講演情報
[28-O-T002-05]移乗アシストロボットの有効活用に向けて
石川県 ○高澤 健吾, 尾蔵 亜矢子, 福井 朱美, 吉田 美恵子 (和光苑)
【施設紹介】
当苑は、平成元年に石川県内初として新設した一般棟100床・認知症専門棟50床の基本型の老健である。高齢化・過疎化の進行に加え、能登半島地震による影響で介護施設の統廃合が進んでいる中、ノーリフト介護・介護ロボットを導入し、入所者の満足度向上、安心・安全な新しい介護を目指している。
【はじめに】
一般棟(52床)の当フロアでは、側方移乗対象者に抱き上げ式移乗で介護者の腰痛予防と要介護者の安心・安全双方の身体的負担を軽減できる移乗アシストロボット(以下ロボット)を2024年度より導入した。
使用開始し、約1年以上経過した現在、ロボットの導入により、通常2人移乗の利用者も1人で安全に移乗することが可能となった。しかし、上手く活用できるスタッフが限られていることが課題となっている。よって、今後介護職員全員がロボットを有効活用できるようにアンケートを実施し、課題の抽出とともに今後、どのように普及させていくか考察したことを報告する。
【現状と課題】
現在、午後の特殊浴室へ誘導する際に使用しており(週2回、ベッド⇔車いす)。普段はベッド上で過ごし、入浴時のみ離床する利用者に使用している。専用シートは1枚。1フロア入所者52人中、対象となるのは8人、実際に使用している人は2人移乗に恐怖感を持っている入所者の方で、怖がらず安心されていた為、3名に使用した。課題としては、2人で移乗するより準備に時間がかかることや、使用するスペースが必要なこと、これまでの移乗方法を変えることへの抵抗や、使用方法を習得する意欲に乏しい介護職員もいるため、ロボットを単独で使用できるスタッフは西1階に所属している介護職員16名中7名と少ない事があげられる。
【対象・方法】
そこでSASUKEが導入されている、西1階に所属している介護職員16人に対してアンケートを実施した。アンケート内容は、(1)「ロボットを操作できますか?」(2)「ロボットの操作をひとりでできるようになるためには、何が必要だと思いますか?」(3)「操作している際に心配な事やわからなかったりする事はありますか?」(4)「ロボットをもっと多くの人に使用したいと思いますが、シートを増やすこと以外にどんな活用方法を思いつきますか?」の4問で選択式・自由記述式とした。
【アンケート結果】
(1)「ロボットを操作できますか?」については、「ひとりでできる」7名、「説明して、見てくれる人がいればできる」2名、「ひとりでできない」1名であった。(2)「ロボットの操作をひとりでできるようになるためには、何が必要だと思いますか?」については、「練習する時間」9名、「ひとりでも完璧に操作できるような動画」2名、「わからない」1名であった。(3)「操作している際に心配な事やわからなかったりする事はありますか?」については、心配な事として、「生地が破れて剥がれて利用者が落ちてしまうのでは?と不安になる」、「操作の順番、手法が合っているか」、「シートの設定が上手くできず、機械につなげるときに腕に力が要る為疲れる」、「利用者が安楽な姿勢となっているか」、「ロボットの移動だけで大掛かりな感じがする、使う事が『普通』になるくらい使っていければと思うが長い事触ってないと自信が減る」、「ロボットを使う方が利用者の負担『減』のように感じていながらも、時間に追われているとどうしても2人移乗をしてしまう」、「車椅子からベッドへ戻る時のシートのずれの直し、ベストポジションが分からない」があげられた。わからなかったりする事として、「電池の取り外し方、充電方法。シートの上下や表裏、腕をおおうシートの向き」、「ベッドの高さや利用者の位置」、「リクライニングに移動する時の位置」という事があげられた。(4)「ロボットをもっと多くの人に使用したいと思いますが、シートを増やすこと以外にどんな活用方法を思いつきますか?」については、「ロボットを操作しやすいようなベッド配置にし、すぐ移乗できるようインカムを活用し事前に連絡を取り合いながらシートを敷いて準備しておく事、シートの数が増えると多くの人に使用できるのではないか?」、「午前の入浴で活用する事、入浴時以外でも使用したい」、「他の棟と共有すれば幅広く活用できるのではないか?」という業務効率に向けた意見や「皮膚の弱い利用者に使用したい」と入所者の立場での活用方法などプラスな意見もあった。しかし、「楽<面倒くさいとなっている為広がらない」、「操作方法を理解しやすいように動画があれば良い」という操作に自身が持てない職員のマイナスな意見もあった。
【考察】
アンケート結果より、使用する事への意識はあるが「一人で操作できない」、「使用に慣れておらず操作に時間がかかり使用する事に自信を持てない」等、自ら率先して使用する事に躊躇してしまう職員が多いことがわかった。そこでいつでも手軽に使用方法を見ることのできるよう実際場面でのポイントを押さえた動画の作成や、フロアでの勉強会を実施していくことで様々な年齢層の職員、外国人技能実習生などに幅広く普及させていけるのではと考えた。
【まとめ】
使用に対して職員の苦手意識が見え、新たな対策ができた。業務改善を行ってきた中で、少しの時間でも多くの職員に使用方法を習得してもらう事や覚えた職員が今後各フロアの職員にもスムーズに教えていけるよう情報を共有しいつでもどこでも手軽に動画を視聴できるようロボットを当苑で十分に有効活用していけるよう普及活動をしていこうと考える。
