講演情報
[A-2-12]入力埋め込み領域の調整による量子カーネル群の多様化
〇南雲 亮太朗1、島内 宏和1 (1. 公立はこだて未来大)
キーワード:
量子カーネル、多重カーネル学習、幾何学的差異
本研究では,Multiple Kernel Learning(MKL)への応用を念頭に,多様な量子カーネル群を構成する方法を検討した.具体的には,Havlíčekら(Nature 567, 2019)のZZ型Pauli特徴写像に基づく量子カーネルを対象とし,従来調整対象として着目されてきた帯域幅に加えて,入力角度の位相オフセットも調整することで,同等以上の分類性能を保ちつつ,異なる幾何構造を有するカーネルを生成できるかを検証した.実データセットおよび人工データセットからなる40件の二値分類データセットに対し,量子カーネルSVMを構築し,ROC-AUC,Huangら(Nat. Commun. 12, 2021)が導入したGeometric Difference,およびSVM出力のPearson相関により評価した.その結果,位相オフセットの調整により,基準となる量子カーネルや比較対象の古典カーネルとは異なる構造を示しながら,基準カーネルと同程度の分類性能を維持できる場合が複数確認された.さらに,一部の条件では,基準カーネルのSVM出力との相関も低下しており,MKLにおいて相補的に利用し得る量子カーネル群を構成できる可能性が示された.
