講演情報
[A-8-06]筋力トレーニングにおける意識的反復運動に関するゆらぎ特性評価
◎白浜 翔馬1、南雲 健人1、野澤 昭雄1 (1. 青山学院大学)
キーワード:
ゆらぎ、DFA、筋力トレーニング
筋力トレーニングでは,対象筋や動作に意識を向けることが重要とされ,注意の向け方が筋活動に影響する可能性が報告されている。一方で,トレーニング中の意識的な動作調整や運動制御状態を客観的に評価する方法は限られている。本研究では,ベンチプレス反復周期のゆらぎ特性に着目し,意識的反復運動に関する評価指標となる可能性を基礎的に検討した。健常成人4名を対象に,胸部に意識を向けてベンチプレスを行うsingle条件と,1-back課題により注意資源を分散させるdual条件を設定した。dual条件では安全性を考慮し,動作中の逐次回答は求めず,終了後に直前数字との一致回数を回答させ,課題成績として完全一致率を記録した。撮影動画からMediaPipe Poseにより手首,肘,肩の骨格座標を取得し,手首が最も下がる時点をボトム位置として検出した。隣接するボトム位置間の時間差を反復周期として算出し,DFAによりスケーリング指数αを求めた。被験者平均はsingle条件で0.75,dual条件で1.03となり,dual条件でαが高くなる傾向が見られた。ただし,本研究で用いた反復周期系列は50点であり,DFAによる推定精度には制約があるため,αの絶対値よりも条件間の変化傾向を探索的に評価した。以上より,反復周期のゆらぎ特性は,意識的な動作調整の関与や運動制御状態の違いを捉える手がかりとなる可能性が示唆された。
