講演情報

[A-10-03]ハーネスエンジニアリングによる車両制御パラメータ最適化

◎△桐生 篤希1、木村 秀明1 (1. 中部大学大学院工学研究科情報工学専攻)

キーワード:

ハーネスエンジニアリング、生成AI、車両制御、制御パラメータ、シミュレーション評価

車両制御モデルでは,車両重量や走行条件の変化に応じて制御パラメータの再調整が必要となる.近年,生成AIを用いて制御パラメータの修正候補を得ることは可能になりつつあるが,AIが出力した候補をそのまま採用すると,実モデル上での挙動や複数の評価指標を十分に確認できない可能性がある.また,単一の評価値のみを用いた採用判断では,速度追従性や走行安定性に関する改善余地を見落とす恐れがある.本研究では,AIが生成した制御パラメータ候補を,設計ツール,シミュレーション,評価指標,ログ,証跡保存,採用判断に接続する実験基盤をハーネスと定義し,この基盤を設計する考え方をハーネスエンジニアリングとする.さらに,車両制御モデルを対象に,AI候補を実行評価し,固定閾値方式と複数指標を用いるハーネス方式を比較した.実験では,車両重量を基準条件の1.18倍,目標平均速度を16m/s,旋回半径を60mとし,経路追従を担うドライバモデル内の6つの倍率パラメータを変更した候補列を用いた.評価指標には,速度誤差,横G,ロール角,横すべり角,操舵角,およびこれらを統合したScoreとSpeed-aware scoreを用いた.固定閾値方式では,Scoreが0.90以下となった2回目の候補で停止した.一方,ハーネス方式では評価を継続し,速度誤差を含む複数指標と実行ログを確認して3回目の候補を採用した.その結果,Scoreは0.896から0.874へ,Speed-aware scoreは1.577から1.100へ低下した.以上より,複数指標と実行ログを組み合わせることで,AI候補の採用判断をより妥当に行える可能性を確認した.