講演情報
[22-O-L003-05]リハビリ会議における動機づけ面接導入の試み-三者面接における対話構造の工夫とその影響-
*山田 克彦1、鬼﨑 仁志2、岩本 寛貴2、西田 明巨2、向江 菜美2、江口 茉希2 (長崎県 1. 介護老人保健施設リハビリサポートひうみ、2. 介護老人保健施設長寿苑)
【背景】訪問リハビリテーションのリハビリ会議では、医師は利用者の身体機能や活動状況を参加者と共有し、医学的評価に基づくリハビリ計画の見直しを行うことが求められる。また、目標到達に向けて利用者の主体的な行動変容を支援する視点も重要である。動機づけ面接(Motivational Interviewing;以下MI)は、行動変容を支援する構造化された対話法であり、高齢者のリハビリにおいて理学療法士が行ったMIが身体活動への参加意欲を高めるなど有用であった事が報告されている。セラピストは利用者のリハビリの伴走者であるが、リハビリ会議における医師には、その継続的な関わりを補完する役割があると考えられる。一方、MIは通常一対一かつ一定時間の面接を前提としており、三者面接かつ短時間(約5分)のオンライン面接である訪問リハビリ会議での応用は十分に検討されていない。
【目的】訪問リハビリテーションにおけるリハビリ会議に医師によるMIを導入し、その影響を検討すること。
【方法】2024年4月から2026年3月までの2年間、訪問リハビリテーションにおけるオンラインのリハビリ会議(月20~30件)において、セラピストを含む参加者に明示することなく、医師がMIの技法を用いた対話を行った。加えて、利用者のコミュニケーション機能に応じて、セラピストにリハビリの目的や方向性を質問し、その内容を同席する利用者と共有する手法を併用した。調査はセラピスト5名に対するアンケートとし、対話の有用性、MIの特徴の認識、三者面接における手法の評価、利用者およびセラピストへの影響について質問し、記述統計および自由記載の内容分析を行った。MIは標準的技術に基づき、OARS(開かれた質問、是認、聞き返し、サマリー)を中心に実施された。
【結果】回答者はPT3名、OT1名、ST1名で、経験年数は11~20年が3名、6~10年が2名であった。MIの知識は、知らない=1名、名前のみ知っている=3名、概要を知っている=1名であった。全回答者が対話を有用(5段階中4以上)と評価し、OARSは多くの回答者に認識されていた。三者面接における手法についても全回答者が有用と評価し、利用者に対してリハビリの目的や内容の理解の深化(100%)、安心感(60%)、前向きな発言(60%)への影響が示唆され、実際の変化として、目標について話すことが増えた(60%)と回答された。また、セラピストにおいても利用者の意欲を意識するようになった(60%)などの変化が報告され、波及効果が認められた。自由記載では、目標や目的の動機づけに関する効果への言及が多くみられた。
【結論】訪問リハビリテーションにおける短時間のリハビリ会議において、医師によるMIの応用は可能であり、利用者のみならずセラピストへの波及的影響をもたらす可能性が示唆された。また、医師によるMIは単独で行動変容を促すものではなく、セラピストの継続的な関わりを補完し、動機づけ支援を強化する役割を担う可能性がある。さらに、三者面接において対話内容を共有する構造が、利用者とセラピスト双方の認識に影響を与えた可能性がある。今後は対象数の拡大およびデータ収集方法の工夫が必要である。
【目的】訪問リハビリテーションにおけるリハビリ会議に医師によるMIを導入し、その影響を検討すること。
【方法】2024年4月から2026年3月までの2年間、訪問リハビリテーションにおけるオンラインのリハビリ会議(月20~30件)において、セラピストを含む参加者に明示することなく、医師がMIの技法を用いた対話を行った。加えて、利用者のコミュニケーション機能に応じて、セラピストにリハビリの目的や方向性を質問し、その内容を同席する利用者と共有する手法を併用した。調査はセラピスト5名に対するアンケートとし、対話の有用性、MIの特徴の認識、三者面接における手法の評価、利用者およびセラピストへの影響について質問し、記述統計および自由記載の内容分析を行った。MIは標準的技術に基づき、OARS(開かれた質問、是認、聞き返し、サマリー)を中心に実施された。
【結果】回答者はPT3名、OT1名、ST1名で、経験年数は11~20年が3名、6~10年が2名であった。MIの知識は、知らない=1名、名前のみ知っている=3名、概要を知っている=1名であった。全回答者が対話を有用(5段階中4以上)と評価し、OARSは多くの回答者に認識されていた。三者面接における手法についても全回答者が有用と評価し、利用者に対してリハビリの目的や内容の理解の深化(100%)、安心感(60%)、前向きな発言(60%)への影響が示唆され、実際の変化として、目標について話すことが増えた(60%)と回答された。また、セラピストにおいても利用者の意欲を意識するようになった(60%)などの変化が報告され、波及効果が認められた。自由記載では、目標や目的の動機づけに関する効果への言及が多くみられた。
【結論】訪問リハビリテーションにおける短時間のリハビリ会議において、医師によるMIの応用は可能であり、利用者のみならずセラピストへの波及的影響をもたらす可能性が示唆された。また、医師によるMIは単独で行動変容を促すものではなく、セラピストの継続的な関わりを補完し、動機づけ支援を強化する役割を担う可能性がある。さらに、三者面接において対話内容を共有する構造が、利用者とセラピスト双方の認識に影響を与えた可能性がある。今後は対象数の拡大およびデータ収集方法の工夫が必要である。
