講演情報
[22-O-J003-04]健康食品から考える高齢者の栄養管理と食生活支援
*熊谷 塁、泉 未憂 (岩手県 敬愛荘)
【はじめに】健康増進・維持・病気の予防などの理由により、サプリメントや健康食品を摂取している人は多く、身近な存在となっている。一方、某製薬会社のサプリメントより、健康被害報告や摂取の仕方によっては副作用など負の側面も危惧される。老健施設でもサプリメントは個人の意思により摂取可能である。当施設において実態把握の為アンケートを実施し、サプリメントや健康食品を摂取している利用者や家族の高齢者の食事・栄養・健康への意識について把握した。また、その結果より、日頃の業務(入所中の利用者への食事相談や栄養管理、また退所前の利用者や家族へより良い食生活支援の食事相談の場)に生かすための情報提供が可能か検討した。
【方法】調査期間は、2023年7月1日~2024年3月31日。同期間に当施設に初回・再度入所する利用者を対象とした。調査方法は、入所者背景をカルテからの情報、サプリメントの情報はアンケートとした。年齢・性別・基礎疾患(脳血管疾患・糖尿病・心疾患・腎疾患・肝疾患・認知症・高血圧・脂質異常症・悪性新生物・その他疾患の有無)、要介護度、日常生活自立度、認知症自立度をカルテより記録。アンケートの質問項目はサプリメントや健康食品の摂取の有無、摂取期間、動機、有効性や健康被害が発生等を聞き取りで実施した。アンケートは家族が同席する入所時もしくは面会時、または郵送にて実施した。
【結果】対象者は131名、回答者は125名(回答率95.4%)。回答内訳は本人が10名(8.0%)、家族が115名(92.0%)。入所者背景は平均年齢は87.1±7.0歳、男性32名、女性93名、平均要介護度は3.5±1.1。サプリメントや健康食品の摂取割合は56%、摂取なしは44%であった。摂取している種類は、栄養ドリンク39.6%、健康食品20.8%、サプリメント17.7%、ビタミン剤14.6%、栄養補助食品が6.3%であった。摂取の目的や動機は、体力の維持や疲れやすさの改善26.9%、体に良さそう22.3%、老化予防7.7%、その他(栄養補充、水分補給目的、嗜好面)が16.2%であった。摂取開始時期は、1年以上前が82.9%であった。効果を感じたかについて、はいが42.9%、いいえが12.9%、分からないが44.3%であった。具体的にどのような効果を感じたかは、疲労回復が48.6%、腸内環境の維持・改善免疫力向上8.1%、腰痛・関節痛の改善は8.1%、肌の調子が良くなった2.7%、眼精疲労の改善は2.7%、その他(痛みや頻尿の軽減、脱水予防等)は21.6%であった。摂取により逆効果や健康障害があったかどうか、はいが0%、いいえは87.1%、分からないが12.9%であった。サプリメントや健康食品において重視する点について、効き目や有効性35.5%、病気の治療や予防目的16.9%、成分は何か14.7%、飲みやすさ13.0%、特定保健用食品かどうか7.4%、保健指導や医師の勧め4.3%、該当なし5.2%、その他(健康維持、水分補給目的など)が3.0%であった。また、サプリメントや健康食品を摂取していない方へは摂取しない理由について聴取し、最も当てはまるものを抜粋した。必要性を感じない81.7%、お金がかかる8.3%、効果が期待できない5.0%、その他(食事管理のみで十分である等)が5.0%であった。
【考察】男女共に全体の半数以上がサプリメントや健康食品を摂取しており、体に良さそう、体力の維持・疲労回復目的での利用が多かった事から、自身の健康について意識している人が多いと考えられる。しかしながら、全体の7割以上がどのような影響があるかは知らずに摂取している実態が明らかとなった。その為、管理栄養士として、安全性や有効性について正しい知識を理解し伝達していく事の重要性が示唆された。摂取者の中には昔からの習慣で漫然と摂取している場合や、将来病気にならないようにしたい、または病気を治したい、症状を和らげたいという病気の予防や治療目的とした利用も見受けられていた。その一方で、摂取していない人達の割合も全体の半数近くに及び、必要性を感じない、お金がかかる、効果が期待できない、食事管理で十分といった理由が挙げられた。この事から、摂取していない人達に対しても、サプリメントに頼らない健康の維持は重要であり、その為の食事や栄養相談を行う必要性が示唆された。老健の管理栄養士として、日頃の業務の中で利用者や家族に対し、入所時の説明、入所中の食事相談、退所前の会議の中で食生活の実態の把握、栄養相談や退所後の食生活の支援を行っている。それに加え、今回の結果から、利用者や家族がサプリメントや健康食品を摂取していた際はどのような目的や思いで使用していたのかを把握する事が重要である。そして、一概に効果を否定するのではなく、不安な部分について聞き取りを行った上で安全性や有効性について伝達し、適切な利用に繋げていく事が重要であると考える。
【結論】サプリメントや健康食品を、どのような影響があるかは知らずに、健康に良さそうだからというイメージで摂取している人が大半であると考えられる。健康食品にも有害な作用がある場合があり、消費者庁HPでは、健康に関する情報は、その情報源の信頼性を確認すると共に、分からない事があれば医師、薬剤師、管理栄養士等に相談できる環境整備、相談の働きかけが大切である。現代は健康志向が高まっており、自身の健康に対して不安を感じた際、薬局やドラッグストア等で手軽にサプリメントや健康食品を購入できる時代である。だからこそ管理栄養士として、相手がどのような思いや目的で利用しているのかを把握し、食生活支援や食事相談の場において、安全性や有効性、副作用の影響や不必要な購入の回避等の助言を行い、正しい知識を理解した上で適切な使用に繋げていく事が重要だと考える。
