講演情報
[B-11-15]拡散規模予測におけるグラフニューラルネットワークへのコンセプト層導入の予備的検討
〇柴尾 直紀1、田村 雄登1、津川 翔1 (1. 筑波大学)
キーワード:
グラフニューラルネットワーク、情報拡散、解釈可能性
社会ネットワーク上の情報拡散において、初期段階の拡散状況から最終的な拡散規模を予測することは重要な課題である。近年、グラフ構造を考慮可能なグラフニューラルネットワーク(GNN)を用いた予測手法が提案されているが、その中間表現は人間にとって解釈しにくいという問題がある。この課題について、深層学習モデルにコンセプト層を導入し、事前に定義した概念を中間表現として用いる Concept Bottleneck Model(CBM)が提案されている。本研究では、拡散規模予測に用いるGNNに対し、ネットワーク統計量等からなるコンセプト層を導入し、予測性能への影響を検討する。具体的には、SNAPのHiggs Twitter Datasetのフォローグラフ上でIndependent Cascadeモデルにより生成した拡散カスケードを対象とし、最終カスケードサイズの予測を行った。提案するGCN-CBMでは、初期グラフから23次元のコンセプトベクトルを推定し、そのコンセプトを介して拡散規模を予測する。同時学習、独立学習、逐次学習の3種類の学習方法を比較した結果、同時学習および逐次学習では、コンセプト層を持たない通常のGCNと同程度の予測精度を維持できることを確認した。本研究によって、GNNにコンセプト層を導入することで、予測性能を大きく損なうことなく解釈可能性向上につながる中間表現を組み込める可能性が示された。