当苑は、平成元年に石川県内初として新設した一般棟100床・認知症専門棟50床の基本型の老健である。高齢化・過疎化の進行に加え、能登半島地震による影響で介護施設の統廃合が進んでいる中、ノーリフト介護・介護ロボットを導入し、入所者の満足度向上、安心・安全な新しい介護を目指している。
【はじめに】
一般棟(52床)の当フロアでは、側方移乗対象者に抱き上げ式移乗で介護者の腰痛予防と要介護者の安心・安全双方の身体的負担を軽減できる移乗アシストロボット(以下ロボット)を2024年度より導入した。
使用開始し、約1年以上経過した現在、ロボットの導入により、通常2人移乗の利用者も1人で安全に移乗することが可能となった。しかし、上手く活用できるスタッフが限られていることが課題となっている。よって、今後介護職員全員がロボットを有効活用できるようにアンケートを実施し、課題の抽出とともに今後、どのように普及させていくか考察したことを報告する。
【現状と課題】
現在、午後の特殊浴室へ誘導する際に使用しており(週2回、ベッド⇔車いす)。普段はベッド上で過ごし、入浴時のみ離床する利用者に使用している。専用シートは1枚。1フロア入所者52人中、対象となるのは8人、実際に使用している人は2人移乗に恐怖感を持っている入所者の方で、怖がらず安心されていた為、3名に使用した。課題としては、2人で移乗するより準備に時間がかかることや、使用するスペースが必要なこと、これまでの移乗方法を変えることへの抵抗や、使用方法を習得する意欲に乏しい介護職員もいるため、ロボットを単独で使用できるスタッフは西1階に所属している介護職員16名中7名と少ない事があげられる。
【対象・方法】
そこでSASUKEが導入されている、西1階に所属している介護職員16人に対してアンケートを実施した。アンケート内容は、(1)「ロボットを操作できますか?」(2)「ロボットの操作をひとりでできるようになるためには、何が必要だと思いますか?」(3)「操作している際に心配な事やわからなかったりする事はありますか?」(4)「ロボットをもっと多くの人に使用したいと思いますが、シートを増やすこと以外にどんな活用方法を思いつきますか?」の4問で選択式・自由記述式とした。
【アンケート結果】
(1)「ロボットを操作できますか?」については、「ひとりでできる」7名、「説明して、見てくれる人がいればできる」2名、「ひとりでできない」1名であった。(2)「ロボットの操作をひとりでできるようになるためには、何が必要だと思いますか?」については、「練習する時間」9名、「ひとりでも完璧に操作できるような動画」2名、「わからない」1名であった。(3)「操作している際に心配な事やわからなかったりする事はありますか?」については、心配な事として、「生地が破れて剥がれて利用者が落ちてしまうのでは?と不安になる」、「操作の順番、手法が合っているか」、「シートの設定が上手くできず、機械につなげるときに腕に力が要る為疲れる」、「利用者が安楽な姿勢となっているか」、「ロボットの移動だけで大掛かりな感じがする、使う事が『普通』になるくらい使っていければと思うが長い事触ってないと自信が減る」、「ロボットを使う方が利用者の負担『減』のように感じていながらも、時間に追われているとどうしても2人移乗をしてしまう」、「車椅子からベッドへ戻る時のシートのずれの直し、ベストポジションが分からない」があげられた。わからなかったりする事として、「電池の取り外し方、充電方法。シートの上下や表裏、腕をおおうシートの向き」、「ベッドの高さや利用者の位置」、「リクライニングに移動する時の位置」という事があげられた。(4)「ロボットをもっと多くの人に使用したいと思いますが、シートを増やすこと以外にどんな活用方法を思いつきますか?」については、「ロボットを操作しやすいようなベッド配置にし、すぐ移乗できるようインカムを活用し事前に連絡を取り合いながらシートを敷いて準備しておく事、シートの数が増えると多くの人に使用できるのではないか?」、「午前の入浴で活用する事、入浴時以外でも使用したい」、「他の棟と共有すれば幅広く活用できるのではないか?」という業務効率に向けた意見や「皮膚の弱い利用者に使用したい」と入所者の立場での活用方法などプラスな意見もあった。しかし、「楽<面倒くさいとなっている為広がらない」、「操作方法を理解しやすいように動画があれば良い」という操作に自身が持てない職員のマイナスな意見もあった。
【考察】
アンケート結果より、使用する事への意識はあるが「一人で操作できない」、「使用に慣れておらず操作に時間がかかり使用する事に自信を持てない」等、自ら率先して使用する事に躊躇してしまう職員が多いことがわかった。そこでいつでも手軽に使用方法を見ることのできるよう実際場面でのポイントを押さえた動画の作成や、フロアでの勉強会を実施していくことで様々な年齢層の職員、外国人技能実習生などに幅広く普及させていけるのではと考えた。
【まとめ】
使用に対して職員の苦手意識が見え、新たな対策ができた。業務改善を行ってきた中で、少しの時間でも多くの職員に使用方法を習得してもらう事や覚えた職員が今後各フロアの職員にもスムーズに教えていけるよう情報を共有しいつでもどこでも手軽に動画を視聴できるようロボットを当苑で十分に有効活用していけるよう普及活動をしていこうと考える。
