講演情報
[22-O-L008-01]バランスボールを用いたリハビリテーションの効果
*山中 友人 (東京都 介護老人保健施設池袋えびすの郷)
バランスボールを用いたリハビリテーションの効果について報告する。本症例は既往に肺癌・肺炎・側彎症・逆流性食道炎・認知症等がある88歳女性である。当施設に入所された際は廃用も進み、看取り契約をするか検討したほどであった。立位はとれず、食事はミキサー食を全介助でムセこみも多く摂取されていた。この症例に対し、バランスボールを用いた微振動を行った。用手微振動という手のひらで関節と関節周囲の筋ならびに筋膜に振動を与えて筋群を弛緩させ、静脈血の還流を促進する方法である。これを手のひらではなくバランスボールで行うと広範囲の筋緊張が緩和され、皮膚脆弱な方への皮膚トラブルの懸念もなくなる。また、用手微振動より疲れにくく長時間実施可能という利点がある。難しい手技はなく、誰でも容易に実施しやすい。また、バランスボールを用いた姿勢調整を行った。本症例は既往に側彎症があり、姿勢の左右差があった。これをバランスボールの大きさや挟む位置・数等を調整し左右差を無くした。姿勢を正すことで呼吸しやすく、口腔機能が改善していくように感じた。 約二ヶ月後、食事は徐々にムセこみが減り、自力摂取ができるようになった。その後、嚥下内視鏡検査を行い、「パン粥・ミキサー食」が「軟飯・一口大食」まで食上げできた。さらに立位訓練の実施・歯磨きも自立で可能になった。 バランスボールを用いた微振動・姿勢調整を行い、効果を実感できた。これからも様々な症例にバランスボールのリハビリを積極的に取り入れていきたい。
