講演情報
[22-P-L003-03]通所リハにおける利用者主体の屋外活動の再構築アンケートを活用した活動の見直しと満足度評価
*鈴木 壱心、富樫 貴寿、木村 愛 (宮城県 社会医療法人 将道会 介護老人保健施設サニーホーム)
【はじめに】COVID-19流行後、当施設では感染対策のため屋外活動が大幅に制限され、利用者の外出機会は通院や通所サービスに限られていた。近年、介護職員主体で屋外活動が再開されたものの、活動内容は限定的であり、利用者の希望が十分に反映されていない状況が続いていた。そこで今年度より、療法士が中心となり、利用者の意向を把握するためのアンケート調査を実施し、希望に基づく活動内容の見直しを行った。活動後には満足度調査を実施し、活動の効果と課題を整理したので報告する。
【目的】 本取り組みの目的は、①アンケートにより利用者の希望を把握し、主体的に参加できる屋外活動の機会を提供すること、②活動参加を通して新たな目標設定や意欲向上を促すこと、③活動後の満足度を評価し、今後の活動の改善と発展につなげることである。
【方法】対象は当施設通所リハビリ登録者86名(男性35名、女性51名)とした。屋外活動に関するアンケートを実施し、現状の満足度、希望する活動内容、外出意欲などを調査した(回答59名、回収率68.6%)。初回アンケートでは、希望する活動場所として「道の駅」が23名、「花畑」が21名と上位を占めた。この結果を踏まえ実際の活動では道の駅での買い物と花畑での花見を中心に計画した。活動は 13時~15時の2時間、月4~5回、3~5名の小集団で2ヶ月間実施した。活動内容は散策、買い物、飲食、季節行事など多様な選択肢を設け、利用者の希望を反映した。活動終了後、満足度アンケートを再度実施し、活動の評価と改善点を抽出した。さらに、初回アンケートに回答し、道の駅での買い物および花畑での花見に参加した22名を対象に再評価アンケートを実施し、満足度の変化を分析した。
【結果】初回アンケートでは、「満足している」21名、「やや満足している」18名の計39名(66.1%)が肯定的回答であった。また、希望する活動場所として「道の駅」が23名、「花畑」が21名と、季節を感じられる場所や買い物・飲食を伴う活動へのニーズが高かった。2ヶ月間の屋外リハビリ実施後の再評価では、初回・再評価ともに「満足している」と回答した利用者は8名、「やや満足している」が5名であり、計13名(59.1%)が満足度を維持していた。「やや満足している」から「満足している」へ向上した利用者は5名、「満足していない」から「やや満足している」へ改善した利用者が1名で、計6名(27.3%)に満足度の向上が認められた。一方で、「満足している」から「やや満足している」へ低下した利用者は3名(13.6%)であった。自由記載では、「外出する機会がないので大変ありがたい」「気分転換になった」「ストレス解消できた」「癒された」「楽しい」などポジティブな意見が多数を占めた。また、「他の利用者と話せて仲良くなれた」「みんなでアイスを食べるのが楽しかった」など交流の喜びを示す記載も多く、活動が社会参加の機会として機能していたことが示唆された。一方で、活動時間や移動距離に関する改善希望も一部に認められた。
【考察】満足度が低下した利用者の自由記載欄には、「みんなでご飯やアイスを食べたりできると良い」など、活動内容に対する具体的な希望が複数見られた。これらは活動への不満というよりも、「もっとこうしたい」という前向きな要望が中心であり、活動内容が自身の期待と完全には一致していなかったことが満足度低下の一因となった可能性がある。一方、満足度が維持または向上した利用者では、「小集団で会話を楽しめた」「自分の好きなことができた」「気分転換になった」など、活動中の体験が自身の価値観や楽しみと合致していたことが自由記載欄から読み取れた。特に、少人数での交流や自分のペースで選択できる活動は、安心感と主体性を高め、満足度向上に寄与したと考えられる。これらの結果から、屋外活動の満足度は「活動内容が利用者の希望とどれだけ一致しているか」「活動中に他者との交流がどれだけ自然に生まれるか」に強く影響されることが示唆された。満足度が低下した利用者の記載にも前向きな希望が多いことから、活動内容の幅を広げることや、飲食・交流を組み合わせたプログラムの検討が、さらなる満足度向上につながる可能性がある。
