講演情報
[23-P-P201-05]介護の魅力を発信する活動を通して
*山中 良太 (埼玉県 介護老人保健施設さんとめ)
【はじめに】
埼玉県では、介護職のイメージアップ及び魅力ある職場づくりを促進し、介護人材の確保を図るために、県と関係5団体が協力し、平成25年2月に「介護職員しっかり応援プロジェクト」が立ち上がっている。その取り組みの一環として、県内の介護現場で働く若手からベテラン職員を「介護の魅力PR隊」として埼玉県知事が任命し、各地で介護の魅力を発信する活動をしている。
また、A法人でも介護職の新卒や奨学生確保が困難となっており、人材確保を目的とした活動を行っている介護学生委員会がある。昨年度から自身が参加している介護の魅力PR隊、介護学生委員会で取り組んだ、介護の魅力を発信する活動について、ここに報告する。
【目的】
介護職として働く魅力、やりがいを発信し、人材確保を図る
【取り組み内容】
①介護の魅力PR隊として就職相談会やハローワークにてパワーポイント資料を用いて参加者に対し、介護の魅力とやりがいを発信した。
②介護学生委員会の活動として、県内の高校への出張授業、学生向けの法人事業所ツアーや介護体験を企画する。県内の高校、大学にチラシを送付し、参加者を募る。法人事業所ツアーでは、A市内にある介護事業所5か所を周り、事業所内の見学を行う。出張授業や介護体験では車椅子体験やとろみ体験を行う。
【倫理的配慮】
本発表に際しては、法人の倫理規定および個人情報保護方針に基づき、施設長の承認を得ている。関わる職員の匿名化を徹底し、発表による不利益が生じないよう組織的な倫理的配慮を講じた。
【結果】
①ハローワーク等で体験発表(4回)、県内の高校で出張授業(1回)を行った。そこで介護に興味を持った方から、施設見学や就職に関する問い合わせがあり、施設見学までは繋げることはできたが、就職までには至らなかった。また、参加者からは「介護の印象が変わった」「介護職として働いてみたいと思った」等の反応があった。
②A法人の介護体験(1回)、委員会企画の介護体験(1回)、介護事業所ツアー(1回)を行った。法人の介護体験では多くの高校生が親子で参加し、親御さんにも介護の良いイメージを知ってもらうことができた。また、委員会企画の介護体験では、参加した学生が介護に興味を持ってくれて、養成校でA法人の事業所に実習にも来てくれて、今年度、新卒社員としてA法人に入職となった。
【考察】
介護業界全体をみた時に、要介護者は今後も増加の一方、介護従事者は必要数に達していない状況にある。それに加え、介護体験や授業を行う前に介護職の印象について聞くと、「大変な仕事」「精神的、身体的負担が大きい」「3K(きつい・汚い・危険)」などネガティブな声が多く聞かれた。介護の仕事のイメージや社会的評価の向上、理解の促進を図る必要があり、介護職として働く魅力ややりがいを発信してきたことは、有効であったと考える。ネガティブな要素を踏まえた上で、現場で働いている職員の声や実体験の発表を行ったことが効果的だった。ハローワークや出張授業、学生イベントの参加者からは、「介護の仕事に興味を持つことができた」「働いてみたい」等のポジティブな声を多く聞くことができた。多くの人が「介護=大変」という印象を持っている現状を、改めて理解することができた。介護のマイナスな印象を脱却し、いかにして介護職として働く魅力ややりがいを感じてもらえるかが、今後の人材確保にも大きく影響すると考えられる。
また、今回の介護の魅力PR隊、委員会活動を通してA法人を周知することができた。A法人は老人保健施設や病院、診療所、小規模多機能型居宅介護、グループホーム等様々な事業形態を運営していること、研修制度や福利厚生が充実している面を伝えていくことが、よりA法人に興味を持ってもらえることに繋がると思われる。
【まとめ・今後の課題】
介護の魅力を発信する活動を通して、多くの人が介護に対してネガティブな印象を持っていることを改めて実感した。「大変な仕事」「精神的、身体的負担が大きい」「3K(きつい・汚い・危険)」といったネガティブな印象が先行しがちであるが、実際は魅力が多く、やりがいがある仕事であることが知られていなかった。介護の人材確保を進めていくためには、出張授業やイベントの機会をより多く設け、現場で働いている職員の声ややりがいに繋がる取り組み等を発信していくことが必要だと考えられる。今後も引き続き、介護に興味を持ってもらえるようなイベントの企画、体験発表や出張授業を通じて介護の魅力を発信し、人材確保に繋がる取り組みを行っていきたい。
【参考文献】
・埼玉県県庁ホームページ「介護の魅力PR隊」
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0603/shikkarioen/kaigonomiryokuprtai.html#kaigonomiryokuPRtainokatudou
・厚生労働省 第1回社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会 令和7年5月9日 資料5
