講演情報

[A-8-11]Echo State Network を用いたエッジデバイス向けリアルタイム視線異常検出

〇WANG SILU1、藤原 寛太郎2、矢嶋 赳彬1 (1. 九州大学 システム情報科学府、2. 東京大学 医学系研究科)

キーワード:

視線異常検出、Echo State Network、Mahalanobis Distance、Free viewing課題、精神疾患評価

本研究では,精神疾患の客観的評価に向けて,Free viewing課題中の視線データを用いた異常検出手法を検討した。眼球運動は脳機能の変化を反映する可能性がある一方,Free viewingでは視線移動や固視が複雑に混在するため,単純な特徴量のみでは異常を十分に捉えにくい。本手法では,視線座標データに前処理を行い,視線移動に関する時系列成分をEcho State Network(ESN)に入力し,得られたリザバー内部状態に対してMahalanobis Distance(MD)を算出した。健常者データから得られた内部状態の分布を正常パターンとして定義し,評価データのMD scoreが閾値を超えた場合に患者群として判定した。10名の健常者と10名の患者データを用いた交差検証の結果,Movement Mode + train_p60条件においてSensitivity 0.84,Specificity 0.60,Balanced Accuracy 0.72を示した。これは先行研究の特徴量を組み合わせたMorita scoreや,Summary PCA + LRを用いた手法より高いBalanced Accuracyであった。以上より,ESN-MDによりFree viewing中の時系列的な視線移動パターンを表現することで,患者群検出に有効な情報を抽出できる可能性が示された。