講演情報

[A-7-02]フォレンジック調査のための CDM ログ情報フローグラフの設計

◎△波多野 光治1、笹田 大翔2、波多野 賢治1 (1. 同志社大、2. 奈良先端大)

キーワード:

デジタルフォレンジック、ログ分析、グラフデータベース

近年,特定の個人,あるいは組織を標的として持続的に行われる高度標的型攻撃(APT 攻撃)が増加しており,攻撃を完全に防ぐことは困難である.そのため,攻撃発生後に侵入経路や被害範囲を調査するデジタルフォレンジックでは,複数ログをまたいで,プロセス,ファイル,通信先の間で情報がどのように伝播したかを追跡する必要がある.

既存研究である MAGIC は,DARPA Common Data Model (CDM) ログから依存関係グラフを構築し,良性時のシステム挙動から外れるイベントを検出することで APT 攻撃を検知する手法である.この依存関係グラフは,プロセスがファイルや通信先に対して行った操作を表すものであるが,フォレンジック調査では,操作の有無だけでなく,その操作によって情報がどの方向へ伝播したかを追跡する必要がある.

しかし,MAGIC では攻撃検知を目的としてグラフの縮約や重複関係の除去が行われるため,フォレンジック調査において有用なイベントレベルの関係が保持されない可能性があり,情報の伝播方向も明示的には表現されない.

本研究では,DARPA CDM ログを対象として,情報の伝播方向を明示可能な情報フローグラフを構築する手法を提案する.