【方法】調査期間は、2023年7月1日~2024年3月31日。同期間に当施設に初回・再度入所する利用者を対象とした。調査方法は、入所者背景をカルテからの情報、サプリメントの情報はアンケートとした。年齢・性別・基礎疾患(脳血管疾患・糖尿病・心疾患・腎疾患・肝疾患・認知症・高血圧・脂質異常症・悪性新生物・その他疾患の有無)、要介護度、日常生活自立度、認知症自立度をカルテより記録。アンケートの質問項目はサプリメントや健康食品の摂取の有無、摂取期間、動機、有効性や健康被害が発生等を聞き取りで実施した。アンケートは家族が同席する入所時もしくは面会時、または郵送にて実施した。
【結果】対象者は131名、回答者は125名(回答率95.4%)。回答内訳は本人が10名(8.0%)、家族が115名(92.0%)。入所者背景は平均年齢は87.1±7.0歳、男性32名、女性93名、平均要介護度は3.5±1.1。サプリメントや健康食品の摂取割合は56%、摂取なしは44%であった。摂取している種類は、栄養ドリンク39.6%、健康食品20.8%、サプリメント17.7%、ビタミン剤14.6%、栄養補助食品が6.3%であった。摂取の目的や動機は、体力の維持や疲れやすさの改善26.9%、体に良さそう22.3%、老化予防7.7%、その他(栄養補充、水分補給目的、嗜好面)が16.2%であった。摂取開始時期は、1年以上前が82.9%であった。効果を感じたかについて、はいが42.9%、いいえが12.9%、分からないが44.3%であった。具体的にどのような効果を感じたかは、疲労回復が48.6%、腸内環境の維持・改善免疫力向上8.1%、腰痛・関節痛の改善は8.1%、肌の調子が良くなった2.7%、眼精疲労の改善は2.7%、その他(痛みや頻尿の軽減、脱水予防等)は21.6%であった。摂取により逆効果や健康障害があったかどうか、はいが0%、いいえは87.1%、分からないが12.9%であった。サプリメントや健康食品において重視する点について、効き目や有効性35.5%、病気の治療や予防目的16.9%、成分は何か14.7%、飲みやすさ13.0%、特定保健用食品かどうか7.4%、保健指導や医師の勧め4.3%、該当なし5.2%、その他(健康維持、水分補給目的など)が3.0%であった。また、サプリメントや健康食品を摂取していない方へは摂取しない理由について聴取し、最も当てはまるものを抜粋した。必要性を感じない81.7%、お金がかかる8.3%、効果が期待できない5.0%、その他(食事管理のみで十分である等)が5.0%であった。
【考察】男女共に全体の半数以上がサプリメントや健康食品を摂取しており、体に良さそう、体力の維持・疲労回復目的での利用が多かった事から、自身の健康について意識している人が多いと考えられる。しかしながら、全体の7割以上がどのような影響があるかは知らずに摂取している実態が明らかとなった。その為、管理栄養士として、安全性や有効性について正しい知識を理解し伝達していく事の重要性が示唆された。摂取者の中には昔からの習慣で漫然と摂取している場合や、将来病気にならないようにしたい、または病気を治したい、症状を和らげたいという病気の予防や治療目的とした利用も見受けられていた。その一方で、摂取していない人達の割合も全体の半数近くに及び、必要性を感じない、お金がかかる、効果が期待できない、食事管理で十分といった理由が挙げられた。この事から、摂取していない人達に対しても、サプリメントに頼らない健康の維持は重要であり、その為の食事や栄養相談を行う必要性が示唆された。老健の管理栄養士として、日頃の業務の中で利用者や家族に対し、入所時の説明、入所中の食事相談、退所前の会議の中で食生活の実態の把握、栄養相談や退所後の食生活の支援を行っている。それに加え、今回の結果から、利用者や家族がサプリメントや健康食品を摂取していた際はどのような目的や思いで使用していたのかを把握する事が重要である。そして、一概に効果を否定するのではなく、不安な部分について聞き取りを行った上で安全性や有効性について伝達し、適切な利用に繋げていく事が重要であると考える。
【結論】サプリメントや健康食品を、どのような影響があるかは知らずに、健康に良さそうだからというイメージで摂取している人が大半であると考えられる。健康食品にも有害な作用がある場合があり、消費者庁HPでは、健康に関する情報は、その情報源の信頼性を確認すると共に、分からない事があれば医師、薬剤師、管理栄養士等に相談できる環境整備、相談の働きかけが大切である。現代は健康志向が高まっており、自身の健康に対して不安を感じた際、薬局やドラッグストア等で手軽にサプリメントや健康食品を購入できる時代である。だからこそ管理栄養士として、相手がどのような思いや目的で利用しているのかを把握し、食生活支援や食事相談の場において、安全性や有効性、副作用の影響や不必要な購入の回避等の助言を行い、正しい知識を理解した上で適切な使用に繋げていく事が重要だと考える。

