより筋力アップバランスの改善、歩行能力の改善など実感し、継続に行うことの意義を理解されているものと思われる。
【まとめ】
1)コロナ発症に伴う利用者の減少を経験し、デイケアでのプログラムの変更、運営面での改善を実施した。
2)体験利用の実施とリハビリを主体としたプログラムの提供により稼働率の増加が認められた。
3)ニーズに基づいたリハビリプログラムの実施はケアマネジャー、家族から支持を得ていると思われる。
当苑通所リハビリテーション(デイケア)開設10年が経過した。2020年のコロナ発症以来、利用者は減少した。コロナ終息後は運営面、営業面で様々な改善を行い、最近の稼働率は68%(暦日平均)に改善している。今回、これまでに実施した改善点について報告する。
【研究対象】
当苑は40床の通常規模のデイケアであり、利用者の平均年齢は82歳、平均介護度は2.1である。2015年開設時から2025年5月までの稼働率を算出し、2年間に試みた改善策とその効果について検討を行った。
【稼働率の変動】
表は毎月の平均利用者数と年度の稼働率を示す。開設後、稼働率は40%から60%まで順調に経過したが、2021年にコロナ感染が始まり次第に利用者は減少し、稼働率は48%まで低下した。2022年7月17日には施設内でクラスターが発症し、7月は4日間の休業を余儀なくされ、利用者は18人/日まで低下した。以後、2023年3月まで利用者数の低迷が続いた。
【稼働率改善の工夫】
1.デイケア責任者の変更
リハビリテーションサービスの質の向上を目指し、リハビリテーション専門性をより濃くするために責任者を介護職からリハビリスタッフへ変更し、リハビリを主体としたプログラムに変更、常勤のPTを2名専従とした。加えて、1名の相談員を専従として配置した。
2.アンケート調査(選ばれる理由調査)当苑では新規利用する前にはできるだけ体験利用を実施している。その体験時にアンケート調査を実施して、居宅ケアマネジャー、利用者と家族がなぜ当苑を選んだかを調査した。
3.体験利用時のニーズ把握
1)ニーズの把握体験利用時に責任者が利用者や家族に日常生活動作や生活上の困りごと、できるようになりたい・なってほしい動作などを聞き取り重要なニーズを確認した。
2)多職種での情報共有体験利用時にニーズを聞き取り、そのニーズにそってリハビリテーションプロブラムをその場で提示し、そのプログラムも体験時に行ってもらった。また、多職種で情報共有した内容をリハビリテーション計画に反映し、評価や個別リハビリを実施するのはリハビリ職、集団リハビリや動作訓練の補助は介護職、日々の健康管理についてのアドバイスなどは看護職、デイケア利用時の困りごとや介護についての相談事は相談員と多職種で1人の利用者を多方面からサポートできるようにアプローチした。
4.サービス担当者会議への積極的な参加新規利用者は居宅ケアマネジャーが仲介するため、居宅のケアマネジャーとの関係も重要である。良好な関係性を構築するため相談員がサービス担当者会議に参加し、ケアマネジャーや利用者・家族からのニーズを聞き取り、把握してデイケアに持ち帰り責任者に報告し、スタッフにニーズ・情報の共有をするようにした。
【成績】
1)アンケート調査の結果は居宅ケアマネジャー90%、利用者家族85%がトレーニングマシンが豊富にあり、リハビリ環境も良く、充実したリハビリを実施している、というリハビリ関連の回答が9割を占めた。また稼働率の変動は2024年の平均利用者数は25.3名/日、稼働率63.3%、2025年3か月の平均利用者数は27.3人、稼働率68.3%まで増加した。
【考察】
今回、コロナを契機に利用者が減少した為、デイケアの運営方針を変更し、リハビリスタッフを責任者にして体験利用時のニーズにそったリハビリプログラムを提供した。アンケートの結果からリハビリ中心のプログラムを希望する方が多いことが判明し、リハビリに特化したデイケアに変更となった。デイケアを利用することで体力的にも向上し、外に出て他人と会話することで精神的な面も活気が出てきている。利用者本人、家族はデイケアでのリハビリにより筋力アップバランスの改善、歩行能力の改善など実感し、継続に行うことの意義を理解されているものと思われる。
【まとめ】
1)コロナ発症に伴う利用者の減少を経験し、デイケアでのプログラムの変更、運営面での改善を実施した。
2)体験利用の実施とリハビリを主体としたプログラムの提供により稼働率の増加が認められた。
3)ニーズに基づいたリハビリプログラムの実施はケアマネジャー、家族から支持を得ていると思われる。

