講演情報
[B-1A-12]環境に応じたクラスタベースクリギングの伝搬損失推定精度
◎渡辺 剛史1、中林 寛暁1 (1. 千葉工大)
キーワード:
伝搬損失推定、クリギング、クラスタリング
本稿では,無線通信における伝搬損失推定の高精度化を目的として,伝搬環境に応じたクラスタベースクリギングを提案している.対象データには,千葉工業大学キャンパス内で測定した1296MHzの無変調波による伝搬損失値を用いた.まず,各測定地点の座標と伝搬損失値を基にk-means法でクラスタリングを行い,各クラスタから一定割合の参照点を抽出して,残りの地点の伝搬損失を推定した.推定精度はRMSEを用いて評価し,1000回の試行結果の平均値を算出した.推定手法として通常クリギングと回帰クリギングを比較した.その結果,各クラスタで異なる理論バリオグラムが得られ,クラスタごとに異なる空間相関性を持つことが確認された.また,クラスタ数を6とした場合に最も高い推定精度が得られ,クラスタリングを行わない場合と比べてRMSEが改善した.特に参照点が少ない条件で効果が大きく,適切なクラスタリングが推定精度向上に有効であることが示された.さらに,回帰クリギングは通常クリギングよりも高精度となる傾向を示し,距離に起因するトレンドを除去することの有効性が確認された.以上より,伝搬環境に応じたクラスタベースクリギングは,伝搬損失推定の精度向上に有効であることが明らかとなった.