埼玉県では、介護職のイメージアップ及び魅力ある職場づくりを促進し、介護人材の確保を図るために、県と関係5団体が協力し、平成25年2月に「介護職員しっかり応援プロジェクト」が立ち上がっている。その取り組みの一環として、県内の介護現場で働く若手からベテラン職員を「介護の魅力PR隊」として埼玉県知事が任命し、各地で介護の魅力を発信する活動をしている。
また、A法人でも介護職の新卒や奨学生確保が困難となっており、人材確保を目的とした活動を行っている介護学生委員会がある。昨年度から自身が参加している介護の魅力PR隊、介護学生委員会で取り組んだ、介護の魅力を発信する活動について、ここに報告する。
【目的】
介護職として働く魅力、やりがいを発信し、人材確保を図る
【取り組み内容】
①介護の魅力PR隊として就職相談会やハローワークにてパワーポイント資料を用いて参加者に対し、介護の魅力とやりがいを発信した。
②介護学生委員会の活動として、県内の高校への出張授業、学生向けの法人事業所ツアーや介護体験を企画する。県内の高校、大学にチラシを送付し、参加者を募る。法人事業所ツアーでは、A市内にある介護事業所5か所を周り、事業所内の見学を行う。出張授業や介護体験では車椅子体験やとろみ体験を行う。
【倫理的配慮】
本発表に際しては、法人の倫理規定および個人情報保護方針に基づき、施設長の承認を得ている。関わる職員の匿名化を徹底し、発表による不利益が生じないよう組織的な倫理的配慮を講じた。
【結果】
①ハローワーク等で体験発表(4回)、県内の高校で出張授業(1回)を行った。そこで介護に興味を持った方から、施設見学や就職に関する問い合わせがあり、施設見学までは繋げることはできたが、就職までには至らなかった。また、参加者からは「介護の印象が変わった」「介護職として働いてみたいと思った」等の反応があった。
②A法人の介護体験(1回)、委員会企画の介護体験(1回)、介護事業所ツアー(1回)を行った。法人の介護体験では多くの高校生が親子で参加し、親御さんにも介護の良いイメージを知ってもらうことができた。また、委員会企画の介護体験では、参加した学生が介護に興味を持ってくれて、養成校でA法人の事業所に実習にも来てくれて、今年度、新卒社員としてA法人に入職となった。
【考察】
介護業界全体をみた時に、要介護者は今後も増加の一方、介護従事者は必要数に達していない状況にある。それに加え、介護体験や授業を行う前に介護職の印象について聞くと、「大変な仕事」「精神的、身体的負担が大きい」「3K(きつい・汚い・危険)」などネガティブな声が多く聞かれた。介護の仕事のイメージや社会的評価の向上、理解の促進を図る必要があり、介護職として働く魅力ややりがいを発信してきたことは、有効であったと考える。ネガティブな要素を踏まえた上で、現場で働いている職員の声や実体験の発表を行ったことが効果的だった。ハローワークや出張授業、学生イベントの参加者からは、「介護の仕事に興味を持つことができた」「働いてみたい」等のポジティブな声を多く聞くことができた。多くの人が「介護=大変」という印象を持っている現状を、改めて理解することができた。介護のマイナスな印象を脱却し、いかにして介護職として働く魅力ややりがいを感じてもらえるかが、今後の人材確保にも大きく影響すると考えられる。
また、今回の介護の魅力PR隊、委員会活動を通してA法人を周知することができた。A法人は老人保健施設や病院、診療所、小規模多機能型居宅介護、グループホーム等様々な事業形態を運営していること、研修制度や福利厚生が充実している面を伝えていくことが、よりA法人に興味を持ってもらえることに繋がると思われる。
【まとめ・今後の課題】
介護の魅力を発信する活動を通して、多くの人が介護に対してネガティブな印象を持っていることを改めて実感した。「大変な仕事」「精神的、身体的負担が大きい」「3K(きつい・汚い・危険)」といったネガティブな印象が先行しがちであるが、実際は魅力が多く、やりがいがある仕事であることが知られていなかった。介護の人材確保を進めていくためには、出張授業やイベントの機会をより多く設け、現場で働いている職員の声ややりがいに繋がる取り組み等を発信していくことが必要だと考えられる。今後も引き続き、介護に興味を持ってもらえるようなイベントの企画、体験発表や出張授業を通じて介護の魅力を発信し、人材確保に繋がる取り組みを行っていきたい。
【参考文献】
・埼玉県県庁ホームページ「介護の魅力PR隊」
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0603/shikkarioen/kaigonomiryokuprtai.html#kaigonomiryokuPRtainokatudou
・厚生労働省 第1回社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会 令和7年5月9日 資料5