【終わりに】 療法士が自立支援の視点から屋外活動を計画することで、利用者の満足度向上と意欲の喚起につながった。ただし、活動を継続するには、ご家族やケアマネージャー等支援者の理解やマンパワーとしてのボランティアの活用も重要である。今後も多職種連携、地域連携を活かしつつ、継続的にサービスを提供できる体制整備を進め、利用者のQOL向上に寄与していきたい。
【目的】 本取り組みの目的は、①アンケートにより利用者の希望を把握し、主体的に参加できる屋外活動の機会を提供すること、②活動参加を通して新たな目標設定や意欲向上を促すこと、③活動後の満足度を評価し、今後の活動の改善と発展につなげることである。
【方法】対象は当施設通所リハビリ登録者86名(男性35名、女性51名)とした。屋外活動に関するアンケートを実施し、現状の満足度、希望する活動内容、外出意欲などを調査した(回答59名、回収率68.6%)。初回アンケートでは、希望する活動場所として「道の駅」が23名、「花畑」が21名と上位を占めた。この結果を踏まえ実際の活動では道の駅での買い物と花畑での花見を中心に計画した。活動は 13時~15時の2時間、月4~5回、3~5名の小集団で2ヶ月間実施した。活動内容は散策、買い物、飲食、季節行事など多様な選択肢を設け、利用者の希望を反映した。活動終了後、満足度アンケートを再度実施し、活動の評価と改善点を抽出した。さらに、初回アンケートに回答し、道の駅での買い物および花畑での花見に参加した22名を対象に再評価アンケートを実施し、満足度の変化を分析した。
【結果】初回アンケートでは、「満足している」21名、「やや満足している」18名の計39名(66.1%)が肯定的回答であった。また、希望する活動場所として「道の駅」が23名、「花畑」が21名と、季節を感じられる場所や買い物・飲食を伴う活動へのニーズが高かった。2ヶ月間の屋外リハビリ実施後の再評価では、初回・再評価ともに「満足している」と回答した利用者は8名、「やや満足している」が5名であり、計13名(59.1%)が満足度を維持していた。「やや満足している」から「満足している」へ向上した利用者は5名、「満足していない」から「やや満足している」へ改善した利用者が1名で、計6名(27.3%)に満足度の向上が認められた。一方で、「満足している」から「やや満足している」へ低下した利用者は3名(13.6%)であった。自由記載では、「外出する機会がないので大変ありがたい」「気分転換になった」「ストレス解消できた」「癒された」「楽しい」などポジティブな意見が多数を占めた。また、「他の利用者と話せて仲良くなれた」「みんなでアイスを食べるのが楽しかった」など交流の喜びを示す記載も多く、活動が社会参加の機会として機能していたことが示唆された。一方で、活動時間や移動距離に関する改善希望も一部に認められた。
【考察】満足度が低下した利用者の自由記載欄には、「みんなでご飯やアイスを食べたりできると良い」など、活動内容に対する具体的な希望が複数見られた。これらは活動への不満というよりも、「もっとこうしたい」という前向きな要望が中心であり、活動内容が自身の期待と完全には一致していなかったことが満足度低下の一因となった可能性がある。一方、満足度が維持または向上した利用者では、「小集団で会話を楽しめた」「自分の好きなことができた」「気分転換になった」など、活動中の体験が自身の価値観や楽しみと合致していたことが自由記載欄から読み取れた。特に、少人数での交流や自分のペースで選択できる活動は、安心感と主体性を高め、満足度向上に寄与したと考えられる。これらの結果から、屋外活動の満足度は「活動内容が利用者の希望とどれだけ一致しているか」「活動中に他者との交流がどれだけ自然に生まれるか」に強く影響されることが示唆された。満足度が低下した利用者の記載にも前向きな希望が多いことから、活動内容の幅を広げることや、飲食・交流を組み合わせたプログラムの検討が、さらなる満足度向上につながる可能性がある。
【終わりに】 療法士が自立支援の視点から屋外活動を計画することで、利用者の満足度向上と意欲の喚起につながった。ただし、活動を継続するには、ご家族やケアマネージャー等支援者の理解やマンパワーとしてのボランティアの活用も重要である。今後も多職種連携、地域連携を活かしつつ、継続的にサービスを提供できる体制整備を進め、利用者のQOL向上に寄与していきたい。
